『天燃ゆ。地燃ゆ。命燃ゆ。』中篇小説

九頭龍一鬼(くずりゅう かずき)

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第二話

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「おぬしは神州一のたわけものである。殺してみせよう」
 と源義経は神器の一種たる『やじり』でみずからのはくせきの首筋を擦過しれん色の鮮血をしたたらせた。量子力学的に神性波動関数がしゆうれんされて神性エネルギーが粒子化される。半透明の記紀の文字列がせんじようにまきおこりやがて一柱にふくそうし白銀の毛並みに九つの尻尾をもたれた巨大なるキュウビのキツネが降臨したもうた。義経自身もまた半透明のせんじようの文字列となってキュウビのキツネのなかにやどる。神話上のかみがみを降臨させ兵器としてもちいる。これが『たまむすび』である。巨大なるキュウビのキツネが肉体をくねらせかじわら景時をさつりくせんとへいげいすればきようあいながらけんじんなる舟房も羅利粉灰となりれんえんたるかいわいの河川はとうをおこしかいせんごうぜんとゆらめく。
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