117 / 173
2nd season 第二章
114 サービスイン
しおりを挟む
グラム王国歴335年4月15日。
聖都・王都・エルダーサの、3つの神殿で郵便事業がはじまった。
受付に依頼主が来ると、まずは郵便番号の登記だ。
氏名・生年月日・出身・職業・家族構成など、とにかく本人特定に役立ちそうな情報を聞き出し、事務官が同じものを三枚したため、魔道具で郵便カードをこれまた二枚発行する。
カードの一枚は本人に、もう一枚は紛失時の再発行の為に、エルダーサに保管することとなる。
次は依頼伝票だ。
この世界にはカーボンコピーなどという便利なものが無いため、依頼主には伝票を三枚書いてもらうが、これは並んでいる間にバインダーに挟んで書かせてあるので、依頼人の郵便番号の欄のみを追記する。
謄本一枚と伝票一枚。
この二枚と保管用の郵便カードが挟まったバインダーが通信者のデスクに回される。
受取人には恐らくまだ郵便番号が無いが、バインダーを受け取った通信者がエルダーサのサーバー・ルームへ飛ぶ。
依頼人の謄本とカードを保管所の所定の棚に納め、伝票片手に受取人の謄本を照会、存在していれば郵便番号を伝票に記入、無ければナシと記入して神殿へ戻る。
バインダーと一枚の伝票が事務官に戻され、長椅子で待つ依頼人が呼ばれる。
代金が支払われ、荷物もしくは手紙と引き換えに伝票が一枚、控えとして依頼人に渡される。
伝票が貼られた荷物が目的地別の保管場所に移され、発送神殿保管用の伝票が棚に納められた。
そして空きのタイミングで、配達人がそれぞれ目的地の神殿に移す事になる。
「ふむ。これを届けてくれば良いのだな?」
「はい、アルフレッド様、宜しくおねがいします」
事務官が郵便番号と氏名、識別情報を記入した郵便通知票の束をアルフレッドに手渡す。
今は皆、郵便番号を持っていないので、受取人はこの郵便通知票を持って、神殿を訪れなければ郵便物を受け取ることが出来ない。
王都には、エマをリーダーとし、ライザ、ミラン、アルフレッド、ハインツの五名が配属された。
だが、王都は広い。
人口70万人に対しての五人。
一人頭14万人をカバーしなければならない。
カインは当面の配達件数を、一人一日5件と想定していた。
手紙のみなら銅貨二十五枚の売上。
配達人の報酬は月給制で月に金貨5枚。
高額にも思えるが、レベル35を越えているなら、冒険者でも稼げる数字だ。
事務官と通信者はそれぞれ金貨一枚と二枚。
むしろこちらの方が破格かもしれない。
危険の無い職場で、月に三日の休み、間違いなく人気職になってゆくだろう。
~~~~~
配達人の証。
神殿の紋章が刺繍された赤い腕章。
アルフレッドが王都を走る。
担当は商業地区。
そう、商業地区なら、貴族丸出しのアルフレッドが多少やらかしても、皆スルーしてくれるだろうという思惑だ。
「ふむ、そこな娘、ちとものを尋ねる。ニルジスタ商会がどこにあるか知っているか?」
イケメン貴族から突如声を掛けられた娘が舞い上がる。
「はっ、はいっ!宜しければ、案内させて頂きましょうか?」
「おお、頼めるか?世話になる」
ニルジスタ商会はほんの数ブロック先にあった。
「こ、こちらでございます」
「おおっ、世話になった。礼を言う」
「い、いえっ。それではっ」 タタタタタタタッ
逃げるように走り去る娘。
そう、イケメンゲットと思いきや、わずか数歩あるくうちに残念貴族であることが発覚。
案内を買って出てしまった責任を果たすと、すかさず逃走一択である。
「ふむ、慎み深い娘だ。どれ、届けるとしよう」
ニルジスタ商会の店内に躊躇すること無く踏み込み名乗りを上げる。
「我が名はアルフレッド・フォン・グラハム!神殿郵便の配達に参った!ニルジスタ氏を所望する!」
「来たかっ!」
奥で金勘定をしていたニルジスタが転がるように駆け寄ってくる。
「てっ、手紙は!?小麦はどうなりやしたっ!?」
「ん?小麦は知らんな?手紙はこの郵便通知票を持って神殿にゆけば受け取れる。その際に郵便番号を渡されるゆえ、次からは直接手紙を届けられよう」
「あっ、ありがてぇっ!旦那っ!失礼しやすっ!おいっ!少し空けるぞ!」
郵便通知票を握りしめたニルジスタが駆け出そうとして、アルフレッドに後ろ襟を掴まれる。
「ぐぇっ!・・・なっ、なにすんでぇ!?」
「しばし待たれよ。この通知受領証に受け取りの署名が必要なのだ。くれぐれも忘れるなと、カイン・・・猊下にしつこく念を押されたのでな?」
サラサラサラサラ
「旦那、これで宜しいでっか?」
「ああ、行って良いぞ」
こんどこそ、ニルジスタが走り去る。
「ふむ、我ながら見事な仕事ぶり。これならばライザも安心して嫁いで来られよう。では次だな。そこな娘、ちとものを尋ねる・・・」
その日、アルフレッドはカインの想定を大幅に上回る、13件の通知をやり遂げた。
~~~~~
営業初日。
聖都と王都で持ち込まれた郵便は、全て手紙のみだった。
公開レビューで存在を知った人々が、物珍しさで使ってはみたいものの、最初から銀貨五枚で荷を試してみようとは思わないか。
対して、エルダーサでは1/3程が物品持ち込み。
神殿との距離感が伺える。
いずれも遠く離れた息子や娘に、地の農作物を送り届ける『ふるさと便』。
世界が変わっても、親のすることは変わんないな?
何故実家からの仕送りダンボール箱には、どこでも買える野菜やトイレットペーパーが入っているのか?
若かりし日には、誰もがその謎に首をかしげた事だろう。
「おー、凄いなフレッド。王都で13件もやったのか?」
「ふっ、そうだろうカイン?ライザが嫁いでくる日も遠くはあるまい」
「あー、まぁ、職は安泰だな?で、ミランはどうだった?」
「6件でーす。めちゃめちゃ迷子になりましたー」
「うん、一月もすれば慣れてスイスイ行けるだろう。スージー、感想は?」
「この事業はすっごい儲かんなっ?初日で練習なのに、もう黒字だかんなっ?」
「ああ、とんでもなく儲かるようになると、俺も思ってる。問題は・・・配達人の数だな」
「レベル35から下げる気は無いのよね?」
「下げられないな。いずれ国家の趨勢を左右するような手紙が運ばれるようになる。配達中の手紙が奪われるような事は、絶対避けたいし、その信用が無かったら、重要な手紙は任せて貰えない」
『配達人を襲うのは自殺行為』
そう世に思わせるためには、襲撃者は殲滅すべきだ。
だが、それ以上に重要なのは『何があろうと必ず届ける』という事。
少しでもリスクがある状況なら、LV35の身体能力で全力逃走するべきだ。
「他に何か、気付いた事はあったか?」
「うーん、前からちょっと思ってたんだけど、このしくみ、行商人から仕事奪っちゃうわよね?恨まれない?」
「それは大丈夫じゃん?もしも自分たちで気付けないなら、こっちから教えてやれば、お得意さんになるだろ?」
「どゆこと?」
「行商に行くには護衛雇うだろ?デカい荷馬車も要る。しかも護衛がいたって、殺られる時は殺られる」
「そうね?」
「だったら手ぶらで行けばいいんだよ。行き先の自分宛に商品送っとけばいい。盗賊だって、何も持ってないおっさん襲うメリット無いだろ?」
「・・・アンタ、たまに天才よね?」
「それに、最終的には行商にすら行かなくなる。馴染みの村と手紙でやり取りして、まとめて商品だけを送る。代金は神殿が預かって届ける。そういう世界になるだろう」
「それ・・・盗賊が困るわね?」
「言ったろ?この事業は世界の有り様を変えるだけの影響力がある。だから、配達人にはその誇りを自覚してほしいんだ。配達人はいわば、魔の森を切り開いて人類の生活圏を広げる開拓者。古の時代に、そうして魔を退けたものが貴族となっていったように、お飾りじゃない、本当の貴族なんだ」
「あ、主殿っ!私は今、猛烈に感動しているっ!」
「だから大変でも、安易に配達人を増やすわけにはいかないんだ。暗部から来た二人も、それを自覚して欲しい」
「「はっ!」」
うん、ヤザンが用意した二名はイケメンだった。
わかるよ?
そりゃブサイクよりイケメンの方が敬われ易い。
だが想像してみて欲しい。
今この会議室に若い男は五人。
ヤザンは中年だから除外っ!
イケメン貴族にイケメン従者、そしてイケメンアサシン2名に、フツメン猊下一人。
俺、立場なくないッ?
「ノルジーク、ブライスラー、肝に命じよ。猊下は前のブタとは違う。真の主を得られた幸運に感謝せよ」
「「はっ!」
おや、ヤザン君、やけに持ち上げるじゃないか?
もしや惚れたな?
だが俺はコテコテのストレート、お前に応じてやるわけにはいかぬのじゃ、すまんの?
「猊下・・・わたくしもそれなりに読心には長けておりますれば、褒めたそばから脳内で戯れるのはお控え下さい」
ぐはっ!・・・ヤザン・・・恐ろしい子っ!
「うむ、気をつけよう」
暫くドタバタが続くのか。
会議を終えた俺達は、ゾロゾロと食堂へ向かう。
そう、今日は『5』のつく『感謝の日』。
うん、大丈夫。
この世界で五指に数える権力を手にしても、俺達は何も変わらない。
ラティアとアリス主導の元、決して贅沢では無いけれど、ちょっと幸せ感じちゃうような夕食が待ってるはずだ。
聖都・王都・エルダーサの、3つの神殿で郵便事業がはじまった。
受付に依頼主が来ると、まずは郵便番号の登記だ。
氏名・生年月日・出身・職業・家族構成など、とにかく本人特定に役立ちそうな情報を聞き出し、事務官が同じものを三枚したため、魔道具で郵便カードをこれまた二枚発行する。
カードの一枚は本人に、もう一枚は紛失時の再発行の為に、エルダーサに保管することとなる。
次は依頼伝票だ。
この世界にはカーボンコピーなどという便利なものが無いため、依頼主には伝票を三枚書いてもらうが、これは並んでいる間にバインダーに挟んで書かせてあるので、依頼人の郵便番号の欄のみを追記する。
謄本一枚と伝票一枚。
この二枚と保管用の郵便カードが挟まったバインダーが通信者のデスクに回される。
受取人には恐らくまだ郵便番号が無いが、バインダーを受け取った通信者がエルダーサのサーバー・ルームへ飛ぶ。
依頼人の謄本とカードを保管所の所定の棚に納め、伝票片手に受取人の謄本を照会、存在していれば郵便番号を伝票に記入、無ければナシと記入して神殿へ戻る。
バインダーと一枚の伝票が事務官に戻され、長椅子で待つ依頼人が呼ばれる。
代金が支払われ、荷物もしくは手紙と引き換えに伝票が一枚、控えとして依頼人に渡される。
伝票が貼られた荷物が目的地別の保管場所に移され、発送神殿保管用の伝票が棚に納められた。
そして空きのタイミングで、配達人がそれぞれ目的地の神殿に移す事になる。
「ふむ。これを届けてくれば良いのだな?」
「はい、アルフレッド様、宜しくおねがいします」
事務官が郵便番号と氏名、識別情報を記入した郵便通知票の束をアルフレッドに手渡す。
今は皆、郵便番号を持っていないので、受取人はこの郵便通知票を持って、神殿を訪れなければ郵便物を受け取ることが出来ない。
王都には、エマをリーダーとし、ライザ、ミラン、アルフレッド、ハインツの五名が配属された。
だが、王都は広い。
人口70万人に対しての五人。
一人頭14万人をカバーしなければならない。
カインは当面の配達件数を、一人一日5件と想定していた。
手紙のみなら銅貨二十五枚の売上。
配達人の報酬は月給制で月に金貨5枚。
高額にも思えるが、レベル35を越えているなら、冒険者でも稼げる数字だ。
事務官と通信者はそれぞれ金貨一枚と二枚。
むしろこちらの方が破格かもしれない。
危険の無い職場で、月に三日の休み、間違いなく人気職になってゆくだろう。
~~~~~
配達人の証。
神殿の紋章が刺繍された赤い腕章。
アルフレッドが王都を走る。
担当は商業地区。
そう、商業地区なら、貴族丸出しのアルフレッドが多少やらかしても、皆スルーしてくれるだろうという思惑だ。
「ふむ、そこな娘、ちとものを尋ねる。ニルジスタ商会がどこにあるか知っているか?」
イケメン貴族から突如声を掛けられた娘が舞い上がる。
「はっ、はいっ!宜しければ、案内させて頂きましょうか?」
「おお、頼めるか?世話になる」
ニルジスタ商会はほんの数ブロック先にあった。
「こ、こちらでございます」
「おおっ、世話になった。礼を言う」
「い、いえっ。それではっ」 タタタタタタタッ
逃げるように走り去る娘。
そう、イケメンゲットと思いきや、わずか数歩あるくうちに残念貴族であることが発覚。
案内を買って出てしまった責任を果たすと、すかさず逃走一択である。
「ふむ、慎み深い娘だ。どれ、届けるとしよう」
ニルジスタ商会の店内に躊躇すること無く踏み込み名乗りを上げる。
「我が名はアルフレッド・フォン・グラハム!神殿郵便の配達に参った!ニルジスタ氏を所望する!」
「来たかっ!」
奥で金勘定をしていたニルジスタが転がるように駆け寄ってくる。
「てっ、手紙は!?小麦はどうなりやしたっ!?」
「ん?小麦は知らんな?手紙はこの郵便通知票を持って神殿にゆけば受け取れる。その際に郵便番号を渡されるゆえ、次からは直接手紙を届けられよう」
「あっ、ありがてぇっ!旦那っ!失礼しやすっ!おいっ!少し空けるぞ!」
郵便通知票を握りしめたニルジスタが駆け出そうとして、アルフレッドに後ろ襟を掴まれる。
「ぐぇっ!・・・なっ、なにすんでぇ!?」
「しばし待たれよ。この通知受領証に受け取りの署名が必要なのだ。くれぐれも忘れるなと、カイン・・・猊下にしつこく念を押されたのでな?」
サラサラサラサラ
「旦那、これで宜しいでっか?」
「ああ、行って良いぞ」
こんどこそ、ニルジスタが走り去る。
「ふむ、我ながら見事な仕事ぶり。これならばライザも安心して嫁いで来られよう。では次だな。そこな娘、ちとものを尋ねる・・・」
その日、アルフレッドはカインの想定を大幅に上回る、13件の通知をやり遂げた。
~~~~~
営業初日。
聖都と王都で持ち込まれた郵便は、全て手紙のみだった。
公開レビューで存在を知った人々が、物珍しさで使ってはみたいものの、最初から銀貨五枚で荷を試してみようとは思わないか。
対して、エルダーサでは1/3程が物品持ち込み。
神殿との距離感が伺える。
いずれも遠く離れた息子や娘に、地の農作物を送り届ける『ふるさと便』。
世界が変わっても、親のすることは変わんないな?
何故実家からの仕送りダンボール箱には、どこでも買える野菜やトイレットペーパーが入っているのか?
若かりし日には、誰もがその謎に首をかしげた事だろう。
「おー、凄いなフレッド。王都で13件もやったのか?」
「ふっ、そうだろうカイン?ライザが嫁いでくる日も遠くはあるまい」
「あー、まぁ、職は安泰だな?で、ミランはどうだった?」
「6件でーす。めちゃめちゃ迷子になりましたー」
「うん、一月もすれば慣れてスイスイ行けるだろう。スージー、感想は?」
「この事業はすっごい儲かんなっ?初日で練習なのに、もう黒字だかんなっ?」
「ああ、とんでもなく儲かるようになると、俺も思ってる。問題は・・・配達人の数だな」
「レベル35から下げる気は無いのよね?」
「下げられないな。いずれ国家の趨勢を左右するような手紙が運ばれるようになる。配達中の手紙が奪われるような事は、絶対避けたいし、その信用が無かったら、重要な手紙は任せて貰えない」
『配達人を襲うのは自殺行為』
そう世に思わせるためには、襲撃者は殲滅すべきだ。
だが、それ以上に重要なのは『何があろうと必ず届ける』という事。
少しでもリスクがある状況なら、LV35の身体能力で全力逃走するべきだ。
「他に何か、気付いた事はあったか?」
「うーん、前からちょっと思ってたんだけど、このしくみ、行商人から仕事奪っちゃうわよね?恨まれない?」
「それは大丈夫じゃん?もしも自分たちで気付けないなら、こっちから教えてやれば、お得意さんになるだろ?」
「どゆこと?」
「行商に行くには護衛雇うだろ?デカい荷馬車も要る。しかも護衛がいたって、殺られる時は殺られる」
「そうね?」
「だったら手ぶらで行けばいいんだよ。行き先の自分宛に商品送っとけばいい。盗賊だって、何も持ってないおっさん襲うメリット無いだろ?」
「・・・アンタ、たまに天才よね?」
「それに、最終的には行商にすら行かなくなる。馴染みの村と手紙でやり取りして、まとめて商品だけを送る。代金は神殿が預かって届ける。そういう世界になるだろう」
「それ・・・盗賊が困るわね?」
「言ったろ?この事業は世界の有り様を変えるだけの影響力がある。だから、配達人にはその誇りを自覚してほしいんだ。配達人はいわば、魔の森を切り開いて人類の生活圏を広げる開拓者。古の時代に、そうして魔を退けたものが貴族となっていったように、お飾りじゃない、本当の貴族なんだ」
「あ、主殿っ!私は今、猛烈に感動しているっ!」
「だから大変でも、安易に配達人を増やすわけにはいかないんだ。暗部から来た二人も、それを自覚して欲しい」
「「はっ!」」
うん、ヤザンが用意した二名はイケメンだった。
わかるよ?
そりゃブサイクよりイケメンの方が敬われ易い。
だが想像してみて欲しい。
今この会議室に若い男は五人。
ヤザンは中年だから除外っ!
イケメン貴族にイケメン従者、そしてイケメンアサシン2名に、フツメン猊下一人。
俺、立場なくないッ?
「ノルジーク、ブライスラー、肝に命じよ。猊下は前のブタとは違う。真の主を得られた幸運に感謝せよ」
「「はっ!」
おや、ヤザン君、やけに持ち上げるじゃないか?
もしや惚れたな?
だが俺はコテコテのストレート、お前に応じてやるわけにはいかぬのじゃ、すまんの?
「猊下・・・わたくしもそれなりに読心には長けておりますれば、褒めたそばから脳内で戯れるのはお控え下さい」
ぐはっ!・・・ヤザン・・・恐ろしい子っ!
「うむ、気をつけよう」
暫くドタバタが続くのか。
会議を終えた俺達は、ゾロゾロと食堂へ向かう。
そう、今日は『5』のつく『感謝の日』。
うん、大丈夫。
この世界で五指に数える権力を手にしても、俺達は何も変わらない。
ラティアとアリス主導の元、決して贅沢では無いけれど、ちょっと幸せ感じちゃうような夕食が待ってるはずだ。
0
お気に入りに追加
665
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる