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城に派遣されました。
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その後、領主との攻防の末、森を出るところまで馬に乗せて連れてきてもらうことで折り合いがついた。正直に言おう!助かったよ!
家に着いてからベッドに倒れこむ。
はぁ…疲れた…
今日の浄化でわかったことは、思いの外事態は深刻だと言うことだ。あんなに穢れを溜め込んで苦しかっただろうに…
もう少し遅かったらミコトを浄化しても消えていただろう。ミコトも危険な賭けをするものだ。
どの道この土地に浄化できる人間はわたししかいない。どこまで生身の人間ができるのかはわからない。
もし、出来なければミコトは消える。
「………エ…」
休みごとにと思ったけど、そうも言ってられない。
毎日浄化はしていきたいが、あの祠まで行くのは…
「ユエ!」
ミコトに呼ばれ思考の底から引き上げられた。
「何?ミコト。」
「もう!今日は浄化されて私は身体が楽になったの!
今はそれで納得して!」
「……うん…」
ミコトに怒られた…
**********
翌日、わたしは館長に呼び出された。
「ユエ君に領主様から派遣依頼がきてるんだ。城の書庫の整理と管理なんだけど。」
いよいよ来たか…
「派遣ということですか?期間はいつまでです?」
「それがね~住み込みで期間は未定って書いてるんだよ。ちなみに明日から。」
それを聞いてさすがに固まる。
待てや領主!
突然の辞令と住み込み?話が違うぞ!
その後館長と交渉するも、こちらの要望は叶えられなかった…
**********
翌日急いで詰め込んだ鞄をさげて城に向かった。
「はぁ…」
ため息しか出ない。
領主の意図がわからない。話を聞きたいだけだろうに。なんで住み込み。まるで囲い込みじゃないか。
門につき、門番に依頼書を見せた。
すぐに中に通され、わたしは今応接室にいる。
もちろん隣にミコトがいる。
コンコン
入ってきたのはマダムだった。
綺麗な所作で椅子に座る。
「試験ぶりですね。
浄化を先日してくださったと聞いています。
ありがとう。」
「いえっ約束ですから。あの今回の派遣のことなんですが…」
「ええ…そのことですね。息子がきて説明させますのでもう少し待ってください。」
「はぁ…」
コンコン
メイドさんがお茶菓子を持ってきた。
わたしとマダムの前に置かれる。
「あなた、もう一つお茶を持ってきて。あとお菓子も。」
「か、かしこまりました。」
マダムが追加してくれた。わたしはいつものようにミコトの前に茶菓子を置く。
ミコトは自分のために供えられたことで初めて食べたりすることができるそうだ。それがわかってからはいつもミコトに分けていた。それが餌付けになり、懐かれたのは言うまでもない。
「待たせてしまったね。よく来たね。ユエさん。」
にっこりとわたしに微笑んでくる。イケメンの笑顔…眩しいのでやめてほしい…あと帰らせろ。
ひと通りメイドさんが茶菓子も持ってきてくれた後、領主は話しだした。
「さて、業務は書庫の主に管理なんだ。空いた時間で浄化してくれてもいいよ?」
「どうして、このような呼び出し方を?」
「うん。はじめは君に言ってた通り、話を聞きたいと言うので呼ぼうと思ってたんだけど、この前の浄化で、君には悪いけど、城に滞在させた方がいいと思って呼ぶことにしたんだ。」
家に着いてからベッドに倒れこむ。
はぁ…疲れた…
今日の浄化でわかったことは、思いの外事態は深刻だと言うことだ。あんなに穢れを溜め込んで苦しかっただろうに…
もう少し遅かったらミコトを浄化しても消えていただろう。ミコトも危険な賭けをするものだ。
どの道この土地に浄化できる人間はわたししかいない。どこまで生身の人間ができるのかはわからない。
もし、出来なければミコトは消える。
「………エ…」
休みごとにと思ったけど、そうも言ってられない。
毎日浄化はしていきたいが、あの祠まで行くのは…
「ユエ!」
ミコトに呼ばれ思考の底から引き上げられた。
「何?ミコト。」
「もう!今日は浄化されて私は身体が楽になったの!
今はそれで納得して!」
「……うん…」
ミコトに怒られた…
**********
翌日、わたしは館長に呼び出された。
「ユエ君に領主様から派遣依頼がきてるんだ。城の書庫の整理と管理なんだけど。」
いよいよ来たか…
「派遣ということですか?期間はいつまでです?」
「それがね~住み込みで期間は未定って書いてるんだよ。ちなみに明日から。」
それを聞いてさすがに固まる。
待てや領主!
突然の辞令と住み込み?話が違うぞ!
その後館長と交渉するも、こちらの要望は叶えられなかった…
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翌日急いで詰め込んだ鞄をさげて城に向かった。
「はぁ…」
ため息しか出ない。
領主の意図がわからない。話を聞きたいだけだろうに。なんで住み込み。まるで囲い込みじゃないか。
門につき、門番に依頼書を見せた。
すぐに中に通され、わたしは今応接室にいる。
もちろん隣にミコトがいる。
コンコン
入ってきたのはマダムだった。
綺麗な所作で椅子に座る。
「試験ぶりですね。
浄化を先日してくださったと聞いています。
ありがとう。」
「いえっ約束ですから。あの今回の派遣のことなんですが…」
「ええ…そのことですね。息子がきて説明させますのでもう少し待ってください。」
「はぁ…」
コンコン
メイドさんがお茶菓子を持ってきた。
わたしとマダムの前に置かれる。
「あなた、もう一つお茶を持ってきて。あとお菓子も。」
「か、かしこまりました。」
マダムが追加してくれた。わたしはいつものようにミコトの前に茶菓子を置く。
ミコトは自分のために供えられたことで初めて食べたりすることができるそうだ。それがわかってからはいつもミコトに分けていた。それが餌付けになり、懐かれたのは言うまでもない。
「待たせてしまったね。よく来たね。ユエさん。」
にっこりとわたしに微笑んでくる。イケメンの笑顔…眩しいのでやめてほしい…あと帰らせろ。
ひと通りメイドさんが茶菓子も持ってきてくれた後、領主は話しだした。
「さて、業務は書庫の主に管理なんだ。空いた時間で浄化してくれてもいいよ?」
「どうして、このような呼び出し方を?」
「うん。はじめは君に言ってた通り、話を聞きたいと言うので呼ぼうと思ってたんだけど、この前の浄化で、君には悪いけど、城に滞在させた方がいいと思って呼ぶことにしたんだ。」
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