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8月3日、午前
第1話 自動販売機の前で
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昨日は、あの後、また電車に揺られて帰った。
網島に着くまでに何度も眠りに落ちそうだった。正直、何度か眠ってしまったけれど。
帰ったらもう夜になっていて、家に帰ったら塾に行っていないことは当然、母にバレてしまっていた。そして、当然、「どこで何をしていたの」と玄関でいきなり怒られてしまった。
ひまわり畑にリサとアカネと言ったんだ、と事情を話すと、母は苦笑していた。
母は、「ひまわり畑」と言っただけで、私がどこに行ったのか分かったらしい。
それ以上は怒られなかったけれど「せめて事前に言っていきなさい」と言われた。
夜になってママはリサのママとアカネのママと何やらスマホで会話していた。二人が怒られたら困ると思ったので、部屋のドアを少し開けながら耳を澄ましていたけれど、ママたちはなんだか楽しそうに話していて、じゃあ大丈夫かなと思っているうちにいつのまにか私は眠ってしまっていた。
ここ最近にないぐらい深く眠ってしまって、夢を見たかもわからなかった。
そして、今日は午前から塾に来ている。
正直、まだ眠たいし、なんだか身体のあちこちが疲労で痛い。だいぶ身体はなまっているらしい。
アカネはともかく、リサとかは大丈夫だろうか。午前は爆睡モードだろうか。
気を抜いてしまったら寝てしまいそうになることを耐えるのに必死なまま午前授業が終わった。
昼休憩の時間に、私は休憩室に行った。
休憩室には飲み物の自動販売機があるので、眠気覚ましの飲み物を買いたかった。
自動販売機でジャスミンティーを買って、ペットボトルを取り出してから後ろを向くと並んでいる女子がいた。
髪の長い、背の高い女の子、松代実夏だった。
一瞬、思考回路が止まった。
こんなところで会うとは思っていなかったからだ。
今日も彼女はクールな表情を崩していない。
いまは特に絡む必要もないし、何より眠かったので私は軽く会釈だけして、通り抜けようした。自分の席でギリギリまで寝ようかな、そんなことを思っているときだった。
「友香」
ふいに私の名前を呼ばれた。呼んだのは実夏だった。
名前を呼ばれたので無視するわけにもいかず、私は立ち止った。ゆっくり振り返ると、実夏が私を見ていた。自動販売機でなく私を見ていた。
網島に着くまでに何度も眠りに落ちそうだった。正直、何度か眠ってしまったけれど。
帰ったらもう夜になっていて、家に帰ったら塾に行っていないことは当然、母にバレてしまっていた。そして、当然、「どこで何をしていたの」と玄関でいきなり怒られてしまった。
ひまわり畑にリサとアカネと言ったんだ、と事情を話すと、母は苦笑していた。
母は、「ひまわり畑」と言っただけで、私がどこに行ったのか分かったらしい。
それ以上は怒られなかったけれど「せめて事前に言っていきなさい」と言われた。
夜になってママはリサのママとアカネのママと何やらスマホで会話していた。二人が怒られたら困ると思ったので、部屋のドアを少し開けながら耳を澄ましていたけれど、ママたちはなんだか楽しそうに話していて、じゃあ大丈夫かなと思っているうちにいつのまにか私は眠ってしまっていた。
ここ最近にないぐらい深く眠ってしまって、夢を見たかもわからなかった。
そして、今日は午前から塾に来ている。
正直、まだ眠たいし、なんだか身体のあちこちが疲労で痛い。だいぶ身体はなまっているらしい。
アカネはともかく、リサとかは大丈夫だろうか。午前は爆睡モードだろうか。
気を抜いてしまったら寝てしまいそうになることを耐えるのに必死なまま午前授業が終わった。
昼休憩の時間に、私は休憩室に行った。
休憩室には飲み物の自動販売機があるので、眠気覚ましの飲み物を買いたかった。
自動販売機でジャスミンティーを買って、ペットボトルを取り出してから後ろを向くと並んでいる女子がいた。
髪の長い、背の高い女の子、松代実夏だった。
一瞬、思考回路が止まった。
こんなところで会うとは思っていなかったからだ。
今日も彼女はクールな表情を崩していない。
いまは特に絡む必要もないし、何より眠かったので私は軽く会釈だけして、通り抜けようした。自分の席でギリギリまで寝ようかな、そんなことを思っているときだった。
「友香」
ふいに私の名前を呼ばれた。呼んだのは実夏だった。
名前を呼ばれたので無視するわけにもいかず、私は立ち止った。ゆっくり振り返ると、実夏が私を見ていた。自動販売機でなく私を見ていた。
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