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Chapter7:おうちデート
①
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丸い眼鏡がよく似合っている彼女は俺の自慢だ。
いや……自慢なのは丸眼鏡の部分だけじゃなくてもちろん、他にたくさんある。
眼鏡を外した素顔も可愛いし、天然パーマのふわふわとした長い髪も可愛い。
大きくて丸いおっぱいとお尻と……あとはそれから…………って、
ヤバい俺…………。
童貞を卒業したっていうのに、彼女のえっちな部分ばかりが思い起こされる。
ああ……昨日デートしたばかりだというのにもう、はなに会いたくなっている。
今すぐにはなの住まいへと駆け込んで、キスをして、抱き潰して…………。
大人の階段を上がったっていうのに、これじゃあワガママなガキみたいだ。
*
「えっ? はな、明日急にバイト休みになったの?」
カフェ&ラブホデートから一日経った月曜日の22時半。
はなに「バイトお疲れ様」と「おやすみ」を伝えようとメッセージを送ったらなんとはなから着信がきたんだ。
『うん、そうなの。明日休みになっちゃった』
慌ててスマホを耳に当てると、聞こえてきたのははなの急なシフト変更。
「何かあったの?」
『何かっていうか、10月に入ったからかなぁ』
「10月?」
『うん……この時期はね、就職内定が決まって内定式していくでしょ?』
「うん、まぁ……俺のところも木曜日に内定式があるよ」
『大学生が理系か文系かにもよるんだけど、だいたいこの時期から2~3ヶ月くらい求人が集まるんだよ』
確かにこの時期は大学四年生にとってスキマ時間が出来やすい。
俺も内定式以降は卒論の追い込みが少しあるくらいで、暇な時間は花屋のバイト時間に注ぎ込もうと思っていて既に健人さんと話がついていた。
「それではなはそこまで働かなくてもいいって事になるんだね」
『本音を言えば働きたいんだよ。チャコ叔母さんいつも忙しいからお手伝いしたい気持ちがあるし』
「そっかそっかぁ」
『だけど私にはバイトしすぎ問題があって、今回のお休みは突発的なものというよりはチャコ叔母さんからのストップがかかったの』
「ああ……なるほど……」
はなの「バイトしすぎ問題」は俺もその壁に時々ぶち当たるからよく分かる。
(103万の壁ってヤツだよな……)
恐らくはなが言っているのは扶養控除の壁なのだろう。かつてそれは俺も悩まされていたからすごく良く分かる。
(学生が稼ぐってマジで色々面倒くさいんだよなぁ……)
『だからね、12月終わるまで週3の勤務、しかも6時間じゃなくて3時間に激減しちゃうの!』
「それは辛いよね」
『うん……貯金はしてるから困らないんだけど、働けないのは辛ぁい』
「うんうん……そっかそっかぁ」
俺とはなとは事情が違うものの、はなは久子さんのコンビニで働くのが大好きだと言っていたから「働けないのは辛い」という気持ちに寄り添いたいと思った。
「じゃあさ、明日は大学の授業終わったら会おうよ」
『えっ?』
落ち込むはなを少しでも励まして楽しませてあげたい。そう考えた俺は……
「俺は明日16時にバイト終わって明後日は2限目の授業だから朝ものんびり出来るんだ。確かはなも水曜日は2限目からの授業だったよね?」
『うん』
「はなが良かったら……になるんだけど、明日俺の家に来てお泊まりしない?」
突然おうちお泊まりデートを思いついたのだった。
いや……自慢なのは丸眼鏡の部分だけじゃなくてもちろん、他にたくさんある。
眼鏡を外した素顔も可愛いし、天然パーマのふわふわとした長い髪も可愛い。
大きくて丸いおっぱいとお尻と……あとはそれから…………って、
ヤバい俺…………。
童貞を卒業したっていうのに、彼女のえっちな部分ばかりが思い起こされる。
ああ……昨日デートしたばかりだというのにもう、はなに会いたくなっている。
今すぐにはなの住まいへと駆け込んで、キスをして、抱き潰して…………。
大人の階段を上がったっていうのに、これじゃあワガママなガキみたいだ。
*
「えっ? はな、明日急にバイト休みになったの?」
カフェ&ラブホデートから一日経った月曜日の22時半。
はなに「バイトお疲れ様」と「おやすみ」を伝えようとメッセージを送ったらなんとはなから着信がきたんだ。
『うん、そうなの。明日休みになっちゃった』
慌ててスマホを耳に当てると、聞こえてきたのははなの急なシフト変更。
「何かあったの?」
『何かっていうか、10月に入ったからかなぁ』
「10月?」
『うん……この時期はね、就職内定が決まって内定式していくでしょ?』
「うん、まぁ……俺のところも木曜日に内定式があるよ」
『大学生が理系か文系かにもよるんだけど、だいたいこの時期から2~3ヶ月くらい求人が集まるんだよ』
確かにこの時期は大学四年生にとってスキマ時間が出来やすい。
俺も内定式以降は卒論の追い込みが少しあるくらいで、暇な時間は花屋のバイト時間に注ぎ込もうと思っていて既に健人さんと話がついていた。
「それではなはそこまで働かなくてもいいって事になるんだね」
『本音を言えば働きたいんだよ。チャコ叔母さんいつも忙しいからお手伝いしたい気持ちがあるし』
「そっかそっかぁ」
『だけど私にはバイトしすぎ問題があって、今回のお休みは突発的なものというよりはチャコ叔母さんからのストップがかかったの』
「ああ……なるほど……」
はなの「バイトしすぎ問題」は俺もその壁に時々ぶち当たるからよく分かる。
(103万の壁ってヤツだよな……)
恐らくはなが言っているのは扶養控除の壁なのだろう。かつてそれは俺も悩まされていたからすごく良く分かる。
(学生が稼ぐってマジで色々面倒くさいんだよなぁ……)
『だからね、12月終わるまで週3の勤務、しかも6時間じゃなくて3時間に激減しちゃうの!』
「それは辛いよね」
『うん……貯金はしてるから困らないんだけど、働けないのは辛ぁい』
「うんうん……そっかそっかぁ」
俺とはなとは事情が違うものの、はなは久子さんのコンビニで働くのが大好きだと言っていたから「働けないのは辛い」という気持ちに寄り添いたいと思った。
「じゃあさ、明日は大学の授業終わったら会おうよ」
『えっ?』
落ち込むはなを少しでも励まして楽しませてあげたい。そう考えた俺は……
「俺は明日16時にバイト終わって明後日は2限目の授業だから朝ものんびり出来るんだ。確かはなも水曜日は2限目からの授業だったよね?」
『うん』
「はなが良かったら……になるんだけど、明日俺の家に来てお泊まりしない?」
突然おうちお泊まりデートを思いついたのだった。
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