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しぶしぶ承諾した王様に更に追い打ちをかけた。
「それだけでは気が済みませんので、一週間接触を禁止します」
「そんな~」
「御黙り!
元輪と言えばあなたがいけないのでしょ」
「うっ……ごめんなさい」
「さー午後の仕事に戻りなさい」
母の号令を合図に仕事に戻っていった。
「さて、そういうことだから安心なさい」
いつから気が付いていたのか母はいきなりこちらを振り向いた。
「ありがとうございます」
反射的にお礼を言ったが間違ってないと思う。
「お腹空いたでしょ?
食事が済んだら、家の中を散策しましょ」
「はい」
俺は出された昼食をペロリと平らげ食後のデザートも美味しくいただいた。
「相変わらず良く食べるわね」
「うっ……ちゃんと運動してるから太らないもん」
「その内嫌という程別の運動が待っているから今のうちに蓄えておかないといけないわね」
「?」
母が何の事を言っているのかわからない俺は首を傾げて母を見た。
母はブツブツ言いながら執事に何か指示を出していたが、俺の場所からは何を言っているのかわからなかった。
「食べ終わったのなら、散策しに行きましょ」
「はい」
俺は残りのデザートを平らげた。
母は俺が食べ終わるのを確認すると「行くわよ」と言いとっとと歩き出してしまった。
俺は慌てて「ごちそうさまでした!」と大きな声で料理人に聞こえるように言った。
家の家訓で使用人といえどやって貰うのが当たり前と思わず感謝の気持ちを忘れるなだ。
「早く行きませんと置いて行かれますわ」
「やば、ありがとう、行ってきます」
俺は慌てて走り出した。
「母さま待って下さい!」
「遅いですわよ」
「酷いですよ置いて行くなんて」
「あら、遅いのが悪いんですよ」
誰も母には敵わないのかもしれないとため息を吐いた。
「それだけでは気が済みませんので、一週間接触を禁止します」
「そんな~」
「御黙り!
元輪と言えばあなたがいけないのでしょ」
「うっ……ごめんなさい」
「さー午後の仕事に戻りなさい」
母の号令を合図に仕事に戻っていった。
「さて、そういうことだから安心なさい」
いつから気が付いていたのか母はいきなりこちらを振り向いた。
「ありがとうございます」
反射的にお礼を言ったが間違ってないと思う。
「お腹空いたでしょ?
食事が済んだら、家の中を散策しましょ」
「はい」
俺は出された昼食をペロリと平らげ食後のデザートも美味しくいただいた。
「相変わらず良く食べるわね」
「うっ……ちゃんと運動してるから太らないもん」
「その内嫌という程別の運動が待っているから今のうちに蓄えておかないといけないわね」
「?」
母が何の事を言っているのかわからない俺は首を傾げて母を見た。
母はブツブツ言いながら執事に何か指示を出していたが、俺の場所からは何を言っているのかわからなかった。
「食べ終わったのなら、散策しに行きましょ」
「はい」
俺は残りのデザートを平らげた。
母は俺が食べ終わるのを確認すると「行くわよ」と言いとっとと歩き出してしまった。
俺は慌てて「ごちそうさまでした!」と大きな声で料理人に聞こえるように言った。
家の家訓で使用人といえどやって貰うのが当たり前と思わず感謝の気持ちを忘れるなだ。
「早く行きませんと置いて行かれますわ」
「やば、ありがとう、行ってきます」
俺は慌てて走り出した。
「母さま待って下さい!」
「遅いですわよ」
「酷いですよ置いて行くなんて」
「あら、遅いのが悪いんですよ」
誰も母には敵わないのかもしれないとため息を吐いた。
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