I.B.(そこそこリアルな冒険者の性春事情!)

リカトラン

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2nd season 第一章

098 超絶技巧防御術

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「あっ、もしかして・・・」
「ん?アンタ?どったの?」

聖都はもう目と鼻の先。
荷台に揺られる日々にも、さすがにちょっと飽きてきた。
そしてその退屈な日常を吹き飛ばす、結構すご目の閃きが俺のブレインにカミングダウンなうっ!

「ちょっ、シリア、こっち来てみ」
「な、なによ?」

抱きっ!

「きゃっ、もう、昼間っからどうしたの?」

まったく、俺の嫁ときたら、11月だって言うのに薄いニット一枚で・・・ありがとうございますっ!
そして実験ひあうぃごーっ!

出来たっ!

「ん?・・・ひぅっ・・・・・・アンタッ!何やったし!?」

ウンウン。
腕の中にトップレスの嫁、素晴らしい。

「妻よ、あらたなフォースを手に入れたぞ!」
「意味わかんないからっ!あたしの服っ!返しなさいっ!」
「えー」
「カインお兄ちゃん!えっちな事はコッソリしないとダメでしょ?」
「はーい」

ぽふっ

うむ、やはり着せるのは形状が複雑過ぎて無理か・・・。

「アンタ・・・まさかIBで脱がせたの?」
「ふっ・・・さすが我が妻、せいかーい」
「「「「「・・・」」」」」
「主殿・・・ここまでバカバカしいギフトの使い方は流石に初めてです」

「いやいやいやいやっ!違うんだって!コレはすんごい事なんだって!もうね?俺様無敵!みたいな感じ?」

「アンタ、無敵どころじゃなく捕まるわよ?」

「ちがっ、おまっ、よし、見せてやろう!わがフォースの導きを!・・・アベル、ちょっとその木剣もってついてきて」

ライザに荷馬車を停めさせ、街道の脇でアベルと対峙する。

「よしっ、アベル、その木剣で斬ってくれ」
「ふむ、何か策があると見える、ならば参るっ!」

大上段からの打ち下ろし。
実にアベルらしい実直な剣筋だ。
だがインパクトの瞬間に回収してしまえばっ!

ゴンッ!!!

「うぐぅぅぅぅぅ・・・み、見たか!名付けて『超絶技巧防御術!!!』・・・っ痛ぅぅぅぅ」
「な、なんと!剣が消えたっ!」
「いやいやいやいや、当たってるからっ!全然防御出来てないからっ!」
「主様痛そー」

「いや、初めてでコレだからな?練習したらすんごい事になっちゃうからな?」

そして俺の特訓が始まった。

ゴンッ 「ヒール!!!」
ゴンッ 「ヒール!!!」
ゴンッ 「ヒール!!!」

「ちょっ!まって?最初からアベルはハードル高過ぎ!交替っ!アリスっ、交替っ!」

「えー、お兄ちゃん叩くのはちょっとー」
「そうね?いいわっ!あたしがやったげる!」
「え?」
「いやなのっ?」
「よ、よろしくお願いします・・・」

ゴンッ 「ヒール!!!」
ゴッ 「ヒール!!!」
ッ「!?」
スカッ
スカッ

「ふははははは!見たか妻よっ!これこそ無敵のチカラっ!」
「くっ・・・はっ!閃いたわっ! 超絶ナントカ敗れたりぃ~!」

木剣をかなぐり捨てたシリアが拳で殴り掛かってくる。
さすが我が妻、確かに肉弾は回収出来ない。
だがっ、その程度、とっくにお見通しよっ!

ごぃーん!

「っっっっ・・・いっ・・・たぁ~い(怒」
「いやっ、それ、そんな痛くないって?木の盾だぜ?ヴァルダークさんとか鉄盾殴ってたし?」
「キッ!家庭内暴力よっ!」
「いやっ、殴ったのお前だし?な?な?」

「「「「「主様がわる~い」」」」」
「旦那様、ちゃんと謝らないと?」
「お兄ちゃん、女の子に痛い事しちゃダメだよっ?」

味方は居なかった・・・。

「ゴメンナサイ」
「まっ、いいわ。不幸な事故だった。でも、ちゃんと練習すれば有効かもね?その、超絶ナントカ?」
、なんで今まで気づかなかったんだろな?」

「冒険者やめてもスリで食べてけるわね?」
「うむ、聖都は都会だろうから、沢山稼げるな!」
「や、やめときなさいよ?捕まるからね?」

「捕まる・・・ぴこーん!ちょっ、コレ、俺にハメてっ!」

(ゴクリ)
(ビクンっ)

「す、スプレッドバーとかアリスの前で出してんじゃないわよっ!」
「いや、違うって。ちょっとコレで俺の手、捕縛してみ?」

カチャン カチャン

「大変だっ!衛兵さんに捕まっちゃいましたー!・・・でも、大丈夫(ニヤリ」

スッ 収納っと。

「ふふふっ、もはや俺を捕まえる事などできんっ!」

「はぁ・・・スゴイには違いないんだけ、何故か褒める気にならないわ」
(((コクコク)))


~~~~~


翌朝から超絶技巧防御術の鍛錬を日課にした。
そういえば、昔ユリアと二人だった頃には、ちゃんと毎朝鍛錬してたんだよなー。

「旦那様、こうしてると、昔に戻ったみたいですね?」
「うぉっ!おんなし事考えてた!あの頃はユリアが寝坊して、俺一人でやってたけどなー」
「ううっ・・・」

「では主殿、参るっ!」

ゴンッ 「ヒール!!!」
ゴンッ 「ヒール!!!」
ゴンッ 「ヒール!!!」

うん、アベルの壁は厚い、コツコツいこう・・・。

いつの頃からか、ユリアもライザ達に体術の訓練を受けるようになっていた。
D級の身体能力だけでも一般人には引けをとらないが、皆、危機感は忘れていない。

「みんなぁー、ご飯できたよー!」

アリスの号令で鍛錬は終了。
うん、なんかいいな、こういうの。
聖都には今日中に着くだろう。
お使い済ませて、みんなが飽きるまで観光したら、南の楽園を探す旅に出発だ!

おっと、ビキニ用の生地を大量に買い込むのを忘れないようにしないとな?
ミシン・・・作れないかなー。
欲しいよなー。
針が上下に動くのはわかるんだけど、あれ、どうやって縫ってんだ?
くっ、前世でミシン工場に勤めていれば・・・プログロマーなんかになったのが間違いだった!

「お兄ちゃんっ!遅いよっ!食べちゃうよっ!」
「うぃー。今行く今行くー」

うん、こういうのが幸せだよな?
みんな、ありがとうっ!
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