騎士団長の世話係に任命されました。

りまり

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プロローグ

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 雲一つない澄み渡る空を眺めながらため息をついた。ここに来て一週間経とうとしているのだが暇をもてあましている。本当に暇で暇でどうにかなりそうなのに何もしてはいけないといわれてしまったのだ。

 ここは王家の保養地で入団してまだ一年もたってない僕がなんで保養地で休息、それも王家の保養地でなど本来はあり得ないしあってはいけないのだが、それには理由がある。あの騎士団長に1週間ぶっ続けで魔力を搾取され、助けられたときには魔力切れの状態で三日間寝込んだ為強制的に休みをとらされたのだ。それも陛下からのお達しときたから騎士団長もイヤとはいえない。

 だいたい騎士団長のせいでこうなったんだから仕方ないだろう。

 あの濃い一週間を思い出すと蜜壺が疼くから困る。

 どうしてこんなことになってしまったんだろう?

 騎士団に入団したのに団長に抱かれよがりアラレもない声をだしてこれでは男娼と同じだ。

 僕は昼食を食べ終わると何もすることがないのでソファーに座り本を読んでいると睡魔に襲われそのまま眠ってしまった。

 目を覚ますとベッドに寝かされておりすでに服は着ていない、疲れ果てた顔の陛下が隣で寝ているのだ。

 「起きたみたいだね」

 「ギルさん、なぜ陛下がこちらに?」

 「君と過ごしたいと頑張って仕事してたからね。
 今回は許してやってくれ」

 「身体がさっぱりしてるところを見ると、お風呂は入ったんですね」

 「嬉々として寝ている君をお風呂に入れてましたよ」

 「そうですか……王妃様はどうしたんですか?」

 「一緒に来るはずだったんだけど直前にお茶会があるのを思い出して、それが終わったら来ると思う」

 それまでこの人と一緒か、憂鬱だ。

 早く復帰したい。

 ここでの生活もあきたし身体を動かしたい!

   「ギルさんまもってくださいね」

   「善処しよう」

   僕は困り顔の先輩に飛びっきりの笑顔を向けた。

   

 


















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