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次の日、アースとローカルは王宮の一室にいた。
「なんか、場違いだよな」
「うん。緊張する」
囁きあう二人に、騎士が微笑ましげに見ていた。
そこに、身なりの立派な人達が入って来る。咄嗟にアースもローカルも立ち上がり、頭を下げる。
「アースにローカルだったな」
「はい、はじめまして。アースです」
「はい、はじめまして。ローカルです」
緊張気味に挨拶をする二人に、軽く笑いながら、目の前の男も挨拶をする。
「シュバルツ・ローゼンバルクだ。国王をしている」
「アルザス・ローゼンバルクです。王太子をしている」
「アースにローカルだったな、ファミカ様の寵児に、加護持ちは一所に置いておきたい。警護の関係上な」
どこか砕けた口調に、アースもローカルも緊張が和らぐ。
「僕達も、一緒の方が落ち着きます」
ローカルが言う。それにアースも頷く。そんな二人にシュバルツは笑う。
「苦労しているみたいだな」
そう言うと、シュバルツはアースを見る。整いすぎた顔立ちに、平民だと言わなければわからないだろう。どこかの貴族の出だと思わせる、そんな顔立ちだ。
うむ、と、シュバルツは頷く。
「アースは、身辺警護の者を多めにつけよう」
それにアースは、苦笑いをする。
「ありがとうございます」
一応、礼を言う。だが、アースは内心ため息をつく。どこか疲れたような、アースにシュバルツは気の毒に思えて仕方なかった。
「なんか、場違いだよな」
「うん。緊張する」
囁きあう二人に、騎士が微笑ましげに見ていた。
そこに、身なりの立派な人達が入って来る。咄嗟にアースもローカルも立ち上がり、頭を下げる。
「アースにローカルだったな」
「はい、はじめまして。アースです」
「はい、はじめまして。ローカルです」
緊張気味に挨拶をする二人に、軽く笑いながら、目の前の男も挨拶をする。
「シュバルツ・ローゼンバルクだ。国王をしている」
「アルザス・ローゼンバルクです。王太子をしている」
「アースにローカルだったな、ファミカ様の寵児に、加護持ちは一所に置いておきたい。警護の関係上な」
どこか砕けた口調に、アースもローカルも緊張が和らぐ。
「僕達も、一緒の方が落ち着きます」
ローカルが言う。それにアースも頷く。そんな二人にシュバルツは笑う。
「苦労しているみたいだな」
そう言うと、シュバルツはアースを見る。整いすぎた顔立ちに、平民だと言わなければわからないだろう。どこかの貴族の出だと思わせる、そんな顔立ちだ。
うむ、と、シュバルツは頷く。
「アースは、身辺警護の者を多めにつけよう」
それにアースは、苦笑いをする。
「ありがとうございます」
一応、礼を言う。だが、アースは内心ため息をつく。どこか疲れたような、アースにシュバルツは気の毒に思えて仕方なかった。
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