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嘘の日の誤解を正してはいけない(裏側)
10.
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人づてではあるものの、久しぶりに『貴樹らしさ』に触れた美鶴の頬は緩む。
けれどすぐに現実に引き戻された。
「貴樹君は元気かい? 幸せに暮らしているのかい?」
純粋に貴樹を心配する老人の目に、嫌でも気づかされる。
貴樹が真に求めていたのはアルファではなく、一年間の猶予だった。番選び自体からは逃れられなくとも、彼にはオメガになった事実を受け入れる時間が必要だった。たとえそれが一時のまやかしだったとしても。
正気を失ってからも『田賀谷さん』という存在に縋ろうとしたのは、本能的に彼が自分を害することはないと分かっていたからだろう。小さな幻を、美鶴は握りつぶした。
「貴樹は……あなたに選ばれた方が幸せだったと思います。俺では貴樹を幸せにすることはできなかった」
「そう、か」
認めたくはないが、兄の番が幸せそうに笑う姿を何度も見てきた。
目の前の老人ならきっと貴樹にピッタリのアルファを選び、今頃、貴樹は義兄のように楽しい日々を過ごしていたことだろう。
美鶴では貴樹の笑顔を見ることすらできない。
悔しくて、唇を噛む。田賀谷前会長にもなんとなく事情が伝わったのか、残念そうに視線を落とす。
しばしの沈黙が広がった。
それを破ったのは晴臣だった。
「で、でも瀬戸君はタカちゃんのために今日ここに来たんだよね!? 僕のこと敵視していたのだって、タカちゃんのことが好きだからで!」
今まで静かに聞いていた晴臣はどこか焦ったような表情を浮かべている。
彼の様子がおかしいと感じたのは美鶴だけではなかったようで、田賀谷前会長も眉を顰める。
「晴臣、落ち着きなさい」
「でも、僕、タカちゃんの番が見つかったって一宮に連絡しちゃった……。あいつ、今からこっち来るって」
「軽率さをどうにかしなさいと昔からあれだけ……」
「ごめん……。でもあいつ、ずっと悩んでたみたいだから放っておけなくて。瀬戸君と会うべきだって言ってくれた真紅だって一宮のこと心配してて、それで引き合わせてくれたんだって思ったらつい」
「一宮さんというのは」
「去年、梓君から求婚を断られたアルファ。僕の親友で、この一年間、君とタカちゃんのことを血眼になって探している」
「貴樹は何も悪くない!」
美鶴は強く否定する。
求婚を断ったのは梓というオメガであり、そこに貴樹の意思は含まれていない。逆恨みもいいところだ。
「一宮もそれは理解している……はず。タカちゃんが選ばれていたら梓君と出会うことはなかっただろうから」
「呼んでしまったものは仕方ない。瀬戸君、また後日、時間をもらえると」
仕切りなおそうという話に落ち着いた。
けれどその判断は遅かった。廊下には誰かが走る音が響き、客間のドアが勢いよく開け放たれた。
「晴臣! タカちゃんの番はどこだ!」
乗り込んできた着物の男には見覚えがあった。元華族・一宮家の御曹司だ。今は呉服店を経営しており、かなりのやり手である。和装を広めるため、モデルの仕事もしている。瀬戸グループのウェディング部門は一宮呉服と取り引きがあるのだが、彼のプロデュースした和装は年齢や性別問わず人気だ。
パーティーでも何度か会ったことがあり、いつも落ち着いている気品のある男性アルファというイメージだった。だが今は額には汗がにじんでおり、着物が少し乱れている。表情はそれ以上に歪んでおり、端から見ているだけでも彼の必死さが窺えた。
そんな一宮を晴臣は落ち着けようと試みる。
「お、落ち着け。一宮」
「これが落ち着いていられるか! 番選びまではもう一ヶ月を切っているんだぞ! 次を逃したらまた一年会えなくなる。梓が他のアルファに取られでもしたら……」
晴臣に詰め寄る一宮だったが、ようやく美鶴の存在に気づいたらしい。少し気まずそうに視線を逸らし、胸元を整える。
「あなたは瀬戸グループの」
「ご無沙汰しております、一宮様。瀬戸家次男、瀬戸美鶴です」
「ああ、お見苦しい姿をお見せしてしまい、申し訳ありません。お父様とお兄様にはいつもお世話になっております」
とっさに笑みを貼り付けた一宮だが余裕がない。それだけ本気なのだ。先程晴臣が口にした『血眼になって探している』という言葉は誇張でもなんでもなかったのだろう。
このまま何も知らないフリをして去ることもできる。田賀谷前会長ともっと詳しい話をして、考えがまとまってから話す方が波風を立てなくて済む。相手は会社の取引先だ。冷静に判断すべきだと分かっている。だが口が勝手に動いていた。
「私が、佐藤貴樹の番です。貴樹は今、私と共に暮らしています」
「本当か!?」
「はい」
「そうか。こんな近くに……」
溜め息と共に言葉を漏らす。一緒に抜けた力までも抜けてしまったように見えたが、一宮はすぐに背筋を正した。
「瀬戸さん、お願いがあります。どうか梓に貴樹さんを会わせてやってはいただけないでしょうか。自分は幸せになるべきではないと思い込んでいるあの子を救って欲しい」
「私だけの判断ではなんとも……。貴樹に聞いてからお返事をするという形でもよろしいでしょうか」
「ああ! もちろん!」
一宮は涙を流し、美鶴の両手を包み込んだ。同じアルファながらうっとりしてしまうほど美しい。純粋に自分が惹かれた相手の幸せを願える彼がまぶしくてたまらなかった。
一宮は仕事を抜け出していたようで、彼を回収に来た部下と共に去っていった。去り際、彼個人の連絡先をもらった。晴臣も一緒に仕事に向かうようだ。腕時計を確認すると、約束していた時間はとっくに過ぎていた。今日の予定を全てキャンセルしておいて正解だった。
約束の相手が退席した以上、美鶴もお暇すべきなのだろう。だが美鶴と共に部屋に残った田賀谷前会長に相談しておきたいことがあった。彼の前に膝を折り、真っすぐに見据える。
「田賀谷さん、一つお願いがあります」
「なんだい?」
「梓さんと会うように貴樹を説得するので、どうか貴樹を孫の一人に加えてもらえませんか? 他のオメガにしたように、あいつの後ろ盾になってほしいんです」
「……理由を聞いても?」
「こうして田賀谷さんとお話させてもらって、改めて貴樹は俺といない方が幸せなんだろうなと思いました。今までは貴樹が思いを寄せている相手に取られてなるものかと意地になっていたのですが、そんな相手いなかった。二年も誤解して、傷つけた。解放してやるべきだと思ったんです。番を解消できればそれが一番なんでしょうが、オメガが番を持てるのは一度きりですから。もちろん番としての責任は取りますし、生活だって保証するつもりです」
「タカちゃんがそれを望むのであれば受け入れよう。ただし、ちゃんと話し合ってからにしなさい。せっかく誤解が解けたのに、解けたことも知らずにさようならじゃタカちゃんが可哀想だろう?」
出された条件を受け入れるべきか、少し悩んだ。
謝罪をすれば美鶴の申し訳なさは解消されるのだろう。終わった気になれる。
だが貴樹はどうなのか。散々搾取された上、今後の生活を盾に許せと脅されているように感じるのではないか。
話し合いなんてしなくとも、貴樹が田賀谷前会長を選ぶのは分かりきっている。美鶴を選ぶ理由がないのだから当然だ。ならばこのまま何も言わずに関係を切った方が、貴樹は変に気負うことなく幸せになれるのではないか。
だが貴樹に平穏な生活を送って欲しいと考えた時、多くのアルファに慕われている田賀谷前会長と接点があるのとないのとではまるで違う。
ここで提案を断るのは良策ではない。
「……分かりました」
「私の連絡先も渡しておくから何かあったら、いや、何かなくても気軽に連絡しておくれ」
田賀谷前会長は柔らかな笑みを浮かべ、名刺を取り出した。
今までもこうして多くのアルファに手を差し伸べてきたのだろう。
もっと早く彼と出会っていれば何かが変わったのだろうか。
あの時、家族が予想したように会場から抜け出していたら。
衝動に負けずに貴樹に寄り添えていれば。
もしもを考えればキリがない。
起きてしまった過去を書き換えることはできないのだから。
けれどすぐに現実に引き戻された。
「貴樹君は元気かい? 幸せに暮らしているのかい?」
純粋に貴樹を心配する老人の目に、嫌でも気づかされる。
貴樹が真に求めていたのはアルファではなく、一年間の猶予だった。番選び自体からは逃れられなくとも、彼にはオメガになった事実を受け入れる時間が必要だった。たとえそれが一時のまやかしだったとしても。
正気を失ってからも『田賀谷さん』という存在に縋ろうとしたのは、本能的に彼が自分を害することはないと分かっていたからだろう。小さな幻を、美鶴は握りつぶした。
「貴樹は……あなたに選ばれた方が幸せだったと思います。俺では貴樹を幸せにすることはできなかった」
「そう、か」
認めたくはないが、兄の番が幸せそうに笑う姿を何度も見てきた。
目の前の老人ならきっと貴樹にピッタリのアルファを選び、今頃、貴樹は義兄のように楽しい日々を過ごしていたことだろう。
美鶴では貴樹の笑顔を見ることすらできない。
悔しくて、唇を噛む。田賀谷前会長にもなんとなく事情が伝わったのか、残念そうに視線を落とす。
しばしの沈黙が広がった。
それを破ったのは晴臣だった。
「で、でも瀬戸君はタカちゃんのために今日ここに来たんだよね!? 僕のこと敵視していたのだって、タカちゃんのことが好きだからで!」
今まで静かに聞いていた晴臣はどこか焦ったような表情を浮かべている。
彼の様子がおかしいと感じたのは美鶴だけではなかったようで、田賀谷前会長も眉を顰める。
「晴臣、落ち着きなさい」
「でも、僕、タカちゃんの番が見つかったって一宮に連絡しちゃった……。あいつ、今からこっち来るって」
「軽率さをどうにかしなさいと昔からあれだけ……」
「ごめん……。でもあいつ、ずっと悩んでたみたいだから放っておけなくて。瀬戸君と会うべきだって言ってくれた真紅だって一宮のこと心配してて、それで引き合わせてくれたんだって思ったらつい」
「一宮さんというのは」
「去年、梓君から求婚を断られたアルファ。僕の親友で、この一年間、君とタカちゃんのことを血眼になって探している」
「貴樹は何も悪くない!」
美鶴は強く否定する。
求婚を断ったのは梓というオメガであり、そこに貴樹の意思は含まれていない。逆恨みもいいところだ。
「一宮もそれは理解している……はず。タカちゃんが選ばれていたら梓君と出会うことはなかっただろうから」
「呼んでしまったものは仕方ない。瀬戸君、また後日、時間をもらえると」
仕切りなおそうという話に落ち着いた。
けれどその判断は遅かった。廊下には誰かが走る音が響き、客間のドアが勢いよく開け放たれた。
「晴臣! タカちゃんの番はどこだ!」
乗り込んできた着物の男には見覚えがあった。元華族・一宮家の御曹司だ。今は呉服店を経営しており、かなりのやり手である。和装を広めるため、モデルの仕事もしている。瀬戸グループのウェディング部門は一宮呉服と取り引きがあるのだが、彼のプロデュースした和装は年齢や性別問わず人気だ。
パーティーでも何度か会ったことがあり、いつも落ち着いている気品のある男性アルファというイメージだった。だが今は額には汗がにじんでおり、着物が少し乱れている。表情はそれ以上に歪んでおり、端から見ているだけでも彼の必死さが窺えた。
そんな一宮を晴臣は落ち着けようと試みる。
「お、落ち着け。一宮」
「これが落ち着いていられるか! 番選びまではもう一ヶ月を切っているんだぞ! 次を逃したらまた一年会えなくなる。梓が他のアルファに取られでもしたら……」
晴臣に詰め寄る一宮だったが、ようやく美鶴の存在に気づいたらしい。少し気まずそうに視線を逸らし、胸元を整える。
「あなたは瀬戸グループの」
「ご無沙汰しております、一宮様。瀬戸家次男、瀬戸美鶴です」
「ああ、お見苦しい姿をお見せしてしまい、申し訳ありません。お父様とお兄様にはいつもお世話になっております」
とっさに笑みを貼り付けた一宮だが余裕がない。それだけ本気なのだ。先程晴臣が口にした『血眼になって探している』という言葉は誇張でもなんでもなかったのだろう。
このまま何も知らないフリをして去ることもできる。田賀谷前会長ともっと詳しい話をして、考えがまとまってから話す方が波風を立てなくて済む。相手は会社の取引先だ。冷静に判断すべきだと分かっている。だが口が勝手に動いていた。
「私が、佐藤貴樹の番です。貴樹は今、私と共に暮らしています」
「本当か!?」
「はい」
「そうか。こんな近くに……」
溜め息と共に言葉を漏らす。一緒に抜けた力までも抜けてしまったように見えたが、一宮はすぐに背筋を正した。
「瀬戸さん、お願いがあります。どうか梓に貴樹さんを会わせてやってはいただけないでしょうか。自分は幸せになるべきではないと思い込んでいるあの子を救って欲しい」
「私だけの判断ではなんとも……。貴樹に聞いてからお返事をするという形でもよろしいでしょうか」
「ああ! もちろん!」
一宮は涙を流し、美鶴の両手を包み込んだ。同じアルファながらうっとりしてしまうほど美しい。純粋に自分が惹かれた相手の幸せを願える彼がまぶしくてたまらなかった。
一宮は仕事を抜け出していたようで、彼を回収に来た部下と共に去っていった。去り際、彼個人の連絡先をもらった。晴臣も一緒に仕事に向かうようだ。腕時計を確認すると、約束していた時間はとっくに過ぎていた。今日の予定を全てキャンセルしておいて正解だった。
約束の相手が退席した以上、美鶴もお暇すべきなのだろう。だが美鶴と共に部屋に残った田賀谷前会長に相談しておきたいことがあった。彼の前に膝を折り、真っすぐに見据える。
「田賀谷さん、一つお願いがあります」
「なんだい?」
「梓さんと会うように貴樹を説得するので、どうか貴樹を孫の一人に加えてもらえませんか? 他のオメガにしたように、あいつの後ろ盾になってほしいんです」
「……理由を聞いても?」
「こうして田賀谷さんとお話させてもらって、改めて貴樹は俺といない方が幸せなんだろうなと思いました。今までは貴樹が思いを寄せている相手に取られてなるものかと意地になっていたのですが、そんな相手いなかった。二年も誤解して、傷つけた。解放してやるべきだと思ったんです。番を解消できればそれが一番なんでしょうが、オメガが番を持てるのは一度きりですから。もちろん番としての責任は取りますし、生活だって保証するつもりです」
「タカちゃんがそれを望むのであれば受け入れよう。ただし、ちゃんと話し合ってからにしなさい。せっかく誤解が解けたのに、解けたことも知らずにさようならじゃタカちゃんが可哀想だろう?」
出された条件を受け入れるべきか、少し悩んだ。
謝罪をすれば美鶴の申し訳なさは解消されるのだろう。終わった気になれる。
だが貴樹はどうなのか。散々搾取された上、今後の生活を盾に許せと脅されているように感じるのではないか。
話し合いなんてしなくとも、貴樹が田賀谷前会長を選ぶのは分かりきっている。美鶴を選ぶ理由がないのだから当然だ。ならばこのまま何も言わずに関係を切った方が、貴樹は変に気負うことなく幸せになれるのではないか。
だが貴樹に平穏な生活を送って欲しいと考えた時、多くのアルファに慕われている田賀谷前会長と接点があるのとないのとではまるで違う。
ここで提案を断るのは良策ではない。
「……分かりました」
「私の連絡先も渡しておくから何かあったら、いや、何かなくても気軽に連絡しておくれ」
田賀谷前会長は柔らかな笑みを浮かべ、名刺を取り出した。
今までもこうして多くのアルファに手を差し伸べてきたのだろう。
もっと早く彼と出会っていれば何かが変わったのだろうか。
あの時、家族が予想したように会場から抜け出していたら。
衝動に負けずに貴樹に寄り添えていれば。
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