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彼女に伝う俺の愛
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「お母さんが許してくれるのなら、私、湊人と一緒に住みたい! 一緒に、ずっとずっと過ごしたい!」
彼女の口から「嬉しい」が聞けて、俺はその瞬間脳内がパァっと明るくなる。
「俺からもお願いします! 夏実さんと一緒に暮らす準備を、この夏休み中に行う事を許して下さい! お願いします!」
ここまできたらひたすら押すしかない。
晴美さんは元々自分の考えを曲げない人だ。
それぞれの想いが同じ方向を向いているのだから、俺はひたすら頭を下げて夏実の母親に許可してもらうしかないと考えた。
「…………」
晴美さんは、しばらく俺と夏実を交互に視線を合わして黙っていたけれど
「勝手にしなさい」
静かにそう言い、俺らに背を向けてリビングの方へとスタスタ歩いていってしまった。
(えっと……?これは………?)
「オッケーって、意味かな?湊人」
玄関に2人だけになったところで、夏実が俺の背中からひょっこりと顔を出す。
「多分」
あの晴美さんの言動からしてオッケーという意味なんだろう。
(良かった……)
ホッとした途端、俺はガクッと腰を落とした。
「えっ??!!! 湊人??!!」
まるで崩れ落ちるかのように腰を落とした俺に、夏実はしゃがみ込んで俺の背中を撫でてくれる。
「いや……なんか、急に頭痛がしてきて」
片手で、よく偏頭痛を起こしていた箇所を押さえながら、夏実に弱々しい声を出してしまい
「頭痛って、昔からのやつ?? えっ??!! 大丈夫?? 夜間病院とか行った方がいいのかな?」
と、愛する人をオロオロ声にさせ、余計な心配かけてしまった。
「いや、多分この頭痛は……寝不足、だから」
だから正直に、しゃがみ込んだまま手で頭を押さえ、弱々しく夏実に返事をする。
「えっ? 寝不足?」
「んー……今、すっげー眠い」
「え?? 寝ちゃうの? こんなところで?」
俺の反応に夏実は更にオロオロワタワタしている。
(本当に昨日一睡も出来なかったし。
今の今まで、夏実に対する謝罪の気持ちだとか、夏実と仲直りHした幸せな気持ちだとか、繁華街通る時もタクシー乗ってる時も自己嫌悪に陥ってた気持ちだとか、さっきまで晴美さんに宣言した夏実との将来をら見据えた強い気持ちだとか……それらでずっと俺は緊張しっぱなしだったし。
そりゃ、緊張が解けたら眠くなるよ。俺も人間なんだから)
「あー……ヤバい今すぐここで寝たい。夏実玄関に布団敷いてくれる?」
それでもせめて目の前の夏実には心配する気持ちを解してもらおうと、しゃがみ込んだまま夏実に甘えた口を聞く俺に
「もー!! ふざけちゃダメじゃん湊人!!」
夏実は笑いながら俺の背中を軽くペシペシ叩いていて
「ほら! お隣さんなんだから広瀬家行くよっ! 早く帰って帰って!! 私が湊人を連れて行ってあげるから!!」
と、何故か俺の背中に乗っかって、俺が夏実をおんぶするみたいな格好になる。
「なんだよそれぇ……おんぶするの俺かよ眠いのに」
「大人なんだからしっかりしてよねー、湊人♡」
あと数秒やり続けたら晴美さんから「イチャイチャするな」って怒声が飛びそうなやり取りを夏実として……
「んっ」
夏実を背中からちゃんと下ろした後で、俺はゆっくり腰を支えながら自力で立ち上がり
「じゃあ、ちゃんと1人で帰るから。晴美さんと和明さんにもよろしく伝えて」
「うん」
「おやすみ、夏実」
そう言って俺は夏実のおでこに軽くキスを落とし、晴美さんの叱り声が降ってこない内に早々と薗田家から出た。
彼女の口から「嬉しい」が聞けて、俺はその瞬間脳内がパァっと明るくなる。
「俺からもお願いします! 夏実さんと一緒に暮らす準備を、この夏休み中に行う事を許して下さい! お願いします!」
ここまできたらひたすら押すしかない。
晴美さんは元々自分の考えを曲げない人だ。
それぞれの想いが同じ方向を向いているのだから、俺はひたすら頭を下げて夏実の母親に許可してもらうしかないと考えた。
「…………」
晴美さんは、しばらく俺と夏実を交互に視線を合わして黙っていたけれど
「勝手にしなさい」
静かにそう言い、俺らに背を向けてリビングの方へとスタスタ歩いていってしまった。
(えっと……?これは………?)
「オッケーって、意味かな?湊人」
玄関に2人だけになったところで、夏実が俺の背中からひょっこりと顔を出す。
「多分」
あの晴美さんの言動からしてオッケーという意味なんだろう。
(良かった……)
ホッとした途端、俺はガクッと腰を落とした。
「えっ??!!! 湊人??!!」
まるで崩れ落ちるかのように腰を落とした俺に、夏実はしゃがみ込んで俺の背中を撫でてくれる。
「いや……なんか、急に頭痛がしてきて」
片手で、よく偏頭痛を起こしていた箇所を押さえながら、夏実に弱々しい声を出してしまい
「頭痛って、昔からのやつ?? えっ??!! 大丈夫?? 夜間病院とか行った方がいいのかな?」
と、愛する人をオロオロ声にさせ、余計な心配かけてしまった。
「いや、多分この頭痛は……寝不足、だから」
だから正直に、しゃがみ込んだまま手で頭を押さえ、弱々しく夏実に返事をする。
「えっ? 寝不足?」
「んー……今、すっげー眠い」
「え?? 寝ちゃうの? こんなところで?」
俺の反応に夏実は更にオロオロワタワタしている。
(本当に昨日一睡も出来なかったし。
今の今まで、夏実に対する謝罪の気持ちだとか、夏実と仲直りHした幸せな気持ちだとか、繁華街通る時もタクシー乗ってる時も自己嫌悪に陥ってた気持ちだとか、さっきまで晴美さんに宣言した夏実との将来をら見据えた強い気持ちだとか……それらでずっと俺は緊張しっぱなしだったし。
そりゃ、緊張が解けたら眠くなるよ。俺も人間なんだから)
「あー……ヤバい今すぐここで寝たい。夏実玄関に布団敷いてくれる?」
それでもせめて目の前の夏実には心配する気持ちを解してもらおうと、しゃがみ込んだまま夏実に甘えた口を聞く俺に
「もー!! ふざけちゃダメじゃん湊人!!」
夏実は笑いながら俺の背中を軽くペシペシ叩いていて
「ほら! お隣さんなんだから広瀬家行くよっ! 早く帰って帰って!! 私が湊人を連れて行ってあげるから!!」
と、何故か俺の背中に乗っかって、俺が夏実をおんぶするみたいな格好になる。
「なんだよそれぇ……おんぶするの俺かよ眠いのに」
「大人なんだからしっかりしてよねー、湊人♡」
あと数秒やり続けたら晴美さんから「イチャイチャするな」って怒声が飛びそうなやり取りを夏実として……
「んっ」
夏実を背中からちゃんと下ろした後で、俺はゆっくり腰を支えながら自力で立ち上がり
「じゃあ、ちゃんと1人で帰るから。晴美さんと和明さんにもよろしく伝えて」
「うん」
「おやすみ、夏実」
そう言って俺は夏実のおでこに軽くキスを落とし、晴美さんの叱り声が降ってこない内に早々と薗田家から出た。
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