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野獣くんと子猫ちゃん
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「私、パーマかけてみようかなぁ。りょーくんみたいに月に一回ヘアサロン行って」
「えっ?」
りょーくんにこれ以上心配されないようランチプレートを急いで食べ終えた私は、彼の顔を見上げながらそう言ってみた。
「りょーくんはお洒落にものすごく気を遣うでしょ?着てるものやアクセも上質で、髪もちゃんとメンテナンスを怠らないし」
「服やアクセは店長の交友関係で何とかなってるだけだし、髪は」
「服は予算的にどうしても無理だけど、髪くらいはちゃんとしたいの! ちゃんと綺麗にして……メンテしてもらって」
途中で挿入された彼の言葉に素早く自分のセリフを被せ、流れるようにそこまで喋ったら……彼の表情が曇った。
「……」
「りょーくんと同じ金髪ウェーブのヘアスタイルにしたいって意味じゃないの。少しでもお洒落なりょーくんに近付きたくて」
「…………」
喋っていて、別の不安が襲ってきた。
なんで急に黙って俯き始めたんだろうって、彼の変化が不思議でならない。
「あの……りょーくんっ」
「別に」
「えっ?」
「そこまでしなくていいよ。俺のはさ、好きでこうしているだけなんだから」
彼は再び顔をあげて微笑んで見せてくれたけど、その笑みはさっきまでの優しくて慈愛あふれたものではないと理解出来る。
「私だって、無理にヘアサロン行くって言った訳じゃ」
「あーちゃんは今のままで充分素敵だし魅力的だよ。学生は金欠なのが当たり前で、俺も本当はギリギリな生活やってるんだよこれでも。
俺はあーちゃんと違って家賃半額にしてもらってるし、服は店長からのおさがりが大半だしアクセもバイトの先輩が掛け持ちしてる店で安く買えてるし、髪だって」
私の目を見つめながら、さっきの私よりも早口にペラペラ喋るりょーくんの笑みはとても苦しそうに見えて、私まで辛くなる。
「……」
「あーちゃんはあーちゃんらしく居られるのが1番だよ。俺みたいに無理矢理変えなくたっていい」
「えっ?」
「俺達さぁ、無理しないで自然体の付き合いしていこうよ。俺、あーちゃんに基本無理して欲しくないからさ」
「りょーくん……」
私が不安な表情をしている事に気付いたのか、りょーくんは両手をいきなりパンッと叩いて突然明るい表情を作る。
「分かった! 矢野や藤井から俺の悪い噂を聞いたんでしょ!!」
「えっ」
「大学のやつらの共通認識だからなぁ~『俺がすっごく悪くてチャラい野獣くん』って」
「悪い……噂……」
真澄や藤井くんからは聞いていたものの、本人の口から「野獣くん」のワードが出てきた事にビクッと体を震わせる。
「そうそう!! みんな俺の事言ってるだろ? 『女を取っ替え引っ替え』とか『無愛想』とか『性欲の塊』とか」
そして、尚も明るい表情で自分への悪口を平気でポンポン言って自虐するりょーくんの言動に信じられない気持ちでいた。
「りょーくんの悪い噂なんかちっとも聞いた事ないよ」
唇を動かして取り敢えずの否定をする私に、彼は
「でもいくつかは聞いてる筈だよ」
と明るい表情のまま食い下がる。
「悪い噂だなんて……本当に……」
「そんなわけないよ。だって俺だよ?一応授業はほぼ休まず受けてはいるけど、こんなにチャラい金髪モジャモジャロン毛で20個近く耳に穴開けてるんだよ?矢野と藤井から俺について聞いてないのが逆におかしいよ!」
「…………」
「ほらほら、知ってる事なんでもいいから言ってよあーちゃん。
俺の悪い噂、一つも知らない訳でもないんでしょ?」
「……『女性を取っ替え引っ替えしてる』とか『精力ギンギンの野獣くん』なら、あるけど」
彼の勢いに呑まれ、結局私の耳にした噂を正直に明かさないといけない雰囲気に持ち込まれてしまった。
私の言葉に対し、りょーくんは少年みたいにケラケラ笑い出す。
「やっぱりね! 嘘はダメだよあーちゃん♪っていうか、その程度で済んでたのが意外! もっと酷い俺の過去を聞かされてるもんだと思っていたから」
「『野獣くん』の噂って、事実だったんだ……?」
その上、「自分の過去が酷い」だなんて言い出したものだから私の唇はカタカタと震える。
「そうだよ。俺ね、女性の敵なんだ。すげー悪いチャラ男っ♪」
「そんな風には」
「『見えない』って優しい事言ってくれるんだ? 『キラキラふわふわの純白ハートな子猫ちゃん』のあーちゃんは」
りょーくんは私の上擦った声なんて全く気にせず、自虐を尚も続ける。
「悪い噂って、単にりょーくんの金髪とピアスだけで他人が判断した嘘だらけの事なんだと思ってた……」
この唇の震えが一体なんなのか、説明するのが難しい。
りょーくんが怖いからだとか、悪い噂に慄いているだとか、そんな簡単な理由でない事は間違いなくて
「んなわけないないっ! 未成年なのに喫煙も飲酒もしてて荒れてたし、今あの大学辞めたら中卒になっちゃうんだよ俺。高校は卒業してなくて高認取って大学受験したから」
自分の過去含め、暗くて重いエピソードをとにかく明るい雰囲気で喋る彼の姿が痛々しく感じて……同時に勇輝くんからのメッセージと彼の悪い噂や事実が重なっていってしまう事に私は震えいたんだと思う。
「……」
「正確には大学中退になれんのかな?まぁ学歴なんて就職の為のものだと思ってるからどうでもいいんだけど」
「……」
「警察の世話にもなってるし」
りょーくんが明るくケラケラ笑いながら抵抗なく自分の過去をペラペラ喋っていたのに
「……」
「ドン引き、した?」
そこで急に表情が変わった。
悲しそうな顔で目も潤ませながら私がドン引きしたんじゃないかと気にしている。
「ドン引き……してない。そういう人も世の中には沢山存在してるって、理解しているし」
「そう?」
「それに……りょーくんから今の、自虐ネタみたいな感じでいっぱい聞かされても、私が1年片想いして見てきた部分とはギャップがありすぎて実感が湧かないから」
「でも、それも真実だよ」
悲しそうな表情で私にドン引きしてないか確認した筈の彼は今、達観したような表情に変わっていて言葉も凄く冷たく投げやりな感じだ。
私は、そんな彼にどう反応して良いものかと頭の中を悩ませる。……それでもやっぱり、ここは私が素直に見てきた彼の人となりをそのまま伝えた方がいいと思い、口を開いた。
「でも、私は真面目で几帳面なりょーくんの部分をいっぱい知ってるから。
私がこの1年見てきたあなたはどれもそうだった。見た目は派手かもしれないけど、毎日毎時間しっかり真面目に授業受けてて、レポート作成だっていつも完璧で教授達からの評価も高くて試験前にはりょーくんの綺麗にメモ書きされたノートをコピーする学生がいっぱい列を並んでて……私よりも成績良くてかっこよくて素敵って、そういう部分いっぱい知ってるから」
「……」
「それも、りょーくんの真実でしょう?」
「えっ?」
りょーくんにこれ以上心配されないようランチプレートを急いで食べ終えた私は、彼の顔を見上げながらそう言ってみた。
「りょーくんはお洒落にものすごく気を遣うでしょ?着てるものやアクセも上質で、髪もちゃんとメンテナンスを怠らないし」
「服やアクセは店長の交友関係で何とかなってるだけだし、髪は」
「服は予算的にどうしても無理だけど、髪くらいはちゃんとしたいの! ちゃんと綺麗にして……メンテしてもらって」
途中で挿入された彼の言葉に素早く自分のセリフを被せ、流れるようにそこまで喋ったら……彼の表情が曇った。
「……」
「りょーくんと同じ金髪ウェーブのヘアスタイルにしたいって意味じゃないの。少しでもお洒落なりょーくんに近付きたくて」
「…………」
喋っていて、別の不安が襲ってきた。
なんで急に黙って俯き始めたんだろうって、彼の変化が不思議でならない。
「あの……りょーくんっ」
「別に」
「えっ?」
「そこまでしなくていいよ。俺のはさ、好きでこうしているだけなんだから」
彼は再び顔をあげて微笑んで見せてくれたけど、その笑みはさっきまでの優しくて慈愛あふれたものではないと理解出来る。
「私だって、無理にヘアサロン行くって言った訳じゃ」
「あーちゃんは今のままで充分素敵だし魅力的だよ。学生は金欠なのが当たり前で、俺も本当はギリギリな生活やってるんだよこれでも。
俺はあーちゃんと違って家賃半額にしてもらってるし、服は店長からのおさがりが大半だしアクセもバイトの先輩が掛け持ちしてる店で安く買えてるし、髪だって」
私の目を見つめながら、さっきの私よりも早口にペラペラ喋るりょーくんの笑みはとても苦しそうに見えて、私まで辛くなる。
「……」
「あーちゃんはあーちゃんらしく居られるのが1番だよ。俺みたいに無理矢理変えなくたっていい」
「えっ?」
「俺達さぁ、無理しないで自然体の付き合いしていこうよ。俺、あーちゃんに基本無理して欲しくないからさ」
「りょーくん……」
私が不安な表情をしている事に気付いたのか、りょーくんは両手をいきなりパンッと叩いて突然明るい表情を作る。
「分かった! 矢野や藤井から俺の悪い噂を聞いたんでしょ!!」
「えっ」
「大学のやつらの共通認識だからなぁ~『俺がすっごく悪くてチャラい野獣くん』って」
「悪い……噂……」
真澄や藤井くんからは聞いていたものの、本人の口から「野獣くん」のワードが出てきた事にビクッと体を震わせる。
「そうそう!! みんな俺の事言ってるだろ? 『女を取っ替え引っ替え』とか『無愛想』とか『性欲の塊』とか」
そして、尚も明るい表情で自分への悪口を平気でポンポン言って自虐するりょーくんの言動に信じられない気持ちでいた。
「りょーくんの悪い噂なんかちっとも聞いた事ないよ」
唇を動かして取り敢えずの否定をする私に、彼は
「でもいくつかは聞いてる筈だよ」
と明るい表情のまま食い下がる。
「悪い噂だなんて……本当に……」
「そんなわけないよ。だって俺だよ?一応授業はほぼ休まず受けてはいるけど、こんなにチャラい金髪モジャモジャロン毛で20個近く耳に穴開けてるんだよ?矢野と藤井から俺について聞いてないのが逆におかしいよ!」
「…………」
「ほらほら、知ってる事なんでもいいから言ってよあーちゃん。
俺の悪い噂、一つも知らない訳でもないんでしょ?」
「……『女性を取っ替え引っ替えしてる』とか『精力ギンギンの野獣くん』なら、あるけど」
彼の勢いに呑まれ、結局私の耳にした噂を正直に明かさないといけない雰囲気に持ち込まれてしまった。
私の言葉に対し、りょーくんは少年みたいにケラケラ笑い出す。
「やっぱりね! 嘘はダメだよあーちゃん♪っていうか、その程度で済んでたのが意外! もっと酷い俺の過去を聞かされてるもんだと思っていたから」
「『野獣くん』の噂って、事実だったんだ……?」
その上、「自分の過去が酷い」だなんて言い出したものだから私の唇はカタカタと震える。
「そうだよ。俺ね、女性の敵なんだ。すげー悪いチャラ男っ♪」
「そんな風には」
「『見えない』って優しい事言ってくれるんだ? 『キラキラふわふわの純白ハートな子猫ちゃん』のあーちゃんは」
りょーくんは私の上擦った声なんて全く気にせず、自虐を尚も続ける。
「悪い噂って、単にりょーくんの金髪とピアスだけで他人が判断した嘘だらけの事なんだと思ってた……」
この唇の震えが一体なんなのか、説明するのが難しい。
りょーくんが怖いからだとか、悪い噂に慄いているだとか、そんな簡単な理由でない事は間違いなくて
「んなわけないないっ! 未成年なのに喫煙も飲酒もしてて荒れてたし、今あの大学辞めたら中卒になっちゃうんだよ俺。高校は卒業してなくて高認取って大学受験したから」
自分の過去含め、暗くて重いエピソードをとにかく明るい雰囲気で喋る彼の姿が痛々しく感じて……同時に勇輝くんからのメッセージと彼の悪い噂や事実が重なっていってしまう事に私は震えいたんだと思う。
「……」
「正確には大学中退になれんのかな?まぁ学歴なんて就職の為のものだと思ってるからどうでもいいんだけど」
「……」
「警察の世話にもなってるし」
りょーくんが明るくケラケラ笑いながら抵抗なく自分の過去をペラペラ喋っていたのに
「……」
「ドン引き、した?」
そこで急に表情が変わった。
悲しそうな顔で目も潤ませながら私がドン引きしたんじゃないかと気にしている。
「ドン引き……してない。そういう人も世の中には沢山存在してるって、理解しているし」
「そう?」
「それに……りょーくんから今の、自虐ネタみたいな感じでいっぱい聞かされても、私が1年片想いして見てきた部分とはギャップがありすぎて実感が湧かないから」
「でも、それも真実だよ」
悲しそうな表情で私にドン引きしてないか確認した筈の彼は今、達観したような表情に変わっていて言葉も凄く冷たく投げやりな感じだ。
私は、そんな彼にどう反応して良いものかと頭の中を悩ませる。……それでもやっぱり、ここは私が素直に見てきた彼の人となりをそのまま伝えた方がいいと思い、口を開いた。
「でも、私は真面目で几帳面なりょーくんの部分をいっぱい知ってるから。
私がこの1年見てきたあなたはどれもそうだった。見た目は派手かもしれないけど、毎日毎時間しっかり真面目に授業受けてて、レポート作成だっていつも完璧で教授達からの評価も高くて試験前にはりょーくんの綺麗にメモ書きされたノートをコピーする学生がいっぱい列を並んでて……私よりも成績良くてかっこよくて素敵って、そういう部分いっぱい知ってるから」
「……」
「それも、りょーくんの真実でしょう?」
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