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【最終章その後のお話】春の門出と夜桜見物
★4
しおりを挟む「んっ……ふうぅん」
彼の巧みな舌の動きに肩を細かく震わせながらも……
(なんでりょーくんのアソコはもう硬く大きくなってるんだろ……?)
という疑問を思い浮かべていたら、りょーくんも似たような事を自分の頭の中で考えていたらしく
「あーちゃんさぁ、なんでこんなにグチュグチュなの? 谷間しか触ってないのに濡れすぎだよ?」
と唇をふいに離し、セクシーな声で私に意地悪な問いかけをしてきた。
「あぁん……そんなのぉ、わかんないっ……よぅ♡」
解放された私の口から喘ぎ声と「分からない」という返答を正直に漏らすと、りょーくんは笑って私の唇舐めてチュッと音を立てた。
「俺もなんでこんなに興奮してるのか分かんないや♡」
りょーくんはまた笑って、まるで私の頭の中を覗いていたかのような発言をしてから、また深く口付ける。
上の繋がりは深く、下の繋がりは浅い。
小さなレジャーシートからはみ出さないように密着して抱き合っている私達の心臓の鼓動がとても大きくて……全身がとても熱くて……とてもとても幸せな時間を過ごしている。
りょーくんの舌の動きが私を絶頂へと導いて……
「んっ……んっ! んんーー!!!!」
塞がれた口から気持ちのいい喘ぎを鼻から出すと共に、私の下腹部もキュンキュンと締まる。
「っはあっ……はあっ……」
大きく呼吸する私から、りょーくんの硬いモノが抜かれていって
「あーちゃんエッチ♡ でも可愛い♡」
りょーくんは私から視線を外す事なく私に愛の呟きを優しくかけ、コンビニのポリ袋の中に入っていたお手拭きを取り出すと、その手をフレアスカートの中に入れて濡れ濡れになっている箇所を綺麗に拭いてくれた。
「あん」
拭われる恥ずかしさに悶えている私に向かって
「俺の妻はエッチだけど、可愛いくて大好き♡」
りょーくんは敢えて「妻」の呼び名を強調した言葉を言い放つと、フレアスカートから出した手に持つ不織布を自分の顔に持ってきてニヤリと笑った。
「私の夫は外なのにエッチな誘惑してくる変態だけど、優しくてかっこいいっ」
私も負けじと内心ものすごくドキドキしながら「夫」の呼び名を強調した発言をしたら、りょーくんはニヤニヤを止めずに
「『大好き』が抜けたからあーちゃんの負け♡帰ったらお仕置きね♪」
私にそう言い返して転がった缶や串の片付けを始めた。
「今日から夫婦なんだからお仕置きだとか対等じゃないのはイヤだよぅ♡」
私もその場から立ち上がってパンプスを履き直し、レジャーシートを畳もうとぐいぐい引っ張る。
「お仕置きって、あーちゃんが思ってるよりは対等な関係なんだよ。責めてる俺が優位に見えて、実は責められてるあーちゃんに心を捉われるから」
レジャーシートを持ち上げる私はその話が信じられなくて
「そうなの?」
と聞き返したらりょーくんは
「だって俺、今すぐ家に帰りたいもん。新しい関係になったあーちゃんと朝までずっとイチャイチャしたいなぁって、その事ばっかり考えてるからねー♡」
片付けたものを全てポリ袋の中に突っ込んで、私に幸せいっぱいの笑顔を見せつけてくれたのだった。
《おしまい》
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