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彼女と俺の可愛い甘え
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しおりを挟む「身体の具合はどう? 気持ち悪いとかある?」
「いや、気分がほわほわ~って気持ち良い感じかな」
楽しい食事の時間を終えたら一緒に風呂に入り、身支度をして今はベッドの中だ。
アルコール摂取量が低いおかげで、ここまで夏実とごく健全な時間を過ごせている。
「湊人、やっぱりアルコール耐性強いんじゃない? 顔も肌も赤くなってないし、表情も普段と変わらないよ」
「そうか? 軽く酔ってる感覚はあるんだけどなぁ」
「ほろ酔いな感じ?」
「そうかも」
白色の照明に照らされたベッドの上で夏実に肌の赤みを全身くまなくチェックされるのは恥ずかしい。
「ここ、元気になってる♡」
「触ったら余計にヤバいって……」
昨夜は苛立っていた事もあり「どれだけ酔っ払っても構うもんか」という気持ちを持ちながらコップに並々注がれた日本酒を一気飲みしてしまった。
だが、18歳の彼女を目の前にすると「この子の前で絶対に大魔王になる訳にはいかない」という気持ちのストッパーがかかる。
「じゃあ……見るだけなら良い?」
とはいえ、ほろ酔い状態にでもならなければ、夏実の積極的な上目遣いは経験出来なかっただろうし
「見る……だけなら、いくらでも」
こんな素直な気持ちも口に出せなかっただろう。
「ふふ♡」
指でも吐息でも触れる事なく、マジマジと俺の棒を観察し微笑みの声を漏らす夏実は可愛い。
「やっぱり、もうダメ」
「ええ~……」
「ハグしたくなったから」
「それなら許す♡」
「キスもしたくなったんだけど、していい?」
「いいよ♡ 今日は私からキスしてあげる♡」
「嬉しい」
可愛い夏実が俺の口内や舌をコチョコチョと擽るように攻める様はやはり可愛らしく、キュンキュンして、ハグの腕を一層強めてしまう。
(いつもより気持ちいい……)
「ふふ♡ 湊人、私のキスをめちゃくちゃ欲しがってるみたい♡」
「そりゃそうだよ。夏実とキス、めちゃくちゃしたいし……キスされるのも、めちゃくちゃ好きだから」
「うふふー♡ 私も♡」
ふんわりとした布団の中で、裸で抱き合い、気の済むまでキスをする。
彼女とこのベッドで過ごす日はいつもやっている愛の行為なのに、キュンキュンやドキドキがいつも以上に大きく激しく、夏実の舌をいつも以上に強請っていた。
「酔っ払ったら、こうやって私にいつでも甘えてね。まだ幼いところもある私だけど、出来るだけ湊人の気持ちを受け止めるから」
「えっ?」
キスをし終えたところで、夏実は俺を真っ直ぐに見つめながらそんな事を言った。
「10年前に湊人が酔っ払った日の事、おばちゃんから話を聞いたの。今日」
「お袋から話?」
「亮輔さんから『湊人がお酒を飲んだ』って連絡もらった時にね、そういえばこの前おばちゃんが『湊人が次にお酒飲んで酔っ払ったら私受け止められるかしらー?』とか、変わった事を私に言ったんだよな~って思い出したの」
(どういう意味だ? それ??)
「お袋が受け止める」の意味が分からず首を傾げていると、夏実はその言葉の意味をゆっくり教えてくれた。
「おばちゃんがその言葉を私に言ったのが、ここに湊人が住み始めた時だったかなぁ」
「割と最近じゃねぇか」
「うん。湊人にとっては初めての一人暮らしになるし、おばちゃんもおばちゃんで心配したんだと思うよ。
湊人はうちのお父さんみたいにしょっちゅう飲んでベロベロに酔っ払って毎回迷惑かけるような事はしないって、私もおばちゃんも信じてるんだけど、昨夜みたいな事がいつ起こるか分からないってハラハラしてたんだと思う」
「ハラハラ……か」
「だからね、10年前に何があったのかを今日電話でおばちゃんに聞いてみたんだ。
そしたら湊人、酔っ払って家に帰った途端、おばちゃんに抱きついて夜中じゅうずーっと話し掛けてたんだって」
「はぁ? 俺が??」
最初は「まぁ、母親だしハラハラした感情を持つのかな」とかぼんやり思っていたのだが、「夜中じゅうお袋の体に抱きついて延々喋っていた」なんていう真実を夏実を介して聞かされ、瞬間的に全身がボッと熱くなる。
「あは♪ 顔も耳も真っ赤になってる♪」
「そりゃなるだろ!! 20歳の俺がお袋に抱き付くだけでもあり得ないのに、夜中じゅう話し掛けていただなんてもっとあり得ねー!!」
「でも本当の事みたいなんだもん」
「お袋が嘘ついてないからこそ恥ずかしいよ!」
(うわぁ~~……マジか。俺、そんなガキみたいな行動とったのか……)
中学生を卒業した辺りからは両親との関わり合い方も変わり、今では顔を合わせても一言二言しか会話を交わさない。
だからこそ、お袋にそんなに長時間喋った自分にも驚愕するし申し訳ないとも思う。
「今日の電話ではね、『湊人は普段から我慢ばかりしている子だから感情が爆発したのかもしれない』って言ってた。あの日は色んな事がありすぎて大変な上に一睡も出来なかったらしいんだけど、母親として嬉しいって感じられた日でもあったんだって」
「……」
「湊人にとってそれは恥ずかしい事実なのかもしれないけど、湊人は時々お酒を飲んで甘えるべきだって私は思うなぁ」
「……」
夏実からその話を聞いて、具体的にどのような言葉を発すれば良いのか分からない。
それでも単にお袋へ「あの時はありがとう」くらい言ってやれれば良いのだろうがそんな勇気も無いし照れが入って難しいかもしれない。
でも、夏実を介しての母親の愛は伝わっているし感謝している。
「夏実の胸、あったかいな…………」
しばらく続けた沈黙の先に出した言葉がそのくらいしかなく、お袋にも夏実にも申し訳ないと思ったのだが
「湊人が今、甘えてくれてるって分かってるよ♪ 大好き♡」
彼女は女神のような声や温かさを俺に与え続けてくれていて……
「俺も好き……大好き」
女神の豊かな胸に頬擦りをしながら、その夜はゆっくりと眠りに落ちたのだった。
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