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序章
1,4月編-プロローグ①1日目(金)(4月4日)
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ようやくホームルームが終わり帰りの荷物をまとめていると突然
「詩音、今日はなんの日かわかるか?」
と幼なじみであるカイくんが満面の笑みを浮かべて話しかけてきた。近くにいる女子がその笑顔を見て頬を染めていますが本人はそれをわかっているでしょうか……
「もちろん、『PDO』の正式サービス開始日でしょ?帰りに予約してたソフト取りに行かないとね」
そう、今日は待ちに待った『Pleiades Dimension Online』の正式版発売日にして本サービス開始日、これだけをモチベーションにして今日の退屈な授業を乗り切れるくらいには楽しみにしていた期待作だ。彼はベータテストに当選したため特典としてソフトを既に手に入れている。
ここ最近のVR関連の技術の目覚ましい発展によって、フルダイブ型のVR機器が誰でもこれまでに較べて遥かに安価で手に入れられるようになったことで数多のゲーム会社が様々なジャンルのフルダイブVRゲームの開発を進めました。この『PDO』と同じMMOジャンルのゲームも開発開始初期から様々な会社から開発、発売してきましたがこれまではどれも動きやグラフィックに多少の違和感があり、SF小説などで見かけるような
『完全に異世界に来たような気になれるゲーム』
は開発できていませんでした。
しかしこのゲームはベータテスターたちの感想を見る限りこれまでのVRMMOとは一線を画すクオリティの作品のようなので私も正式版にかなりの期待を込めていました。
カイくんから『本物の異世界』『このゲームだけ他より数世代先のレベルのクオリティ』『NPCが生きてるみたいだった』などベータの時の感想を聞くだけでどんどん期待が高まっていきます。それに明日から休みなのでたくさんプレイすることが出来ます。
運営さんが発売日を金曜日にしてくれたことに感謝ですね。
と、ゲームのことを考えたり運営に感謝を捧げたりしながら歩いていたら着きました。彼は何か見たいものがあるらしいので一度別れます。
さてレジに行って本人確認を済ませてソフトを受け取りますか。馴染みのない店ならここで本人確認の性別関係のことでグダグダとするんですがこの店は普段からよく利用している店ですので店員さんも私のことを覚えててくれたみたいでスムーズに本人確認から受け取リまでこなすことが出来ました。
彼の方も最近壊れたと言っていた格闘ゲーム用のプロコンを買えたみたいで店の外に出る時にちょうど戻ってきました。
家に帰るまでの間に『PDO』について基本的なことを教えてもらいましょう。
「Pleiades Dimension Onlineについて基本的なこと教えてくれる?」
とりあえず種族とスキル関係が分かればほかは初見でもどうにかなるでしょう。MMOジャンルなら別の同ジャンルゲーと似たシステムも少しはあるでしょうし。
「わかった、まずは種族からだな。このゲームは最初に選べる種族がなんと7種もある。」
7種もですかこれまでにやった事のあるものと比べるとかなり多いですね。
「人族、獣人族、森精人族、土精人族、魔法族、機人族、そして人外種族の7つだ。
まず人族(ヒューマン)はほかの6種族と比べて得手不得手がなくステータスの伸びも各種平均的に伸びる。他と比べて特化したところががない分多少成長が早いのが特徴、さらにヒューマンを選んだ場合最初に選べる初期スキル枠が3枠プラスされる。
獣人族(ビースト)はまず何の獣人になるかを犬、猫、兎、狐の4択から選ぶか、それ以外が出る代わりに3回までやり直し可能だがそれ以降再選択不可能なランダム選択のどちらかで選ぶ。
獣人族はそのほとんどが魔法を使えないがその代わりほかのどの種族よりも物理面の補正が高い。
魔法を使える獣人は4択のほうの猫と兎と狐のみでそれぞれ兎は物魔両方での戦闘が可能で猫と狐は猫が純魔職で狐はバフデバフや行動阻害系などの搦手を得意としている所謂デバフ型。
一応魔法を使えるとはいえ森精族と比べると明らかに差はある。
森精族(エルフ)はほかの種族と比べて魔法関連のステータスが軒並み高い、しかし物理ステータスがかなり低いため近接職には向かない。
ランダム選択で稀にでるエルフとのハーフ種族以外では唯一最初から精霊魔法に適正を持つ種族でもある。
もちろん最も得意なのは魔法だが他にも弓や短剣なら一応は使える。
土精族(ドワーフ)は生産全般(特に鍛治)に大幅な補正がかかる。STR、VITALITY、DEXの伸びがかなりいい代わりにその他のステータスの伸びが悪い。
武器は主にその高いSTRを使った棍や鎚、大斧などの大型武器を得意としている。
魔法族(ウィザード)はメリットとデメリットがかなりハッキリとしている種族でまずメリットはステータスの伸びがよく初期ステータスも高い。さらに物理と魔法のどちらにも偏らずに使える。
デメリットはいくつか習得制限のかかったスキルがあることと人族とは反対に獲得経験値に減少補正がかかること。
かなりわかりやすい大器晩成型で玄人向けの種族
機人族(マシンナリー)は魔法が完全に使えない代わりに専用の武器がある。
ほかの種族と違い機人の場合は装備を付けるのではなく部品(パーツ)を自身に取り込むことで自身を強化することが出来る。ただし取り込める部品の数には制限があるので最大量を超えて取り込みたい場合は既に取り込んである部品を破棄する必要がある。
全ての武器種に得手不得手はないが種族専用武器と比べるとやや能力が落ちてしまう。
人外種は大まかに亜人系、不死者系、吸血鬼系とその他の4つに別れている。
前の3つは選択すればその中に含まれる種族から選ぶことが出来、その他を選ぶとランダム選出になる代わりに選択肢にない種族が選ばれることがある、。さらに確率は低いが一応他より高位の種族で始められることが出来る可能性もある。
あとランダム選択もあるが選んだ場合上記の種族とそれに含まれない種族の中から抽選されさらにやり直しも不可能なためかなりリスキーだな。
次にスキル関係の話もあるけどもうお前ん家着いたな、残りも聞いていくか?」
「うん、お願い」
「リョーかいっ、じゃあまずはスキルの種類から、
ノーマルスキル、マスタースキル、エクストラスキル、レジェンダリースキル、ユニークスキルの5種類がある。
ノーマルスキルは誰でもスキルポイント(SKP)を消費することで獲得できるスキル、ゲーム内での行動で獲得出来ることもある。その多くが各地のスキル屋のラインナップに含まれているのも特徴だな
次にマスタースキルはノーマルスキルを最後まで育てたもののことを言う、スキルとしての性能はノーマルとは段違いでギルドではマスタースキル1つ以上あれば上級者として扱われるほど。一応ノーマルスキルの最終系として扱われているので習得自体は誰でも可能。
エクストラスキルはノーマルスキル、マスタースキルのように誰でも習得出来るようなものではなく、幾つかある条件を満たすことでようやく入手可能になるスキルと複数のスキルが融合したものの双方を指してエクストラスキルと言われる。
レジェンダリースキルはマスタースキル、エクストラスキル双方を能力、希少さともに上回っている最高位のスキル。スキル名に○神とつくスキルが多いことから異界人からは別名神級スキルと言われている。
最後にユニークスキルだがこれは他のどのスキルとも違い、ゲーム内イベントや全プレイヤーの中で1人しか受注できないユニーククエストのクリアなどの特別な機会でか習得できないスキルだ。
俺は持ってるけど」
「ふむふむ、スキルも種族と同じで種類が多いのね、それでカイくんがユニーク持ってるのはなんで?」
「ん、ああ一応ベータの時にも1度だけイベントがあってな、その時に上位入賞したからその特典でユニークスキルチケット貰ったからだな。
ベータ勢の特典でスキル1つかアイテム3つか所持金20%のどれかを選んで引き継げるからユニーク引き継いだんだよ。だけど
スキルレベル1から再育成しないといけないし種族レベルが10になるまで運営から封印されてるからバランスも一応保たれると思う。」
「なるほどねー、ある程度ゲームバランス考えられてるならユニーク引き継ぎもありだね、完璧に全員が平等なゲームなんてないわけだし。」
「まぁな、たしかに俺もPDOの運営はバランス調整ちゃんとできてると思う。」
さて、そろそろ家に入って色々準備しないとですね
「ありがとう、他にわからないところがあったらチュートリアルのサポートAIにでも聞くよ。」
「リョーかいっ、じゃあまたゲーム内で」
「うん、また後でね」
さて、彼と別れて家に入りとりあえずやること済ませて部屋に行きますか。
うーん……部屋にあるVRデバイスにソフトを入れてみましたが思った以上にデータの読み込みに時間がかかりそうなので先にお風呂を済ましましょうかね。
んー、お風呂と着替えを済ませて部屋に行ったらデータの読み込みも終わってましたね。
夕飯までは時間もありますし早めにキャラメイクとチュートリアルまでは済ませておきたいので早速ダイブしますか。
ヘッドセットをかぶり電源を入れて音声操作で画面を呼び出したらについ先程読み込んだPDOの開始画面まで進みます。
「Pleiades Dimension Onlineにダイブしますか?」
機械音声で最終確認されましたがもちろんイエスです。
「ダイブ開始」
この言葉を発すると私の意識が1度溶けていきます。次に目が覚めると辺り一面が黒と白のみで構成された空間でした。
《ようこそ、Pleiades Dimension Onlineへ。アバターネームを設定してください。》
「アバターネームは『シオン』で」
《これよりキャラメイクを開始します》
名前の設定が終わると今度は、最初の機械音声とは違う女性の声が聞こえてきました。周りを見てみると薄桃色の髪を後ろで束ねた長身の美人さん見えます。どうやら彼女が問いかけてきたみたいですね。あの人がチュートリアル担当のサポートAIさんでしょうか?
「えー、まず種族は人族で」
人族を選択するとリアルそのままの私の姿が出てきました。実体があるせいかまるでドッペルゲンガーみたいですね。
……服は着てませんが
さてまずはどこからいじりましょうかね、このゲームも従来のVRゲームと同じく過度にリアルと見た目の差をつけ過ぎるのは非推奨なのでいつもみたいに髪と目と……あとは肌くらいでいいすかね。
まず髪を普段肩までで切り揃えてますがそれを腰までに伸ばします、そして髪色ですがゲームですし思い切って銀色にしてみましょう。
ふむふむ、そして肌をリアルより少し白くして目の色を金にすれば……
自分で言うのもなんですがかなりファンタジーな見た目になりましたね……
まぁ特に問題はないでしょうが。
「アバターはこれでよろしいですか?」
………おっと、さっきまでは直接脳内に語りかける感じだったのにいきなり直に声をかけられたせいで少し戸惑ってしまいました。
「はい、大丈夫ですよ」
「分かりました、次にステータスを決めてください」
ふむ、ステータスですか、このゲームでは初期ポイントがいくつ貰えるんでしょうかね。
name:シオン
種族:人族
mainjob:未定
subjob:未定
種族Lv:0
HP 0{(STR+VIT+AGI)×1.5}
MP 0{(INT+MND+DEX)×1.5}
STR 0
INT 0
VIT 0
MND 0
AGI 0
DEX 0
LUK 0
残り100STP(ステータスポイント)
スキル────────────────────
───────────────────────
ポイントは100でHPとMP以外はポイントを降らないと0スタートと……これは極振り=死、みたいなものですね。ちゃんと満遍なくふります。
アラームが聞こえますね、もう夕食の時間ですか。続きは夕食後にしましょう。
サポートAIのお姉さんにも一応断りを入れて私はダイブアウトしました。キャラメイクもステ振り前で一区切りついてたし大丈夫でしょう…大丈夫ですよね?…出来るだけ早く再ダイブ出来るようにしましょうか…
「詩音、今日はなんの日かわかるか?」
と幼なじみであるカイくんが満面の笑みを浮かべて話しかけてきた。近くにいる女子がその笑顔を見て頬を染めていますが本人はそれをわかっているでしょうか……
「もちろん、『PDO』の正式サービス開始日でしょ?帰りに予約してたソフト取りに行かないとね」
そう、今日は待ちに待った『Pleiades Dimension Online』の正式版発売日にして本サービス開始日、これだけをモチベーションにして今日の退屈な授業を乗り切れるくらいには楽しみにしていた期待作だ。彼はベータテストに当選したため特典としてソフトを既に手に入れている。
ここ最近のVR関連の技術の目覚ましい発展によって、フルダイブ型のVR機器が誰でもこれまでに較べて遥かに安価で手に入れられるようになったことで数多のゲーム会社が様々なジャンルのフルダイブVRゲームの開発を進めました。この『PDO』と同じMMOジャンルのゲームも開発開始初期から様々な会社から開発、発売してきましたがこれまではどれも動きやグラフィックに多少の違和感があり、SF小説などで見かけるような
『完全に異世界に来たような気になれるゲーム』
は開発できていませんでした。
しかしこのゲームはベータテスターたちの感想を見る限りこれまでのVRMMOとは一線を画すクオリティの作品のようなので私も正式版にかなりの期待を込めていました。
カイくんから『本物の異世界』『このゲームだけ他より数世代先のレベルのクオリティ』『NPCが生きてるみたいだった』などベータの時の感想を聞くだけでどんどん期待が高まっていきます。それに明日から休みなのでたくさんプレイすることが出来ます。
運営さんが発売日を金曜日にしてくれたことに感謝ですね。
と、ゲームのことを考えたり運営に感謝を捧げたりしながら歩いていたら着きました。彼は何か見たいものがあるらしいので一度別れます。
さてレジに行って本人確認を済ませてソフトを受け取りますか。馴染みのない店ならここで本人確認の性別関係のことでグダグダとするんですがこの店は普段からよく利用している店ですので店員さんも私のことを覚えててくれたみたいでスムーズに本人確認から受け取リまでこなすことが出来ました。
彼の方も最近壊れたと言っていた格闘ゲーム用のプロコンを買えたみたいで店の外に出る時にちょうど戻ってきました。
家に帰るまでの間に『PDO』について基本的なことを教えてもらいましょう。
「Pleiades Dimension Onlineについて基本的なこと教えてくれる?」
とりあえず種族とスキル関係が分かればほかは初見でもどうにかなるでしょう。MMOジャンルなら別の同ジャンルゲーと似たシステムも少しはあるでしょうし。
「わかった、まずは種族からだな。このゲームは最初に選べる種族がなんと7種もある。」
7種もですかこれまでにやった事のあるものと比べるとかなり多いですね。
「人族、獣人族、森精人族、土精人族、魔法族、機人族、そして人外種族の7つだ。
まず人族(ヒューマン)はほかの6種族と比べて得手不得手がなくステータスの伸びも各種平均的に伸びる。他と比べて特化したところががない分多少成長が早いのが特徴、さらにヒューマンを選んだ場合最初に選べる初期スキル枠が3枠プラスされる。
獣人族(ビースト)はまず何の獣人になるかを犬、猫、兎、狐の4択から選ぶか、それ以外が出る代わりに3回までやり直し可能だがそれ以降再選択不可能なランダム選択のどちらかで選ぶ。
獣人族はそのほとんどが魔法を使えないがその代わりほかのどの種族よりも物理面の補正が高い。
魔法を使える獣人は4択のほうの猫と兎と狐のみでそれぞれ兎は物魔両方での戦闘が可能で猫と狐は猫が純魔職で狐はバフデバフや行動阻害系などの搦手を得意としている所謂デバフ型。
一応魔法を使えるとはいえ森精族と比べると明らかに差はある。
森精族(エルフ)はほかの種族と比べて魔法関連のステータスが軒並み高い、しかし物理ステータスがかなり低いため近接職には向かない。
ランダム選択で稀にでるエルフとのハーフ種族以外では唯一最初から精霊魔法に適正を持つ種族でもある。
もちろん最も得意なのは魔法だが他にも弓や短剣なら一応は使える。
土精族(ドワーフ)は生産全般(特に鍛治)に大幅な補正がかかる。STR、VITALITY、DEXの伸びがかなりいい代わりにその他のステータスの伸びが悪い。
武器は主にその高いSTRを使った棍や鎚、大斧などの大型武器を得意としている。
魔法族(ウィザード)はメリットとデメリットがかなりハッキリとしている種族でまずメリットはステータスの伸びがよく初期ステータスも高い。さらに物理と魔法のどちらにも偏らずに使える。
デメリットはいくつか習得制限のかかったスキルがあることと人族とは反対に獲得経験値に減少補正がかかること。
かなりわかりやすい大器晩成型で玄人向けの種族
機人族(マシンナリー)は魔法が完全に使えない代わりに専用の武器がある。
ほかの種族と違い機人の場合は装備を付けるのではなく部品(パーツ)を自身に取り込むことで自身を強化することが出来る。ただし取り込める部品の数には制限があるので最大量を超えて取り込みたい場合は既に取り込んである部品を破棄する必要がある。
全ての武器種に得手不得手はないが種族専用武器と比べるとやや能力が落ちてしまう。
人外種は大まかに亜人系、不死者系、吸血鬼系とその他の4つに別れている。
前の3つは選択すればその中に含まれる種族から選ぶことが出来、その他を選ぶとランダム選出になる代わりに選択肢にない種族が選ばれることがある、。さらに確率は低いが一応他より高位の種族で始められることが出来る可能性もある。
あとランダム選択もあるが選んだ場合上記の種族とそれに含まれない種族の中から抽選されさらにやり直しも不可能なためかなりリスキーだな。
次にスキル関係の話もあるけどもうお前ん家着いたな、残りも聞いていくか?」
「うん、お願い」
「リョーかいっ、じゃあまずはスキルの種類から、
ノーマルスキル、マスタースキル、エクストラスキル、レジェンダリースキル、ユニークスキルの5種類がある。
ノーマルスキルは誰でもスキルポイント(SKP)を消費することで獲得できるスキル、ゲーム内での行動で獲得出来ることもある。その多くが各地のスキル屋のラインナップに含まれているのも特徴だな
次にマスタースキルはノーマルスキルを最後まで育てたもののことを言う、スキルとしての性能はノーマルとは段違いでギルドではマスタースキル1つ以上あれば上級者として扱われるほど。一応ノーマルスキルの最終系として扱われているので習得自体は誰でも可能。
エクストラスキルはノーマルスキル、マスタースキルのように誰でも習得出来るようなものではなく、幾つかある条件を満たすことでようやく入手可能になるスキルと複数のスキルが融合したものの双方を指してエクストラスキルと言われる。
レジェンダリースキルはマスタースキル、エクストラスキル双方を能力、希少さともに上回っている最高位のスキル。スキル名に○神とつくスキルが多いことから異界人からは別名神級スキルと言われている。
最後にユニークスキルだがこれは他のどのスキルとも違い、ゲーム内イベントや全プレイヤーの中で1人しか受注できないユニーククエストのクリアなどの特別な機会でか習得できないスキルだ。
俺は持ってるけど」
「ふむふむ、スキルも種族と同じで種類が多いのね、それでカイくんがユニーク持ってるのはなんで?」
「ん、ああ一応ベータの時にも1度だけイベントがあってな、その時に上位入賞したからその特典でユニークスキルチケット貰ったからだな。
ベータ勢の特典でスキル1つかアイテム3つか所持金20%のどれかを選んで引き継げるからユニーク引き継いだんだよ。だけど
スキルレベル1から再育成しないといけないし種族レベルが10になるまで運営から封印されてるからバランスも一応保たれると思う。」
「なるほどねー、ある程度ゲームバランス考えられてるならユニーク引き継ぎもありだね、完璧に全員が平等なゲームなんてないわけだし。」
「まぁな、たしかに俺もPDOの運営はバランス調整ちゃんとできてると思う。」
さて、そろそろ家に入って色々準備しないとですね
「ありがとう、他にわからないところがあったらチュートリアルのサポートAIにでも聞くよ。」
「リョーかいっ、じゃあまたゲーム内で」
「うん、また後でね」
さて、彼と別れて家に入りとりあえずやること済ませて部屋に行きますか。
うーん……部屋にあるVRデバイスにソフトを入れてみましたが思った以上にデータの読み込みに時間がかかりそうなので先にお風呂を済ましましょうかね。
んー、お風呂と着替えを済ませて部屋に行ったらデータの読み込みも終わってましたね。
夕飯までは時間もありますし早めにキャラメイクとチュートリアルまでは済ませておきたいので早速ダイブしますか。
ヘッドセットをかぶり電源を入れて音声操作で画面を呼び出したらについ先程読み込んだPDOの開始画面まで進みます。
「Pleiades Dimension Onlineにダイブしますか?」
機械音声で最終確認されましたがもちろんイエスです。
「ダイブ開始」
この言葉を発すると私の意識が1度溶けていきます。次に目が覚めると辺り一面が黒と白のみで構成された空間でした。
《ようこそ、Pleiades Dimension Onlineへ。アバターネームを設定してください。》
「アバターネームは『シオン』で」
《これよりキャラメイクを開始します》
名前の設定が終わると今度は、最初の機械音声とは違う女性の声が聞こえてきました。周りを見てみると薄桃色の髪を後ろで束ねた長身の美人さん見えます。どうやら彼女が問いかけてきたみたいですね。あの人がチュートリアル担当のサポートAIさんでしょうか?
「えー、まず種族は人族で」
人族を選択するとリアルそのままの私の姿が出てきました。実体があるせいかまるでドッペルゲンガーみたいですね。
……服は着てませんが
さてまずはどこからいじりましょうかね、このゲームも従来のVRゲームと同じく過度にリアルと見た目の差をつけ過ぎるのは非推奨なのでいつもみたいに髪と目と……あとは肌くらいでいいすかね。
まず髪を普段肩までで切り揃えてますがそれを腰までに伸ばします、そして髪色ですがゲームですし思い切って銀色にしてみましょう。
ふむふむ、そして肌をリアルより少し白くして目の色を金にすれば……
自分で言うのもなんですがかなりファンタジーな見た目になりましたね……
まぁ特に問題はないでしょうが。
「アバターはこれでよろしいですか?」
………おっと、さっきまでは直接脳内に語りかける感じだったのにいきなり直に声をかけられたせいで少し戸惑ってしまいました。
「はい、大丈夫ですよ」
「分かりました、次にステータスを決めてください」
ふむ、ステータスですか、このゲームでは初期ポイントがいくつ貰えるんでしょうかね。
name:シオン
種族:人族
mainjob:未定
subjob:未定
種族Lv:0
HP 0{(STR+VIT+AGI)×1.5}
MP 0{(INT+MND+DEX)×1.5}
STR 0
INT 0
VIT 0
MND 0
AGI 0
DEX 0
LUK 0
残り100STP(ステータスポイント)
スキル────────────────────
───────────────────────
ポイントは100でHPとMP以外はポイントを降らないと0スタートと……これは極振り=死、みたいなものですね。ちゃんと満遍なくふります。
アラームが聞こえますね、もう夕食の時間ですか。続きは夕食後にしましょう。
サポートAIのお姉さんにも一応断りを入れて私はダイブアウトしました。キャラメイクもステ振り前で一区切りついてたし大丈夫でしょう…大丈夫ですよね?…出来るだけ早く再ダイブ出来るようにしましょうか…
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