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 忙しくても何とか時間を作っては会い話をしていた三人は結婚式までの間何事にも惑わされることはなかった。

 今日の出来事や将来の夢を語ったり、幼いころのことを話したりと充実した日々を送っていた。

 ただ揉めたのはハルの着る軍服の色だ。

 ハミルトンは白、レオンは黒それぞれの色は決まっている。

 白と黒に映える色はなかなか思い浮かばなく、ハルに似合う色にしようと試行錯誤しているさなかなのだが、二人の意見が分かれて決まらないのだ。

 「いい加減にしろ」

 とうとう王妃よりお叱りを受けてしまった。

 反省のため一週間ハルに会うことを禁じられてしまい、しょんぼりと項垂れる二人をよそに、王妃はにこやかにハルを促し色を何色にするかを決めた。

 王妃とハルでどうするかを話し、あっさりと決まった。

 シンプルに上着を白にズボンを黒にすることにした。

 それが二人のカラーなら取り入れない手はない。

 後は国民の前でするあいさつや、式の時の礼儀作法を学んだ。

 ハルにとっては幼いころに遊び半分で習ったことなので、動作がいかに優雅に見えるかを練習した。

 ガサツなハルには無理難題だったらしく、苦戦していたが教えてくれた師が根気よく付き合ってくれたので式前日までにはどうにか形になり、見れるまでになった。

 式当日まさか王族の花嫁になるとは思わなかったハルだが、後悔してないとは言いきれないがそれでも二人とともに歩みたいと思ったことに嘘はない。

 「ハル寝ないと明日がつらいよ」

 「明日はハードスケジュールだ、寝れるときに寝ておかないと当分は寝不足が続くんだからな」

 レオンは意味ありげに言った。

 意味の分かったハルは真っ赤になり馬鹿というと走って寝室に入っていった。

 ハルの初々しい姿にほっこりし、明日のハードスケジュールを乗り越えるべく今はゆっくりと寝ることにした。

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