149 / 165
Chapter12:クリスマスの夜に
★⑦
しおりを挟む
*
お風呂から上がりパジャマに着替えたと思ったら、はなは向こうの方で何やらゴソゴソやっていて……
「えへへ♡ ブラストラップ、早速付け替えてみちゃった♪」
ベッドに腰掛けて待っていた俺のところへと、黒いブラと白いブラを両手に持ってトコトコ戻ってきた。
「へぇ~、白いレースのブラは見た事あったけど黒いブラも持っていたんだね!」
俺の問いにはなは「ふふふ♡」と含み笑いをしながら
「黒い方はね、夏によくつけるんだよ。夏服でオフショのトップス持っててね、黒のタンクトップと合わせる時に使うの」
と、黒いブラの方を手渡してきた。
(おおっ……黒いブラもレースたっぷりだ!)
同型の色違いなんだろうか、時々目にする白いブラとデザインがよく似ている。
「えっと……『オフショ』が、オフショルダーだよね? はながニット欲しがってたやつ」
「そうそう! 『冬のオフショにも夏と同じタンクトップ使うのってどうなんだろう?』って疑問に思っちゃってね。それでこの前のデートに買うかどうしようか迷っててさ」
はなはニコニコ顔で俺の隣にくっつくように座り、小花をあしらったブラストラップを愛おしそうに撫でている。
(なるほど……ユタカさんからは口頭でサラッと説明受けたけど、こんな風に使うのかぁ)
俺は初めて、ブラジャーのカップとストラップを繋ぐプラスチック部分が着脱可能だというのを知った。
(そういえば遠い昔に母さんが肩紐が透明のブラジャーを身につけていたような……どうだったかな)
言われてみれば、透明の肩紐タイプは見た覚えがうっすらとある。ただそれが何を意味するものでどのような利点があったのか理解しておらず、彼女へ贈ったクリスマスプレゼントとして知る事になろうとは想像すらしていなかった。
「可愛いお花のストラップにしたから、これで気兼ねなく冬でもオフショ着られるんだね♪」
ブラストラップの使い方に感心すると共に……
「そういう事なんだよ~! この冬も肩や背中出すデザインが流行るみたいだから年明けのセール行くの楽しみになってきちゃった♡」
それが大好きな彼女を喜ばせ、更なるオシャレ意欲を掻き立てたのなら彼氏としては非常に嬉しい。
「俺のプレゼントが役に立って良かったぁ♡」
「うんうん! すっごぉ~く役に立ったよ!!」
「ふふふ♪」
(はな、めちゃくちゃ喜んでくれてる♪ めちゃくちゃ嬉しいなぁ……)
それは純粋に喜ばしい事。
…………だけれど……も…………。
(黒いブラ……かぁ)
どうしてもさっきから俺の両手に乗っかっているブラジャーの存在が気にかかる。
(白と同じデザインだっていうのに、随分と印象が変わるなぁ)
「色違いなだけ」と分かっていても、暖色系のイメージが強く結びつく可愛らしいはなにシックな黒が合わさるなんてあんまり想像がつかず違和感をおぼえるというか……
(可愛いはなもセクシーな黒いブラ着けることあるんだなぁ……なんか興奮しちゃう)
彼女のブラくらいで狼狽えてはいけないと思いつつも、この黒いブラがあのEカップおっぱいを包んでいる妄想で頭の中が埋め尽くされてしまう。
「あおくん……?」
ふと、丸眼鏡のはなの顔が視界にヒョッと現れた。
「!!」
瞬間にブラをピョンッと跳ね上げ、はなから身一つ分右側にスライド移動する俺。
(ヤバっ! 変態な表情してたのバレたかも!)
気が付いたら頬どころか耳も首も熱くなっている。
「ね、あおくぅん……」
はなは可愛らしく俺にススッと寄り添って、俺の熱い手を持ち上げ……恋人繋ぎにして
「ブラ、着けてるところ見てみる?」
と、俺をセクシーに誘ってきた。
「!!!!」
これがギャグ漫画だったら、俺の脳天は活火山のように噴火しただろう。
「見たいよ……そりゃあ」
でも現実は情けなく、彼女を直視出来ないまま弱々しく返答するしか出来なくって。
「じゃあ、脱衣所で着けてくるねっ! 待っててね♪ あおくんっ!!」
黒ブラをムギュッと可愛らしく掴み、俺との手繋ぎをスルッと外したはなは、ノリノリのテンションでクルリと背を向けるなりまたトテトテと向こう側へと行ってしまった。
「…………」
色んな意味で緊張の糸が切れた俺はそのままベッドへバタッと仰向けに倒れ込む。
「クリスマス……イブ、だよなぁ」
俺が初めて経験する、恋人との聖夜。
(そういえば、ショーツの色よく見てなかったなぁ……最初から黒いの履いてたのかなぁ)
はなが黒いブラを着けてベッドインするのは、きっと既定路線だったんだ。
俺と同じくはなも恋人との聖なる時間を強く意識して、色々と俺に気を遣ってくれていたのだろう。
(始める前から刺激強すぎだよ、はなぁ♡)
クールにはなをリードしてあげたくても、既に身体のどこもかしこもアチアチで……
(我慢出来ないよ、もうっ……)
最も熱くしている股間の脈打ちを静かに感じながら、黒いブラとショーツに包まれた彼女がベッドにトコトコ戻ってくるのを待つ。
お風呂から上がりパジャマに着替えたと思ったら、はなは向こうの方で何やらゴソゴソやっていて……
「えへへ♡ ブラストラップ、早速付け替えてみちゃった♪」
ベッドに腰掛けて待っていた俺のところへと、黒いブラと白いブラを両手に持ってトコトコ戻ってきた。
「へぇ~、白いレースのブラは見た事あったけど黒いブラも持っていたんだね!」
俺の問いにはなは「ふふふ♡」と含み笑いをしながら
「黒い方はね、夏によくつけるんだよ。夏服でオフショのトップス持っててね、黒のタンクトップと合わせる時に使うの」
と、黒いブラの方を手渡してきた。
(おおっ……黒いブラもレースたっぷりだ!)
同型の色違いなんだろうか、時々目にする白いブラとデザインがよく似ている。
「えっと……『オフショ』が、オフショルダーだよね? はながニット欲しがってたやつ」
「そうそう! 『冬のオフショにも夏と同じタンクトップ使うのってどうなんだろう?』って疑問に思っちゃってね。それでこの前のデートに買うかどうしようか迷っててさ」
はなはニコニコ顔で俺の隣にくっつくように座り、小花をあしらったブラストラップを愛おしそうに撫でている。
(なるほど……ユタカさんからは口頭でサラッと説明受けたけど、こんな風に使うのかぁ)
俺は初めて、ブラジャーのカップとストラップを繋ぐプラスチック部分が着脱可能だというのを知った。
(そういえば遠い昔に母さんが肩紐が透明のブラジャーを身につけていたような……どうだったかな)
言われてみれば、透明の肩紐タイプは見た覚えがうっすらとある。ただそれが何を意味するものでどのような利点があったのか理解しておらず、彼女へ贈ったクリスマスプレゼントとして知る事になろうとは想像すらしていなかった。
「可愛いお花のストラップにしたから、これで気兼ねなく冬でもオフショ着られるんだね♪」
ブラストラップの使い方に感心すると共に……
「そういう事なんだよ~! この冬も肩や背中出すデザインが流行るみたいだから年明けのセール行くの楽しみになってきちゃった♡」
それが大好きな彼女を喜ばせ、更なるオシャレ意欲を掻き立てたのなら彼氏としては非常に嬉しい。
「俺のプレゼントが役に立って良かったぁ♡」
「うんうん! すっごぉ~く役に立ったよ!!」
「ふふふ♪」
(はな、めちゃくちゃ喜んでくれてる♪ めちゃくちゃ嬉しいなぁ……)
それは純粋に喜ばしい事。
…………だけれど……も…………。
(黒いブラ……かぁ)
どうしてもさっきから俺の両手に乗っかっているブラジャーの存在が気にかかる。
(白と同じデザインだっていうのに、随分と印象が変わるなぁ)
「色違いなだけ」と分かっていても、暖色系のイメージが強く結びつく可愛らしいはなにシックな黒が合わさるなんてあんまり想像がつかず違和感をおぼえるというか……
(可愛いはなもセクシーな黒いブラ着けることあるんだなぁ……なんか興奮しちゃう)
彼女のブラくらいで狼狽えてはいけないと思いつつも、この黒いブラがあのEカップおっぱいを包んでいる妄想で頭の中が埋め尽くされてしまう。
「あおくん……?」
ふと、丸眼鏡のはなの顔が視界にヒョッと現れた。
「!!」
瞬間にブラをピョンッと跳ね上げ、はなから身一つ分右側にスライド移動する俺。
(ヤバっ! 変態な表情してたのバレたかも!)
気が付いたら頬どころか耳も首も熱くなっている。
「ね、あおくぅん……」
はなは可愛らしく俺にススッと寄り添って、俺の熱い手を持ち上げ……恋人繋ぎにして
「ブラ、着けてるところ見てみる?」
と、俺をセクシーに誘ってきた。
「!!!!」
これがギャグ漫画だったら、俺の脳天は活火山のように噴火しただろう。
「見たいよ……そりゃあ」
でも現実は情けなく、彼女を直視出来ないまま弱々しく返答するしか出来なくって。
「じゃあ、脱衣所で着けてくるねっ! 待っててね♪ あおくんっ!!」
黒ブラをムギュッと可愛らしく掴み、俺との手繋ぎをスルッと外したはなは、ノリノリのテンションでクルリと背を向けるなりまたトテトテと向こう側へと行ってしまった。
「…………」
色んな意味で緊張の糸が切れた俺はそのままベッドへバタッと仰向けに倒れ込む。
「クリスマス……イブ、だよなぁ」
俺が初めて経験する、恋人との聖夜。
(そういえば、ショーツの色よく見てなかったなぁ……最初から黒いの履いてたのかなぁ)
はなが黒いブラを着けてベッドインするのは、きっと既定路線だったんだ。
俺と同じくはなも恋人との聖なる時間を強く意識して、色々と俺に気を遣ってくれていたのだろう。
(始める前から刺激強すぎだよ、はなぁ♡)
クールにはなをリードしてあげたくても、既に身体のどこもかしこもアチアチで……
(我慢出来ないよ、もうっ……)
最も熱くしている股間の脈打ちを静かに感じながら、黒いブラとショーツに包まれた彼女がベッドにトコトコ戻ってくるのを待つ。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
下品な男に下品に調教される清楚だった図書委員の話
神谷 愛
恋愛
クラスで目立つこともない彼女。半ば押し付けれられる形でなった図書委員の仕事のなかで出会った体育教師に堕とされる話。
つまらない学校、つまらない日常の中の唯一のスパイスである体育教師に身も心も墜ちていくハートフルストーリー。ある時は図書室で、ある時は職員室で、様々な場所で繰り広げられる終わりのない蜜月の軌跡。
歪んだ愛と実らぬ恋の衝突
ノクターンノベルズにもある
☆とブックマークをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる