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最終話:トバルズ国の伝説
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□正史
・祝福王アレン物語
アレン王は母を出産時に亡くし、寂しい境遇で育った。
父王と兄王子を尊敬し、兄王子の御代を支えることを念願としていたが、トバルズ国に魔女による凶兆が訪れ、国の重要人物が次々と巻き込まれた。
そんな中、兄王子の婚約者が姿を消した。トバルズ国は凶兆を脱したが、兄王子の婚約者はなかなか見つからなかった。時間がかかったが兄王子は婚約者を探し出し、婚約者に掛けられた魔女の呪いを解いた。
しかし、魔女の呪いは解けたが婚約者は心を病んでしまった。
兄王子は婚約者を守る為、自ら臣籍降下を望んだ。アレン王子は、突然の立太子に心穏やかになれず、精霊にトバルズ国のため祈りを捧げた。 祈りが通じ、立太子式に精霊が現れトバルズ国を、アレン王を、アリアドネ王妃を祝福した。
──中略
精霊に祝福された”祝福王アレン”の御代は、トバルズ国は最盛期を向かえ、人々は祝福王アレンを称えた。
その傍らには常にアリアドネ王妃の姿があり、アレン王を支えたという。
■裏史
俗説/神の守り:消えた公爵令嬢
トバルズ国に魔女による凶兆が表れ、国の重要人物が次々と巻き込まれた。
そんな中、1人の公爵令嬢が忽然と姿を消した。令嬢はアレン王の兄王子の婚約者だった。兄王子は令嬢を探したが、見つけることが出来なかった。
そんなある日、突然令嬢は王宮に姿を表した。魔女に呪いを掛けられた令嬢は、呪いが解けるまで神の使者に守られていたのだ。
しかし、魔女の呪いは解けたが婚約者は心を病んでしまった。
兄王子は、婚約者を生涯の伴侶と決めていた為、アレン王に玉座を譲り自身は臣籍降下し婚約者を生涯守り抜いた。2人は終生幸せに過ごしたという。
異説/幽霊の花嫁:消えた公爵令嬢
トバルズ国に魔女による凶兆が表れ、国の重要人物が次々と巻き込まれた。
そんな中、1人の公爵令嬢が忽然と姿を消した。その後王宮では夜な夜なすすり泣く声が聞こえ、花嫁衣裳を着た幽霊が現れたという。ある日、兄王子はその正体が魔女により呪われた婚約者の令嬢であることを見破り、令嬢に掛けられた呪いを解いた。
魔女の呪いは解けたが、令嬢は心を病んでしまった。兄王子は、婚約者である令嬢を生涯の伴侶と決めていた為、アレン王に玉座を譲り自身は臣籍降下し令嬢を生涯守り抜いた。2人は終生幸せに過ごしたという。
消えた公爵令嬢の話は、俗説と異説の話がいり混じり、人々の論議を呼んだ。しかし、2説あることから、いつしかどちらも偽物語では?と結論付けられ、正史の陰でいつしか忘れられていった。
―――✳―――✳―――✳―――✳―――
トバルズ国には2つの伝説がある。
”悲劇の王子アーサー・グランツ”
”祝福王アレン・トバルズ”
―――✳―――✳―――✳―――✳―――
了
・祝福王アレン物語
アレン王は母を出産時に亡くし、寂しい境遇で育った。
父王と兄王子を尊敬し、兄王子の御代を支えることを念願としていたが、トバルズ国に魔女による凶兆が訪れ、国の重要人物が次々と巻き込まれた。
そんな中、兄王子の婚約者が姿を消した。トバルズ国は凶兆を脱したが、兄王子の婚約者はなかなか見つからなかった。時間がかかったが兄王子は婚約者を探し出し、婚約者に掛けられた魔女の呪いを解いた。
しかし、魔女の呪いは解けたが婚約者は心を病んでしまった。
兄王子は婚約者を守る為、自ら臣籍降下を望んだ。アレン王子は、突然の立太子に心穏やかになれず、精霊にトバルズ国のため祈りを捧げた。 祈りが通じ、立太子式に精霊が現れトバルズ国を、アレン王を、アリアドネ王妃を祝福した。
──中略
精霊に祝福された”祝福王アレン”の御代は、トバルズ国は最盛期を向かえ、人々は祝福王アレンを称えた。
その傍らには常にアリアドネ王妃の姿があり、アレン王を支えたという。
■裏史
俗説/神の守り:消えた公爵令嬢
トバルズ国に魔女による凶兆が表れ、国の重要人物が次々と巻き込まれた。
そんな中、1人の公爵令嬢が忽然と姿を消した。令嬢はアレン王の兄王子の婚約者だった。兄王子は令嬢を探したが、見つけることが出来なかった。
そんなある日、突然令嬢は王宮に姿を表した。魔女に呪いを掛けられた令嬢は、呪いが解けるまで神の使者に守られていたのだ。
しかし、魔女の呪いは解けたが婚約者は心を病んでしまった。
兄王子は、婚約者を生涯の伴侶と決めていた為、アレン王に玉座を譲り自身は臣籍降下し婚約者を生涯守り抜いた。2人は終生幸せに過ごしたという。
異説/幽霊の花嫁:消えた公爵令嬢
トバルズ国に魔女による凶兆が表れ、国の重要人物が次々と巻き込まれた。
そんな中、1人の公爵令嬢が忽然と姿を消した。その後王宮では夜な夜なすすり泣く声が聞こえ、花嫁衣裳を着た幽霊が現れたという。ある日、兄王子はその正体が魔女により呪われた婚約者の令嬢であることを見破り、令嬢に掛けられた呪いを解いた。
魔女の呪いは解けたが、令嬢は心を病んでしまった。兄王子は、婚約者である令嬢を生涯の伴侶と決めていた為、アレン王に玉座を譲り自身は臣籍降下し令嬢を生涯守り抜いた。2人は終生幸せに過ごしたという。
消えた公爵令嬢の話は、俗説と異説の話がいり混じり、人々の論議を呼んだ。しかし、2説あることから、いつしかどちらも偽物語では?と結論付けられ、正史の陰でいつしか忘れられていった。
―――✳―――✳―――✳―――✳―――
トバルズ国には2つの伝説がある。
”悲劇の王子アーサー・グランツ”
”祝福王アレン・トバルズ”
―――✳―――✳―――✳―――✳―――
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