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私の履歴書
第21章 ヒッピーの生き残りに会いました。
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ヒッピーの生き残りに会いました。
ある週末の日でした。いつものように、街へ出かけティッシュを配ってました。
すると目の前でアクセサリーを売っている人がいたんです。
髪は腰まで伸ばし、ヨレヨレのTシャツにGパン姿。年のころは40歳ぐらいの男の人でした。
道端に座ってアクセサリーの商品を広げて、隣りに外人の女の人なんか座らせちゃって、一緒に雑誌かなんか読んじゃってたわけ。
とにかくカッコイイのよ、そのスタイルが。なんか自分の理想の未来像だったりしたわけ。
だから思い切って声をかけてみたの。
「カッコイイっすねー、音楽はナニ聴くんスか?」なんてね。
そしたらギョロリとボクの目を見て、
「デッドだ!」って、そっけなく答えたの。
「デッドってナンスか?」って聞いたら、「グレイトフル デッドだ。」って、これまたそっけなく答えたの。
それでもボクはナンの音楽かわからなくてね。当時流行ってたヘヴィメタルの一つかなんかだと思って。
「メタルっすか?」って聞いたら。
「サイケだ!」って言うの。
そのサイケっていうのも、わからなくて。「サイケってナンスか?」って聞いたら。
「まだ若いからなあ、、。」と言って、無視して雑誌を読みだしたの。
ナンか英語で書いてある外国の本だったみたいなので。
「何の雑誌よんでるんスか?英語読めるんスか?」って、しつこく聞いたら。
「和尚っていう人の雑誌だ!」って、無視しながらもちゃんと答えてくれるの。
ボクもだんだん調子に乗って。
「グレイトフルデッドって何スか?サイケって何スか?和尚って何スか?」ってしつこいぐらい聞いたの。
そしたら、隣に座っていた外人の女の人がクスクス笑い出した。
それにつられて、そのおじさんもクスッと笑った。
そして、しょうがねぇなぁって顔をして。
「君、いくつなの?名前は?」って聞いてきた。
すかさずボクは「Sです、18歳ですっ。」って答えた。
そしたら、おじさんは、
「オレはE、彼女はN。」って言ってくれた。
話を聞くと、どうも2人は夫婦で、Eさんは毎週土日ここでアクセサリーを売っていて、Nさんは西ドイツ人、英語の先生をやっているらしい。
「あのなぁS君、グレイトフルデッドっていうのは、もう四半世紀もやってるアメリカの有名なサイケデリックバンドで、サイケデリックっていうのは、まあ一種のドラッグ(麻薬)やってブッとんだ状態で演奏したりした時に出来る音楽や絵なんかの芸術なんだよ。
それで和尚っていうのはオレ達(EさんとNさん)がもっとも尊敬して信頼する、インドで光明を得た(悟りをひらいた)今世紀最大の人、いや存在なんだよ。それでな、昨日その和尚が肉体を離れた(死んだ)から、セレブレーション(お祝い)をするって事を、この雑誌に書いてあるんだよ。」
「はぁ、、」ボクはその話を聞いて頭がちんぷんかんぷんになった。
そのグレイトフルデッドや、サイケデリックのことは、何となくわかったが、和尚っていう人(?)の事がよくわからなかった。
多分、宗教かなんかの人で、この2人は熱心な信者なんだろうと思った。
「あと、質問は?」ってEさんが聞いてきたので、「ここのアクセサリーは、どこで仕入れるんですか?」って違う事を聞いてみた。
「タイやネパール、インドからだよ。自分で行って買ってきたものを、ここで売ってるんだよ。」って答えてくれた。
「ボクでも出来るかなぁ?」って聞いてみたら。
「まだ、高校生なんだろ?卒業したら連れてってやるよ。まあ、まずは金を貯める事だな。」
Eさんは、そう言って客の相手をしていた。
ある週末の日でした。いつものように、街へ出かけティッシュを配ってました。
すると目の前でアクセサリーを売っている人がいたんです。
髪は腰まで伸ばし、ヨレヨレのTシャツにGパン姿。年のころは40歳ぐらいの男の人でした。
道端に座ってアクセサリーの商品を広げて、隣りに外人の女の人なんか座らせちゃって、一緒に雑誌かなんか読んじゃってたわけ。
とにかくカッコイイのよ、そのスタイルが。なんか自分の理想の未来像だったりしたわけ。
だから思い切って声をかけてみたの。
「カッコイイっすねー、音楽はナニ聴くんスか?」なんてね。
そしたらギョロリとボクの目を見て、
「デッドだ!」って、そっけなく答えたの。
「デッドってナンスか?」って聞いたら、「グレイトフル デッドだ。」って、これまたそっけなく答えたの。
それでもボクはナンの音楽かわからなくてね。当時流行ってたヘヴィメタルの一つかなんかだと思って。
「メタルっすか?」って聞いたら。
「サイケだ!」って言うの。
そのサイケっていうのも、わからなくて。「サイケってナンスか?」って聞いたら。
「まだ若いからなあ、、。」と言って、無視して雑誌を読みだしたの。
ナンか英語で書いてある外国の本だったみたいなので。
「何の雑誌よんでるんスか?英語読めるんスか?」って、しつこく聞いたら。
「和尚っていう人の雑誌だ!」って、無視しながらもちゃんと答えてくれるの。
ボクもだんだん調子に乗って。
「グレイトフルデッドって何スか?サイケって何スか?和尚って何スか?」ってしつこいぐらい聞いたの。
そしたら、隣に座っていた外人の女の人がクスクス笑い出した。
それにつられて、そのおじさんもクスッと笑った。
そして、しょうがねぇなぁって顔をして。
「君、いくつなの?名前は?」って聞いてきた。
すかさずボクは「Sです、18歳ですっ。」って答えた。
そしたら、おじさんは、
「オレはE、彼女はN。」って言ってくれた。
話を聞くと、どうも2人は夫婦で、Eさんは毎週土日ここでアクセサリーを売っていて、Nさんは西ドイツ人、英語の先生をやっているらしい。
「あのなぁS君、グレイトフルデッドっていうのは、もう四半世紀もやってるアメリカの有名なサイケデリックバンドで、サイケデリックっていうのは、まあ一種のドラッグ(麻薬)やってブッとんだ状態で演奏したりした時に出来る音楽や絵なんかの芸術なんだよ。
それで和尚っていうのはオレ達(EさんとNさん)がもっとも尊敬して信頼する、インドで光明を得た(悟りをひらいた)今世紀最大の人、いや存在なんだよ。それでな、昨日その和尚が肉体を離れた(死んだ)から、セレブレーション(お祝い)をするって事を、この雑誌に書いてあるんだよ。」
「はぁ、、」ボクはその話を聞いて頭がちんぷんかんぷんになった。
そのグレイトフルデッドや、サイケデリックのことは、何となくわかったが、和尚っていう人(?)の事がよくわからなかった。
多分、宗教かなんかの人で、この2人は熱心な信者なんだろうと思った。
「あと、質問は?」ってEさんが聞いてきたので、「ここのアクセサリーは、どこで仕入れるんですか?」って違う事を聞いてみた。
「タイやネパール、インドからだよ。自分で行って買ってきたものを、ここで売ってるんだよ。」って答えてくれた。
「ボクでも出来るかなぁ?」って聞いてみたら。
「まだ、高校生なんだろ?卒業したら連れてってやるよ。まあ、まずは金を貯める事だな。」
Eさんは、そう言って客の相手をしていた。
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