【完結】彼女が18になった

チャフ

文字の大きさ
上 下
26 / 317
俺と彼女の甘い露

★13

しおりを挟む
 照明スイッチをOFFにした次は、掻いた寝汗を洗い流したいところなのだが……いくらなんでもそれは焦らしすぎだろうか? 長い焦らしは大人の男にとっては餌みたいなもんだが、少女には「萎え」に映るかもしれない。

「みなとどこいくのぉ?」

(ほらみろ、洗面台に向かう俺に向かってまた蕩けた声を出しているじゃないか)

「歯を磨くだけ。いくらなんでも息が臭いのは夏実も嫌だろ?」
「じゃあ私も磨くっ!」

 俺の言葉に夏実は同意し、ベッドを降りる音やこちらへ近付く足音を立てる。

「夏とはいえ朝だし水場は冷えるからなんか羽織っておいで」

 と俺は彼女に声をかけ、先に洗面台の前に立った。

「本当にヤバいカオしてるな、俺」

 口の中を綺麗にしても鏡に映る俺の見た目は薄汚い醜い中年男のソレにしか見えない。

 ジョリッとした顎に手を当てたりボサボサに乱れまくっている髪を掴んだりしていると、横から夏実の元気な声が

「だから整えちゃやだぁ!」

 と、タックルみたいなハグと共に飛んできた。

「うっ!」

 横腹の衝撃に耐えるうめき声を出す俺に

「やっぱり早く戻ってきて!」

 と、部屋着を身に付けた夏実が上目遣いで見つめてくる。

「夏実、羽織るどころか完全に部屋着を着てんじゃん……」

 昨夜の風呂上がりに身に付けていた部屋着姿になっている夏実の全身を見ながら「もしかして夏実の気分が萎えたのではないか」と肩を落とし軽い溜め息を吐いた。

「これはちょっとした作戦なのっ!」

 だが、謎の言葉を夏実は言い、俺の腰をグイグイ引っ張ってさっきのベッドに戻ろうとした。

「作戦ってなんなんだよ、ガキの癖に」

 今から俺が夏実をリードする気でいるのに……という思いをそのまま悪態として口に出したけれど、夏実はそれを無視してまだグイグイ引っ張っている。
 
「彼女に『ガキ』なんて言わないでっ! ムカつく!」
「わかったわかった。すぐ行くからベッドで待っといて」

 俺は夏実の腕を解いて頭を撫でてから、泊まり用の自分の荷物に手を伸ばした。

 俺の言った通りに夏実がベッドの上にちょこんと可愛らしく座るのを見届けてから、小学生でも読めそうな黄色い英字が印字されている黒い紙箱を荷物の中から取り出し可愛い子の待つ場所まで戻る。

「何? その箱」

 箱の意味が分からないらしい夏実の呟きに俺はフッと笑い、それを夏実の座る位置より後方へと放り投げた。

 少女の興味が放物線を描く紙箱へと向かう前に俺はしっかりと夏実の顎を指で掴んで

「後で使おうっかなぁって思ってるヤツ」

 短いキスと台詞で少女にその意味を即座に教えてやる。

「……それって」

 箱の意味に気付いた夏実の頰が、またピンク色に染まる。
 本物の水蜜桃だと、俺は頭の中で想う。

「夏実ともっと仲良くなりたいから」

 俺は舌を伸ばして夏実の口内の水分を吸い、赤みをさした頰の内側を、味も感触も含めて、全部味わった。

「わたしも♡」

 口を離した後に、夏実が俺を求める。

「うん」

 夏実も俺の口内に舌を伸ばしてくれたから、俺はたくさんの露を夏実に与えてあげた。

 昨夜よりも多量に、俺と夏実の甘い露が混じって、互いの体内で融合するのをイメージする。

「湊人ぉ、私を、見てぇ♡」

 夏実は着ていた部屋着を自分で脱いで、可愛らしい色の下着姿になった。

「……」
「私、エッチ……かな?」

 それは少女の考える、最もセクシーなデザインだったんだろう。

「うん、可愛い」

 俺はハーフカップのブラジャーを視界いっぱいにさせながら微笑んで、夏実の肌と布地の境目を指でつついた。

「ええ~?エッチじゃくて『可愛い』なのぉ?」

 俺の返答が不服だったのか、夏実は不満げな声を出して口を尖らせている。

「ふふっ」

 どうやらコレが彼女の言う「作戦」だったらしく、笑いばかりが込み上げてくる。

「笑っちゃ嫌だよぉ」
「いや、バカにはしてないんだけどさ。なんか……めちゃくちゃ可愛いなって思ってしまった」

 左胸をつついたら可愛らしいピンク色の乳首や乳輪と、俺が痕を付けたキスマークまで飛び出してきて視覚的には十二分にエッチなのだけれど対象が夏実だという事実から、それすらもと感じてしまう。

「ね、触って。そしたら『可愛い』だけじゃなくなるかもよ?」
「そう?」
「っていうか、湊人にいっぱい触ってもらいたい♡」

 俺は夏実を仰向けに寝かせて、下着の感触を楽しむ。

「触り心地良いね」

 下着を褒めると、夏実の表情は大きな花が咲いたみたいに明るく華やかになった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

処理中です...