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第一世界 2章 魔国編

24,第1試験結果発表

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 ネロが気負い過ぎないように気をつける必要があるなと思いつつ腕を組んで歩いていると城門前に着いた。

 ここから先は一気に人が多くなるから試験結果を見てここに帰ってくるまで僕とネロは他人に見られた時に従者とその主に見えるように演技しないといけないな。普段通りにしていたら確実に不味いことになる。

「それではネロ様、行きましょうか」

 城門から出る前に手を離して少し離れて着いていくとしよう。そうすると今はメリアさんと僕が左右についている状況。彼女は城から出るまで一言も言葉を発していない。主の言葉を遮らない従者の鏡。

 それからは住民に不審に思われないように気をつけつつ周りに目を配りながらネロとメリアさんと一緒に歩き試験を行った会場に到着した。そして目的の会場は入口に張り出されている結果を見ようと魔国住民で混雑している。

 それにしても、僕達も結構早めに来たと思ったけど皆早いんだな……見終わった人が掃けてるけど全然人混みは緩和されてるような気がしない。これは確認出来るようになるまで少し待つ必要がありそうだ。一応王女ということで権力にものを言わせることも出来なくはないんだろうけどネロ自身がそれは好まないからその選択肢はないも同然だしな。








 ふぅ、ようやく結果を見る人が減ってきて僕達が見やすくなった。

 上位五割の人が合格者として載ってるけどとりあえず下の方から順に見ていこう。そんなにいい成績を取れた自信はないからな……特に社会の結果に自信が無いし……






 50%ラインには・・・・・・僕の名前無し、さらに40%と30%にも僕の名前は無し・・・あの・・・これ、かなり不味いんじゃないかな?一応最後の望みをかけて20%ラインも・・・・・・いや明らかにこの世界では基本的な問題を解けなかった時点で上位2割とかあるわけ……ってあった!?

 まじか。まさか全体で見て上位15%くらいの位置だとは。でもなんで?あんな基本的な問題を解けなかった時点で合格したとしてもあくまで仮合格、補欠の可能性すらあると思ってたんだけど……

 ワンチャン魔法理論の中に満点対策用の高難易度問題があったけど僕は陛下にさらに上の理論教えこまれてるから問題なく解けてそれのおかげ?あとは国語枠の結果にはにかなり自信があるからそっちでトップクラスの成績だったか。
 まぁ学問試験で好成績だったからこの後ある実技試験の方で好成績を収めるために今使える魔法の中でも上位クラスを使って確実に合格できるだけの結果を出す代わりにラノベ主人公みたいなぶっ飛んだ結果のせいで悪目立ちする必要もなさそうでなによりだけど。


 一次試験に合格してほっとしているとネロとメリアさんがこっちにやってきた。
 ネロがどことなくソワソワしてるように見えるから合格かな?メリアさんは静かにネロの傍に控えていてネロみたいに感情がわかりやすくないから結果がどうだったのかはわからない。

「マオさんは結果どうでした?」

「合格でしたよ。これで実技試験に少し余裕を持って臨めそうです」

「それは良かったです。このまま行けばマオさんも一緒に学園に通えそうですね!」

 確かに1番の課題だった一次試験は合格確定したからネロとメリアさんの2人と学園に行ける可能性はかなり高そうだ。それは僕も嬉しいよ。

 だけどネロ、その笑顔はどう考えても従者に向けるものじゃないと思うんだ。前に森宮さんから秋経由でオススメされたとある漫画のヒロインが1番近い。いわゆる好意を抱いている相手に向けるような笑顔じゃない?

「お二人共、イチャつくのは構いませんが続きは私室でした方がよろしいかと。街中では誰が見ているかわかりませんからね」

 あぁ、僕の方からは何もしてないのにメリアさん目線ではイチャついてるように見えるのね。メリアさんの言う通り誰が見てるかわからないんだから早く帰らないと。

「あぅあぅ……」

 あー……メリアさんの発言のどこかが原因で真っ赤になって照れてるけど発する言葉が言葉になってない……一体何を想像したんだ……

「ネロ様、帰りますよ。陛下にも結果をお伝えしないといけませんからね」

「あっ、ひゃいッ……あぅ……」

 あっ、噛んだ。下も思いっきり下を噛んだみたいで口元を抑えてる。

「……ヒールっと、ネロ様大丈夫ですか?」

「うぅ、マオさんありがとうございます」

 思い切り噛んだネロの舌を治したらそのまま来た時と同じようにネロの左右に僕とメリアさんが控えて城まで帰った。

 さっきはヒールって言ったけどこの世界の魔法はイメージが出来ていれば魔法名はある程度自由だから宮廷魔導師が発した漢字の魔法名でも僕が発したカタカナの魔法名でもイメージする結果が同じなら同じ結果をもたらすって言うのを陛下から教わった。
 だけどこの世界では火球とか水槍みたいな漢字名の方が一般的だから学園では漢字名の方で発動するようにしよう。陛下曰くこのこと自体は研究自体はされていてある程度立証されてるのに多くの人が昔ながらの漢字名の魔法を使っていて学園でもそっちを教えてるらしいからね。



 そして3人で城に戻り僕は自分の部屋に帰ってきた。それにしても・・・一次試験に通ったら実技試験があるけどまさか一次試験の結果発表の2週間後なんてね。
 さらにその結果は試験1週間後に出るって言うし……実技試験の結果発表の頃に僕がこの世界に来て5ヶ月経つことになるけど……色々と忙しすぎないかな?
 地球に早く帰りたくはあるけど学園生活もある上に呪王とかいうやつの復活もいつになるか完全にはわかってないし。

 このままだと最悪の場合3年間の学園生活を終えた後に呪王と戦うなんてことになりかねないぞ……万が一そんなことになれば地球に帰る時に神様にこの世界を救った報酬として地球全域にマインドコントロールをかけてもらう必要が出てくるかもしれない。3年間行方不明だった高校生がいきなり帰還したりすれば大騒ぎになるのは目に見えてるし。



 まぁ僕が生まれるより数十年前のVRがまだ実現出来ていなかった頃に大人気で何度もアニメ化し映画化もしたとあるラノベでもほぼほぼ異世界みたいなデスゲームに主人公たちが2年間くらい閉じ込められたりしてたしその後また主人公はゲーム内世界で長い時間を過ごして現実に帰還したりしてたから案外大丈夫だったりして。

 ここでとある菌類の作ったシリーズの派生作品に出てくる魔術王みたいな過去だけでなく未来をも見通す目があれば結果が分かるんだけどないものねだりしても仕方ないか。

 とりあえずまだ帰って来ない悠灯を待ってる間特にすることないから克墨かすみの髪でも梳いてようかな?
 そう考えて召喚するとベッドに腰かけていた僕の膝に上り座った。

「それじゃ始めるぞ」

「んーっ」

 "創造"で櫛を出して梳いていく・・・・・・

 はいそこ、壊れスキルの使い方が勿体無いとか言わない。これで作る櫛は品質最高級なんだから。

 ・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 それにしても克墨も悠灯と同じで髪質いいな……いつもの如くちょっと多めに魔力使って最高品質の櫛を創ったとは言えここまで抵抗なく通り抜けるもんかね普通。やっぱりこの子も悠灯も身体能力とかだけじゃなくて美容的な面でも普通の人間とはレベルが違うってことか。

 一応僕も今は人外やってるけどそこら辺どうなんだろ?
 学園に来るのは普通の子供と勇者がメインだからそんな特殊な人はいないと思う。だから克墨と悠灯みたいに僕が普通の人と比べて違うところがわかるかな?


「んっ……んぅ……」

 そして梳いてる克墨の小動物感がすごい。目が細まって気持ちいいのか鼻歌みたいなのも聞こえる。
 克墨の反応に和みながら梳き終わったから頭を撫でつつ愛でているといきなり扉が開いた。

 そして開いた扉から部屋に入ってきたのは

「真緒くんただいまっ!合格したよー」

 僕達が試験結果を見に行く前にサプライズのために1人別のところで受けた試験の結果を見に行った悠灯だった。

「悠灯おかえり。僕達も皆合格だったよ」

 そう言ったら悠灯が褒めろと言わんばかりに僕の方に頭を向けてきたから幼馴染が妹にやってたみたいにその頭を撫でると顔が思いっきり緩んでニマニマしだした。
 奈落深層で神界に飛ばされて再会した時と比べて神様っぽさは全くないけどこれはこれで可愛いと思う自分がいる。だからって悠灯の行動全肯定マンになるつもりは無いけど。

 ・・・・・・でも地球にいた頃は秋が森宮さんとイチャついてるのを見てあぁ、またやってるとか思って若干呆れもあったけど……なるほど、自分がその立場になると同じようになるものだな。



「マオさんっ、お待たせしました。それと明日以降で構わないので来るようにとお父様から伝言です」

 ……技術面での修練かな?実際これ以上火力を上げても実技試験では使わないだろうから優先するなら技術だろうし。

 まぁ魔法関係の勉強は普通科目と比べて楽しいから好きだからいいんだけど。


 それからは克墨と悠灯にしたようにネロの髪もいつもの如く梳いて日課の魔力操作で最近は使い切れなくなってきた魔力を出来るだけ消費してから寝た。
 魔力は使えば使うだけ伸びが良くなるって陛下も言ってたからね。あとステータスの中でも1番ランクが変わりやすいのは魔力だとも。魔力は消費してその分が回復すれば伸び代と総量が同時に伸びるから育ちやすいらしい。だから僕も言われたとおり普段から出来るだけ消費するようにしてる。魔力が多くて困ることはないだろうからね。

 ・・・・・・まぁ魔力が多くても困らないのは魔力操作が熟達してるのが前提だけど。魔力操作が下手だとが体の外にダダ漏れになるから強い魔物に襲われやすくなる上強すぎる魔力は耐性のない人にとって悪影響だから最悪の場合街にも入れなくなる可能性もある。

 そして次の日から始まった陛下による魔術魔法講座最終段階では魔法陣と詠唱についての復習と魔法や魔術の圧縮による威力強化を習得し、そして今出来る限界まで消費魔力の効率化を行った。おかげで奈落でアジダハーカに使ったあれも当時の10分の1の魔力消費で使えるようになった。

 まぁ10分の1の魔力消費量になっても制限されてる今の魔力量だと2発も撃てば魔力がほとんど無くなるから実質ロマン砲か切り札扱いなんだけど。


 それにしてもなんで陛下は指パッチン1つで第4階梯クラスの魔法を一種類あたり数十発単位で展開できるんですかねぇ?その上片手はフリーだからそこから第5階梯、ラノベなんかで言う各属性最上位クラスをポンポン撃ってくるし……いくら僕に現役魔王ですらドン引きするレベルの再生能力があるから本気で殺しにかからない限りは死なないって言われても限度があると思うんだ。

 陛下との実技試験までの約2週間の特訓では片腕が吹き飛ぶのはいつもの事、むしろ犠牲にして防御できるなら積極的にやれとまで言われる始末。
 それにしても確かに一応特訓でスキルレベルも上がったし再生速度も早まったけど結局最後まで陛下にはまともな攻撃を入れれなかったなぁ。




 試験前日の訓練はいつもより早く終わった。なんでも明日に備えて早く休めだとか。それじゃあ言われたとおり今日はゆっくり寝ますかね。寝不足で試験とか自殺行為に等しいことだし。

 ・・・・・・いや、やっぱりステータス見てからにしよう。ある程度の間隔で見てるし感覚で成長度合いもわかるけど実際に見るのとそう出ないのとではやっぱり違うだろうからね。明日の試験の時に何を使うかも決められるし。ってことで見てみようか。


name:九條 真緒
種族:吸血鬼(始祖級•根源種)
mainjob:魔神
subjob:神剣使い
種族Lv:256
体力 A(S)
魔力 A(SS)
筋力 A(S)
知力 A(SS)

スキル─────────────────
・ノーマルスキル
『肉体超強化 Lv60』『魔力武器化 Lv72』
『重金剛 Lv68』『飛翔 Lv60』
『龍王鱗 Lv92』『咆哮 Lv54』
『身体超強化 Lv58』『立体機動 Lv62』
『空中機動 Lv60』『無尽走破 Lv63』
『体力超速回復 Lv68』『召喚魔法 Lv50』
『礼儀作法 Lv25』

・マスタースキル
『万能従者 Lv13』

・エクストラスキル
『全言語理解EX』『融合』『交換』
『紫灰の焔』『天霊化』『万纏』
『肉体変化:龍』
『魔剣召喚』『聖剣召喚』

・レジェンドスキル
『風神雷神 Lv20』『森羅万象 Lv20』
『覇王 Lv14』『魔術 Lv18』

・ユニークスキル
『降神装・陽炎』『神剣召喚:叢雲剣』
『神眼』『神剣召喚:神焔剣』『炎天下』
『万物創造 Lv13』『スキル合成』
『自己改造』『始祖吸血鬼 Lv18』
『魔神 Lv8』『空間侵蝕』『七元徳』
『七大罪』
────────────────────

称号──────────────────
『異世界人』『絶望に抗いし者』
『太陽神の寵愛』『狂気に抗う者』
『虹を宿す者』『武の神髄』『魔導の神髄』
『吸血鬼始祖』『夜の王』『影を統べる者』
『不死王』『神剣の担い手』
『陽の下を歩く者』『神格』『魔神』
『戦の神髄』『万魔殿』『臨界者』『覇王』
『聖剣の担い手』『魔剣の主』『勇者の卵』
『魔王の卵』『究極従者』『魔術師』
『精霊に愛されし者』『魔術を修めし者』
『神々の加護』
────────────────────

 なんか前見た時より若干スッキリしてる?気のせいかな?まぁそれは別にそこまで気にする事でもないからいいとして、称号が一部変化してるな。スキルはちょこちょこ統合してたから減ってるのは当たり前だけど称号も統合されたりするんだな。
 そして何を使うか決められるって思ったけど魔法関係は魔神に全部統合されてるからいつも通り魔神安定かな。さすがに神剣、聖剣、魔剣は使えないし炎天下と龍化は試験で使うには周辺被害が大きくなりすぎる。
 そして元徳と大罪は晴空とルキウスから継承されたものだからか僕には最大限扱えない。空間に干渉するなんて言うチートじみた能力の傲慢も本来なら防御不可の斬撃を出せたりするのに僕が使うと容量無限の倉庫にするくらいしか使い道がないし。

 まぁ明日どうするかの方針は一応最低限決まったしもう寝よ。これ以上考えても魔神安定って言うのが覆るとも思えないし。
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