意地悪王子様の婚約者になりましたが婚約破棄を目指し頑張ります!

りまり

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 いたたまれません。

 何故皆さんの視線を一心に浴びているのでしょう。
 
 いくらアレンジしてもお古には変わりませんのでそれで余計目立つのでしょうか?

 早く帰りたいです。

 ゆっくりと本が読みたいです。

 いらぬ注目を浴びてしまったので私はひとまず壁の花になるべく移動しようとした時、とげのある声が聞こえたのです。

 ここは聞こえなかったことにして無視しちゃいましょう!!!!

 不敬と言われても聞こえなかったと通してやります。

 「おい、聞こえているのに聞こえないふりをするな」

 「やっぱり幻聴ですね」

 私はその場を離れようとしたのだが近衛兵が周りを囲み逃げられなくなっているのだ。

 「卑怯な……」

 「聞こえているのに聞こえないふりを振るのはどうなんだ」

 「それとこれとは別問題です!!!!!
 だいたいあなた様の婚約者を決めるためにこのような舞踏会が開かれているのですから、そろそろ年貢の納め時ですよ」

 実は学生時代同級生だった王太子殿下とはこのように軽口を叩ける中なのだ。

 だからこそ彼と結婚なんてありえないのだ。

 殿下だってそう思っているはずだ。

 殿下の口の悪さは身をもって知っている。

 出来れば誰も犠牲者は出してほしくない。

 「それでこうまでして私を呼び止めたということはよほど重要な用事なんですよね?」

 「当たり前だ!!
 俺様の未来がかかっているんだからな」

 「あんたの未来何てお先真っ暗が丁度いいくらいよ」

 「本当に可愛げがないな」

 「あなたにかわいいと思ってほしくないから丁度いいわ」

 本当に私と殿下は犬猿の仲なのです。

 殿下の顔を見るとつい喧嘩してしまうのです。

 はっきり言えば、妹にお金を使ってくれてありがとうとさえ言いたい。

 それぐらい私と殿下は顔さえ見れば喧嘩ばかりなのです。

 これ以上続けても体力を消耗するだけなので、私は殿下の側を離れたのだ。

 何か言っていたがこれ以上関わるとろくなことがないのは分かっていたのでここは逃げるに限るのだ。

 それでも私の後ろには近衛兵がついてきている。

 こんなところで暴れないから大丈夫なのに失礼しちゃうわ!!!!!

 そんなことを思いながらおいしい料理を堪能したのだ。

 その後とんでもない発言に目を白黒させることになるとは思わなかったけどね。


 
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