ことり箱

街にはことり箱があった。ことり箱はピーチクパーチク騒がしい。だけど、街のみんなはことり箱を愛している。ことり箱があってのこの街だから、ことり箱あっての僕らだから。僕らは共に目覚め、共に出かけ、共に眠る。幸せは小鳥たちが運んできてくれる。大量の雨と共に。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,607 位 / 192,607件 現代文学 8,198 位 / 8,198件

あなたにおすすめの小説

天使ごっこ

マツダシバコ
現代文学
「昨日、寝ていたら枕元に神様がきてね、私を天使にしてくれるって。そう言ったの」さゆりちゃんは言った。私はさゆりちゃんがうらやましくて、さゆりちゃんのお弟子さんにしてもらうことにした。女の子なら誰もがあこがれる天使の存在。少し天然な主人公の勘違いな魔法をめぐって、奇妙な物語に巻き込まれていく。幼少期、思春期、成熟期と少女の成長を追っての3部構成。

マツダシバコ
現代文学
賭けには負けてしまった。金は1円もない。僕はあるばあさんの杖代わりになることで金を得ようとする。しかし、金は海の中なのだ。飛び込もうか、否か。まもなく追っ手がやってくる。人生は選択の連続だ。僕は決断を求められていた。

ホルスタイン

マツダシバコ
現代文学
子供の頃、6本指の男の子がいて、私はその子に憧れていた。何か自分だけの特別なもの。私だけの大切なもの。私はずっとそれが欲しかった。ある日、健康診断で見つかった小さな肝のう胞。それは私を幸せにしてくれた。

カンガルー

マツダシバコ
現代文学
結婚は難しい。僕は彼女にプロポーズをした。彼女は僕と結婚をしたくないわけじゃないらしい。でも、したいわけでもないらしい。女は未知の生物だ。かわいい顔をして何を考えているかわからない。結婚生活、それは未知の生物との限りない戦いだ。僕はその権利を勝ち取るため、カンガルーに会いにいった。

思いついたキャッチフレーズ

百々 五十六
現代文学
本の帯であれ、企業のCMであれ、短くインパクトのある言葉を求め続ける現代人に、何の実態も中身もないただインパクトのありそうなフレーズだけを添える言葉集。 思い付きで投稿していくため不定期更新。 思いついと、こんなもんかでやっていくため、玉石混交。

ペンダント

マツダシバコ
現代文学
彼には盗癖があったが、運命的に出会った彼女との平凡な幸せを夢見て、まじめに暮らそうと努力する。ある日、彼女は祖母の形見だというペンダントを彼にみせる。涙型をしたそれは不思議な色に輝き、見るものを魅了する。彼は彼女の宝物を絶対に盗むまいと心に決める。にも関わらず、ペンダントはどこかに消えてしまう。彼女は彼を責めることはなかったが、そこから破滅ははじまっていく、、。

きりん

マツダシバコ
現代文学
きりんは僕の通う店にいた。「首が長いからきりん。そう覚えてね」彼女は言った。彼女の願いは叶えられた。けれど、願いが叶い過ぎた彼女は不安を抱えている。彼女は心配のあまり深刻な不眠症だった。僕は間もなく死を迎えようとしている。築き上げた莫大な財産に意味がなくなるのだ。最後に僕らが望んだのは、ささやかなもの。

トイレ

マツダシバコ
現代文学
旅行前夜にトイレが壊れるなんて不運だ。しかし、本当の問題はその先にあった。元凶は僕にあるのだろうか。トイレには亡霊が現れ、妻は便秘になって口をきいてくれない。