奈落に落ちたら案の定裏ダンジョン直行ルートでした

猫蜜柑

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第一世界 3章 学園編

32,入学式

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 今日は実技試験の結果発表の日、やっぱり試験結果が出る日は何度目でも緊張する。行くまでの道のりは第1試験の時と同じだから特に思うことは無いかな。
 さてと、第1試験(筆記試験)で僕は上位15%くらいだったけど実技試験はどのくらいかな?学園長と割と戦えてたと思うから合格はしてるはず。
 筆記試験でふるいにかけられた人が実技試験を受けてその中で合否判定されるから筆記試験の結果発表を見に来た時と比べて人の数も張り出されてる番号の数も少ないから見やすい。さて僕の番号はどこかなーっと。

 ・・・・・・お、あったあった。筆記試験の順位よりも上だけど、さすがに1位じゃなかったか。まぁギリギリ10位以内に入れたからよかった。それじゃ試験結果の確認以外にやることないし帰ろっか。



「悠灯、ネロ、結果はどうだった?」

 帰ってきてからは自室に戻って着替えたところで悠灯とネロが来た。メリアさんにはもう合格したって聞いたけど2人はまだだったからね。

「うん、合格したよ。それになんと、私の実技試験の成績は3位!」

 いや、うん。凄いと思うよ?だけどそれよりも悠灯の上に2人いるって言うのがね。

「まぁ私完全に全力じゃなかったしね」

 はぁ。本気じゃなくて3位って……悠灯より下の人が怒りそうな。

「私も合格しましたよ。ギリギリ10位以内には入れませんでしたけど」

 ネロも合格か。ギリギリ10位以内に入れなかったってことはネロの順位はだいたい僕と同じくらいかな?総合成績が出てないから全体でどのくらいの順位か分からないけど、とにかくまずは全員合格でよかった。
 1週間後に入学式をやるらしいからそれまでは予習と修練、そしてなかなかまとまった時間が取れない克墨と剋久夜との時間に使おう。なんか少し会わない間に克墨の僕に対する呼び名が「とーさま」になってたけど。うん、諦めよう。無理やり呼び名を変えさせなくてもいつかそう呼ばなくなるでしょ。







 それから入学式までの1週間は特に大きなイベントも無く悠灯達と健全にイチャついたり克墨と剋久夜と遊んだり、陛下からの最終試験を受けたりして過ごした。明日は入学式の日。まぁ新入生代表挨拶の必要が無いからその分だけは気が楽だけど。

 あと学園に向かう前に陛下から邪教団について忠告された。文字通り邪神を崇める教団でいくら弾圧しても周期的に活動が表に出てくる上最近は呪王を復活させようと画策してるらしい。あと以前は国や重要施設などに対してテロまがいの事をしてたらしいからそれに気を配るようにとも言われた。
 だから万が一、これから僕達が通うことになる学園を邪教団が襲うようなことがあれば少なくとも悠灯やネロ達が傷つかないようにしないとね。

「マオさん!行きましょうっ!」

「ん、あぁわかった。だけど急ぐと危ないから急ぎすぎないようにね」

 あと学園では一応勇者としての身分もあるってことでこれまでのように従者としてでは無く護衛として接することになった。正確には護衛兼婚約者になるんだろうけど婚約発表はされてないからね、今のところはあくまでも護衛。

 そして移動して学園につくと数多の新入生が視界に入った。まぁそれも当たり前か魔国だけじゃなくて他の国から試験を受けた人もいるんだし。
 悠灯、ネロ、メリアさんと共に地球にいた時の体育館のような建物に着き指定された席に座った。まぁ僕達が着いた時点で既に座ってる人もいたけど。それにしても、この建物の広さはとんでもないな。うちの高校の体育館とは比べ物にならない。
 本校舎もかなりのサイズだし。あの中には研究室とか図書館(図書室じゃない)、さらに客人が泊まるスペースまであるらしいから必然あのサイズじゃないといけないんだろうけど。

 そんなふうに考えていると筆記試験、実技試験の両方に合格して正式に入学することが許された人達が段々と席に座り始めそれから少しすると完全に新入生用の席が埋まった。
 そして席が埋まると学園長がステージにあがり話を始めた。そしてそれが終わると今度は副校長の話、在校生の話と続き、新入生首席の挨拶まで終わった。はぁ、高校の校長先生程ってわけじゃないけど十分話は長かった。

 さて、それまで終わったあとはお楽しみのクラスへの移動と担任、副担の発表がある。クラスメイトは多分今座ってる席順だと思うから特に思うことは無い。

 話が全て終わってから1人の職員が前に出てそれぞれの生徒に移動する場所を指示している。
 やっぱり予想通り席順でクラスは決まってるみたいだ。まとめて指示される時に1番最初の人と1番最後の人の名前だけ言われるけどそれを席で見るとちょうど一クラス分くらいだかわかった。
 ちなみに初見だと教室の場所なんて指示されてもわからないからってことで事前に校内地図は配られるし実際の案内は先輩が複数人ついてやってくれるから迷う心配は全くなさそう。

 教室に移動する時の並び順は自由みたいで知り合い同士っぽい人達はそれぞれ固まって移動してるのが見えた。僕は悠灯とネロ、メリアさんと一緒に移動してる。
 それから数分歩くと先導してくれていた先輩が足を止め、僕達の方に向き直って口を開いた。

「ここが君たちがこれから通う教室だよ。学園に通う中で覚えないといけない色々な制度があるけどそれは中にいる先生に教えて貰ってね。それじゃ私たちは帰るね!さよならー」

 うーわ、フレンドリー。そして先輩が帰っていき前の方を歩いていた人達が扉を開けると、そこに居たのは実技試験の時のあの2人だった。

「よぉ、ちゃんとした自己紹介は後でやるからまずは俺たちの名前だけ言っておくぞ。俺の名前はマルス・グライディアだ。これからお前たちの担任になるからよろしくな。そして俺の横にいるのが」

「ケイナ・メルクリアスです。副担任になります。人によっては短い間になるかもしれませんが、これからよろしくお願いします 」

 なんか、ケイナ先生の内容が不穏なんだけど。人によっては短い間かもって……一体何があったらそうなるんだ。

「それじゃまずはこのクラスについて説明するぞ。制度の話ははクラス関係の話をしたあとの方が理解しやすいだろうからな」

「まず前提として、この学園にはAからFまでの6クラスがある、お前たちはAクラスだ。・・・・・・まぁ今年の1年は異世界から召喚された勇者がいるってことで特別にクラスが増えてるが……勇者クラスは今から話すことには関係ない」

 勇者って特別枠なのか。まぁ関係ないなら考えるのは後回し。そしてAクラス、ね。クラス対抗戦みたいなシステムで下位クラスの生徒が上位クラスに挑んで勝利して、上位クラスの席を奪うとかありそうだけど。

「既にわかっているやつもいるみたいだが、Aクラスは最も優秀なクラスだ。だが何もしなくてもこのクラスでいられるほど甘くはない。

この学園では毎月1度各クラスの生徒が別のクラスの生徒から相手をを指定し決闘をすることが出来る制度がある。その決闘で勝利したものは次の日から相手クラスに移動することが出来る。まぁつまり、余裕ぶっこいてると今の席から引きずり下ろされるぞってことだ」

 あっ…(察し)つまり下克上システムってことね。もしかしたらBクラスの誰かが決闘を挑んでくるかもしれなくて万が一負けたらクラス替え。あぁ、だからケイナ先生は人によっては短い間かもしれないなんて言ったのか。1ケ月目で決闘を挑まれて負けて、そのままいなくなるやつもいるから。

「まぁ、1番大事な制度だから話したが。固い話はこれで終わりだ、自己紹介始めるぞ」

 そうマルス先生が言うと、みんなソワソワし始めた。これは高校に入学してすぐの時とあんまり変わらないな。・・・・・・仮にも最優秀クラスなんだしおかしい人がいなければいいけどどうかな。

 あ、自己紹介はダイジェストだよ。

「最初は俺からだな。俺の名前はアゴル・カロリエ、種族は見てわかるとおり人族。貴族嫡男で得意とする魔法の属性は火と風。全員初対面だからこれからよろしく」

 金髪赤目の人族。あの実技試験の時の人。正統派光属性貴族って感じがする。

「イワン、土精族。正直戦うより何か作るほうが好き。戦闘はあんまり得意じゃない」

 赤銅色の髪に焦げ茶色の目をした土精族。若干眠たげな雰囲気だけど土精族と聞いて思い浮かべるように火と土属性が得意みたいだ。見た目は土精族の特性で低身長、口調も合わさってクール系ショタ。1部の層に需要がありそう。

「私の名前はエリン、森精族よ。私自身は魔法より弓のほうが得意。魔法は風と光、あと風の精霊魔法が使えるわ」

 緑髪に黄色の目をした森精族。森精族だからかわからないけど少し年上感がある。実際の歳はわからないけどね。それにしても精霊魔法か。もし契約済みなら克墨の友達にいいかも。

「オウカ・ミカヅキ、鬼人族だよ。魔法は使えないけど雷の霊術に適性を持ってるから実質雷魔法使いだね。一応言っとくけど扶桑ふそうでは平民も苗字を持つからそこのところよろしく」

 黒髪に緑目の鬼人族。それにしても扶桑、ね。完全に異世界テンプレの日本っぽい地名の国じゃん。いつか行ってみたいな。ていうかみんな実用的な情報した言わないのなんで?好きな食べ物とか無し?

「キーン・クラリオン、竜人族。大公家の娘よ。魔法は竜属性の他に火と風、そして闇属性が使えるわ。」

 黒髪金目で目は瞳孔が爬虫類のように縦長になってるっていうよくある顔立ちの竜人族。洋風の服装も似合ってるし貴族の娘ということもあって仕草が板についてる。

「俺の名前はジーク・ゼーレンブルク、人族だ。魔法は属性魔法ではない少し特殊なものに適性がある。皇太子だが帝位継承権は放棄してる」

 紺髪金目でパッと見俺様系っぽい。勇者より魔王とか似合いそう。皇太子?つまり皇帝の子供?帝国の王族?

「私の名前はニーア・アルマキナです。武器は一通り使えますが魔法の適性はありません。メイン武器は大鎌です」

 白髪灰色目の機人族。機人は初めて見た。王国にいた時のモーガン先生の授業でも名前は出てなかったはずだけど。魔法適性無しって言ったけど機械に魔法は使えないっていうよくある設定が適用されてる?あと大鎌を使う機械っ子って、結構キャラが濃い。

「私の名前はヒルデ、天魔族です。魔法はどの属性も使えますけど近接戦闘は苦手です。」

 希少な天魔族がまさか同じクラスにいるとはね。容姿は白髪黒目で天使と悪魔をイメージする翼が左右から1枚ずつ生えてる美少女。やっぱり異世界って平均的に容姿レベル高い。

「私はヘレンと言います。人族です。孤児ですが国の推薦枠で学園の試験を受けました。魔法の適性はは闇属性のみですが勉学面に自信があります」

 銀髪紫目の人族。孤児で本来学園に入れるだけの資金が無くても本人に一定以上の能力があれば勉強出来るっていうのはいい制度だと思う。

「リオ・エグルア、人族です。僕も元孤児でしたがエグルア家に拾われて養子になりました。氷龍の加護を持っていて竜属性の魔法を使うことが出来ます」

 銀髪紺目のイケメン。自己紹介の後半辺りから、なんだかクラリオンさんが色々な感情が混ざってるような視線を向けてる。
 やっぱり竜人族からすれば自分達以外に竜属性を使えるやつがいるのは気になるのかな?それとも、何か思うことがあるのか。

「私はレーナと言います、魚人族です。戦うことはあまり得意じゃないです。どちらかと言うと得意なのは宝石細工や料理等です」

 淡青髪に翡翠色の目をした魚人族。耳は人族とは違う形で連想するなら魚のヒレが1番わかりやすいかも。魚人って言うから水場から離れられないマーマンとかマーメイドタイプかと思ったけど陸地にも適応してるとは。

「ローザ・シュライデン、吸血鬼族よ。貴族の娘で日光にもある程度の耐性があるわ。日光に耐性がつくまで国の外に出られなかったから貴方達よりは年上ね」

 灰髪赤目の吸血鬼。見た目は僕より幼いくらいで地球で言う中学生くらいに見えるけど、実年齢は少なくとも100歳くらいはいってるんじゃないかな?地球には創作物のキャラクターとはいえ495歳のロリ吸血鬼が存在するんだし。
 あと僕が自己紹介で吸血鬼って言ったあたりからこっちをチラチラ見てくるのはなんなんだろうね?


 
 全員の自己紹介が終わったところで解散になった。なんでも、入学式の後だから最低限の事をやって終わりらしい。あと明日は係決めとか色々やるっていってたから楽しみだ。





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