お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
さかな
マツダシバコ
現代文学
気づくと僕の左手は、みぞおちの辺りで固く縮こまっている。
思いつきで左手にさかなの刺青を掘ってみると、左手は正常に戻ったかのように見えた。
しかしある朝、左手は巨大化して日常生活に支障をきたしはじめた。
でもそれは僕の妄想なのだ。そのことは僕にもわかっていた。
婚前離婚
マツダシバコ
現代文学
結婚式まであと一ヶ月という時に、突然彼女から結婚中止の申し出があった。理由は不明。でも、仕方がない。彼女にはもう結婚の意思がないのだから。時は未来。もう誰も働かなくても、生きていくのに十分な資産と食料を与えられる時代。最も価値あるものは、生身の人肉。僕はそれを彼女に差し出す覚悟もできていたのに。
一万袋
マツダシバコ
現代文学
彼と彼女は退屈なバカンスを過ごしている。自分で望んだものの、彼女は刺激のない生活にストレスを感じ出している。街に出て刺激的な遊びがしたいと、彼に訴える彼女。まあまあと、なだめる彼。退屈しのぎに彼はある壮大な物語を語り始める。
ホルスタイン
マツダシバコ
現代文学
子供の頃、6本指の男の子がいて、私はその子に憧れていた。何か自分だけの特別なもの。私だけの大切なもの。私はずっとそれが欲しかった。ある日、健康診断で見つかった小さな肝のう胞。それは私を幸せにしてくれた。
アライグマがやる理由、僕がやらない理由
マツダシバコ
現代文学
ランドセルの中には色々なものが詰まっていた。けれど、どの中身も僕の興味を引かない。ランドセルには毎日、与えられたものが詰め込まれていく。やがて、ランドセルはいらないもので溢れかえってパンパンに腫れ上がる。僕はある日、山の上のクリーニング店を訪ねる。クリーニング店はランドセルを新品のようにきれいに洗い上げてくれた。しかし、その先には思いも寄らない展開が待っていた。
たけのこ1号
マツダシバコ
現代文学
お金持ちたちが住む高層マンション群。ふとしたきっかけで僕はそこの住人になることができた。しかし、その世界は、僕が慣れ親しんだ世界とはちょっと違っていた。僕は彼女を部屋に招いてプロポーズをした。でも、フラれた。僕は一人ぼっちになり、辺りは猫に埋めつくされていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる