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第3話 消えない不安の火種

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 グレースは、ジルベールたちの予想を上回る働き者だった。
 前任の爺さんも仕事だけはよくしてくれていると思ったが、グレースはその五倍は真面目にまともに仕事をしてくれていた。
 建物内のどこを見ても埃一つ落ちておらず、エントランスと応接間、師団長室にはいつの間にか花まで飾られている。窓さえも曇っていることはなく、会議で使うグラスもカップもピカピカだ。
 そして、グレースの働きには思わぬ副産物までついてきた。

「師団長! 報告書をお持ちしました!」

 今日も元気よく部下たちが書類を携えてやって来る。
 どうにもこうにも平民ばかりの騎士が集まる第三師団は、性別も種族も関係なく脳みそが筋肉でできているようなやつらの集まりだ。そのため、書類が遅れがちだったのだが、グレースが来てから、その書類の提出が滞ることが減った。

「ありがとうございます、こちらへ」

 ノエルがお礼を言って受け取ると、騎士は「失礼しました」とはきはき告げて部屋を出て行く。以前だって礼儀はきっちりしていたが、ここまではきはきしていただろうか。
 原因は、分かっている。グレースだ。
 男ばかりの騎士団で、女性と言えば女性騎士(強い)か食堂のおばちゃん(既婚・もっと強い)しかいなかったためか、白猫の可愛らしい雑用係の噂は、瞬く間に広がり、一目見ようと騎士たちが押し寄せ、その結果、美人で可憐なグレースとあわよくば挨拶をし、言葉を交わしたいと騎士たちが真面目に書類を提出するようになったのだ。
 もともと食堂で働いていたからか、グレースは騎士たちの挨拶に愛想よく応じている。なぜか女性騎士まで「可愛い!」と挨拶に来ている。
 後者は良いのだ。可愛い妹を可愛がるような気持ちらしいので、問題は男どもだ。

「……鼻の下を伸ばしやがって」

 グレースは、胸が大きい。変な意味はない。これは誰だって彼女を見ればわかることなのだ。断じてジルベールが彼女の胸を凝視しているからではない。
 誰にともなく言い訳しながらジルベールは今朝の光景を思い出す。
 グレースは箒を手に床を掃き清めていた。
 それを無駄に図体のでかい男どもが世間話をする体で彼女の隣や目の前に立ち、上から彼女の胸の谷間を見ているのだ。ジルベールはそいつらの肩を砕こうとする両手をなんとか抑えながら「お前ら、あとで鍛錬な」と引っぺがした。
 グレースをいやらしい目で見ている騎士に対して、最近はイライラしっぱなしだ。
 ただ誤解しないでほしいのは、グレースが破廉恥な服を着ているわけではないということだ。町へ出れば、だいたいの女性が同じ格好をしている。スクエアカットというらしい首回り、普通は鎖骨だけが見える高さまで布はある。ただ彼女の場合、古着のためかサイズが合っていないようで、胸が生地を持ち上げすぎてしまい隠しきれていないのだ。
 初日に深々と挨拶をされた時は余計に強調されたそれがばっちり見えてしまい、いたたまれない気持ちになった。
 とはいえ、自分の仕事一本で家族を養う彼女に「うちのスケベ騎士が君の谷間を見ているから新しく服を仕立ててくれ」などとは口が裂けても言えない。
 庶民にとって新品の服というのは、本当に贅沢品なのだ。結婚するだとか、それに匹敵するほどのとんでもなくおめでたい何かがあったとか、そういう時にしか仕立てない。庶民のほとんどは古着屋で服を購入し、大事に繕って着ている。

「彼女は隙が多すぎる」

 ジルベールのつぶやきにノエルが顔を上げた。

「先日まで子どもの姿だったので、まだ感覚が伴わないだけですよ」

 種は違えど同じ獣人族であるノエルは何の気なしにそう告げる。
 たしかにノエルも『特異成長』からしばらくは、成長前の感覚が抜けていなかったようで自分の身長が把握できておらず、そこかしこに体や翼をぶつけていたし、空を飛んで着地する際に脚の長さを見誤り、地面に突き刺さったりしていた。

「あのスケベ騎士共め」

「まあ、男ですからね……ただグレースさん自身が、自分が嫁き遅れだからという意識もあるので余計に気づいていないのでしょうね」

 グレースは、ジルベールが想像していたより二つほど上の二十歳だった。確かにこの国では十代での結婚が当たり前ではあるが、まだ二十歳だ。ジルベールより十歳も年下だ。
 それにグレースは客観的に見ても美人だし、何よりも性格が良い。家族のために頑張っている姿は健気だし、時折、客がくれたお菓子を持って帰るように勧めれば本当に嬉しそうにお礼を言う姿はとても可愛い。
 そして、グレースはやけに品のある女性だった。まるで良いところのお嬢さんのような品の良さを感じる時があるのだ。それは言葉遣いだったり、ちょっとした仕草であったり、普段の姿の中にちらちらと見え隠れしている。それも男たちを惹き付ける魅力の一つになっているのだろう。
 だがこれまで子どもの姿の期間が長く、自分は嫁き遅れだと認識しているグレースは、自分が異性にモテるわけがないと思い込んでいるのだ。
 そのため「騎士様は皆さん律儀ですね、雑用係の私にまで挨拶をしてくれるなんて」とか言っているのである。違う、奴らには下心しかないんだといったところで彼女は信じてくれないだろう。
 ジルベールが、グレースに鼻の下を伸ばしているスケベ騎士たちを片っ端から鍛錬で伸しても、やつらはゾンビのごとくよみがえってくるのだ。奴らは騎士じゃない。ただのスケベ騎士でもない。スケベゾンビ騎士だ。女神様の聖なる力があれば、あいつらを消滅させられるのだが、残念ながらジルベールは聖騎士ではなく、ただの騎士だった。

「まあいい。服装の問題は今日中に解決するからな」

 応接セットのソファに置かれた平べったい長方形の箱を一瞥して、ジルベールは訳知り顔で頷いた。

「ジル。なんだか、グレースさんのお父さんみたいですね……」

 箱の中身が何か知っているノエルが呆れたように言った。

「お父さん……そうか、この気持ちは父性だったのか」

 ここ数日のスケベ騎士共に対する苛立ちは、年頃の娘を持つ父の気持ちだったのだ、とこれまでの苛立ちの理由が解明されてすとんと心が整った。
 なぜかノエルの顎も落ちそうになっているが。そんなに口を開けてどうしたんだと首を傾げる。
 嫁入り前の娘のまわりで腹をすかせた若い雄のケダモノがうろうろしていたら、排除したくなるに決まっている。

「なるほど。俺はお父さんだったんだな」

 そうジルベールは一人納得した。

「……鈍すぎませんか……嘘だといってください、女神様」

 ノエルが口は閉じたが、なぜか両手で顔を覆ってうなだれていた。

「なんだか一つ解決してすっきりしたな……例の件はなかなか難航しているようだが」

 ジルベールはそんなノエルをいぶかしみながらも手元の調査報告書に目を通す。
 芸術家連続失踪事件は、難航している。
 というのもまた別の事件が発覚したからだ。それは絵画や陶器の贋作の流通がやけに増えたことだ。
 どれもこれも名のある作家の作品を精巧に模写しており、素人ではまず偽物と見破るのは難しいらしく、資格をもった鑑定士でも難しいらしい。しかもその贋作を売りさばく謎の商人まで出てきて、詐欺事件として捜査されることになった。

「失踪した芸術家は、画家と陶芸家ばかりです。彼らが故意に協力しているのか、強制されているのかは分かりませんが、無関係とは言い難いでしょう」

 復活したらしいノエルが神妙な顔で告げる。

「そのようだな……だが、絵画はともかく、陶芸は窯が必要になるんだろう? 王都の中でないとすれば厄介だな」

 ちなみに失踪した陶芸家たちは、王都近辺にある陶芸工房に属する職人ではなく、本当に無名のものたちだ。王都の郊外にある窯を共同で使っていた。この窯はとある陶器好きの裕福な商人が新たな才能の発掘のためと趣味と実益を兼ね、無償で提供しているものだ。自分の窯を持てない無名の作家たちが、それを利用しているそうだ。

「王都外王領担当の第四師団に、たまたま副師団長が行っていますから、捜査協力の依頼をお願いしています」

「幸運と言えば幸運だな。ついでに港の方の第五師団にも連絡を。この贋作を国外に輸出していないか、或いは画材をやけに仕入れているなど怪しい動きをしている商人がいないか調べてくれ」

 港町は、多くの商人たちが拠点にしている地だ。怪しい動きを察知しているかもしれないし、今回の件に関係していることがあるかもしれない。

「分かりました。そのように」

 ノエルが頷き再び万年筆を動かす。ジルベールも報告書に目を通し、情報の取捨選択を行い、時折、ノエルや報告書を持ってきた騎士たちと意見を交わし合う。
 師団長の仕事なんていうのは、基本的に書類仕事と会議や他師団や組織との交渉、橋渡し、打ち合わせ、と現場からは程遠い仕事ばかりだ。
 現場で感じていた高揚感を失った代わりに、団員たちの命という重荷は上に行けば行くほど増していく。ジルベールの判断が一つ違えば余計な血が流れてしまうことだってある。
 それを常に心にとどめ、ジルベールは報告書を隅々まで確認する。最善の選択がいつだってできるように。

「そういえば、例の見舞金泥棒の件、どうなった?」

 ふと思い出して顔を上げた。
 ノエルは珍しく眉間に深い皺を刻んでいて「ノエル?」ともう一度呼ぶとようやく顔を上げた。

「たった今、それの報告書に取り掛かったところなんですが……僕が要点をまとめるより読んだ方が早いです」

 そう言って立ち上がったノエルが、ジルベールの前に報告書を置いた。

「担当は……サムか」

「ええ、彼は町に溶け込む顔が最大の武器ですからね」

 サムは人族の二十八歳の若手騎士だ。剣術の腕はそこそこ、書類仕事もそこそこなのだが、彼の顔は潜入捜査にはもってこいの平凡で地味な顔で、剣術より体術が得意で、彼はそれらを武器に騎士になった男だ。
 どこにでもいる、知り合いに一人はいる、そんな顔をしているのだ。獣人族やエルフ族のように目立つ特徴もない人族であるのも彼の強みだ。
 例えば港町。例えば冒険者ギルド。どちらも常連だっているが、新しく来る人間も大勢いる場所だ。だから逆に春の小鳥亭のような地域に根差した小さな店に入り込む方が難しい。
 そんな彼に春の小鳥亭に潜入してもらったのにはわけがある。
 ジルベールは、グレースを雇うと決意したその日に、リゼルの照会を商業ギルドに依頼した。
 その結果、リゼルはまだ税理士として働いていることが判明したのだ。

「報告書によれば、前の店主はドーナという老齢の人族の女性です。体が思うように動かなくなり、引退。彼女の息子は、別の仕事をしているので、税理士としてお店の経営を任せられそうな姪のリゼルに委任したそうです」

「だが、リゼルは税理士として毎日を忙しくしている、と」

「はい。サムが探ったところ、事務所の定休日を除いて普通に毎日出勤しているそうです」

「だが、リゼルは毎日、春の小鳥亭に当たり前にいる、と」

「……はい」

 ノエルが重々しく頷いた。

「二人には違いが一点だけ……税理士のリゼルは、黒猫の獣人族。春の小鳥亭のリゼルは人族……種族の違いです。ですが、背格好も髪の色も目の色も顔かたちもそれ以外は全て同じ」

「変装している可能性か、或いは、全くの別人か。どちらが本業なのだろうか……」

「そこはサムが探ってくれています。運よく、グレースさんが辞めたことで、空いた穴を埋めるために彼が給仕に就職できたそうですから」

「そうか。サムはもともと食堂の息子だから、動きやすいだろう」

 彼は騎士団近くの食堂の次男だ。春の小鳥亭とは正反対の場所にある上、彼自身、そのどこにでもいる地味顔のおかげで、あまり人の記憶に残らないと言う潜入捜査官にとっては最高の長所があるのだ。これは余談だが、彼の両親はとても濃い顔の美男美女だ。サムは父方の祖父に似たらしい。

「他に気になる点は……このローとかいう男だな。戸籍情報がないらしい」

 春の小鳥亭の厨房にリゼルがどこからともなく連れてきたローと呼ばれる人族の男性がいるそうだ。愛人というわけでもなさそうで、下僕のような雰囲気だと報告書には書かれている。ローの方がリゼルに比べれば男女の差で当たり前だが体格もよく、中身の入った大なべを軽々と持ち上げるぐらいだから力も強いのに、逆らう様子はないらしい。
 いつもおどおどした様子で厨房の片隅にいるのだという。

「戸籍がないって言うと、孤児か? サムのサポートに誰か入れるか?」

 王国では平民も戸籍を持っている。生まれたら、商業ギルドの住民課に出生届を提出して、戸籍を得るのだ。だが、孤児や違法移民などは戸籍を持っていないこともある。

「カーヤ騎士に補助を頼もうと思っているのですが、いかがでしょう?」

「いいだろう。彼女もこういったことが得意だからな」

「ではそのように指示を出しておきます」

 それからまた黙々と書類を片していると、こんこんと控えめなノックの音が聞こえてきた。
 ノエルが「どうぞ」と答えれば、トレーを手にしたグレースが入ってきた。

「もうそんな時間か」

 柱時計を見れば、午後のお茶の時間になっていた。

「お疲れ様です」

 グレースがそう言いながら、ジルベールとノエルのデスクに紅茶を出してくれる。
 彼女の淹れてくれる紅茶は、前任のじいさんの紅茶よりずっと美味しい。うちの騎士団の茶葉は安いやつなので渋いんだなと思っていたが、同じ茶葉とは思えないほど美味しいのだ。要は淹れ方なのだ、とジルベールとノエルは初めて飲んだ時に実感した。

「それでは失礼いたします」

 初日にお茶は君も一緒にと誘ったのだが遠慮されてしまい、なかなか誘えないままだ。

「待ってくれ、君に渡したいものがあるんだ」

 執務室を出て行こうとしたグレースを呼び止めれば、きょとんとしている。
 ジルベールは立ち上がり、応接セットのソファのもとに行く。箱を手に取り、彼女に差し出した。

「開けてみてくれ」

 グレースが首を傾げながら、ジルベールが持ったままの箱の蓋を持ち上げた。

「これは……ワンピース、ですか?」

 濃いグレーのワンピースだ。

「出してごらん」

 グレースがそっとワンピースを取り出した。
 いたってシンプルなデザインで、メイド服と同じようなデザインだ。

「あの、これは」

「君の制服だ。用意するのが遅れてしまってすまない」

 彼女をスケベゾンビ騎士共から守るために考えたのは、新しい服を贈ればいいということだったのだが、普通に贈ったのでは受け取ってもらえないことは明白だ。お菓子一つでも遠慮する彼女が新品の服を受け取ってくれるわけがない。
 そこでジルベールは作戦を立てた。
 第三師団に所属する女性騎士の中に仕立て屋の娘がいて、彼女の協力を得て雑用係の制服を彼女の実家で作ってもらったのだ。彼女は「可愛い!」と言いながら抱き着いてグレースのサイズを把握したそうだ。むろん、グレースには内緒だがこれはジルベールの財布から出資している。

「制服、ですか?」

「ああ。他の建物の雑用係は知らないが、この建物内では制服があるんだ。師団長である俺がいる場所だからな」

 真っ赤な嘘である。前任の爺さんはいつも自前のシャツとズボン、ベストというごく一般的な格好だった。

「そうなのですね。こんな立派な制服を用意していただけるなんて、本当にありがとうございます!」

 グレースが感動の面持ちで制服を抱きしめたまま、頭を下げた。

「洗い替え用にもう一枚ある。エプロンもおまけでつけてくれたようなので、好きに使ってくれ」

「はい、ありがとうございます」

 グレースがワンピースを丁寧に畳んで箱に戻すと、箱ごと素直に受け取ってくれた。
 ジルベールは、これであのスケベゾンビ騎士共からグレースの胸元を護ることができると心の中で快哉を叫んだ。
 翌日からスケベゾンビ騎士共がジルベールを恨みがましく睨みつけてきたが、女神様の聖なる力を持たないジルベールは、代わりに更なる迫力でもって睨み返して黙らせ、鍛錬でしごき倒すという力業でスケベゾンビ騎士を壊滅させるべく奮闘するのだった。

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