6 / 50
5
しおりを挟む
目を覚ますとそこは知らないところだった。
天蓋付きの大きなベットに両手を兄が握っている。
握られた手から暖かい魔力が流れている。
魔力切れを起こして倒れたのか、それにしても兄さまたちの魔力は暖かいな。
魔力にしたっていると、兄たちが起きた。
「おはよう」
「体は大丈夫かい?」
「ありがとうございます。
魔力切れ起こしていたんですよね」
「ああ、無茶をするよ」
「心臓が止まるかと思ったよ」
「王様は大丈夫?」
俺は魔力切れを起こした原因の陛下のことが気になった。
「ああ、大丈夫だよ」
「エリーより軽傷だよ」
まだ体が動かないが、帰ると言うので兄に抱っこしてもらいかえることになった。
帰る前に陛下に挨拶をして帰ると言うので、陛下の執務室に行くとのんびりとお茶を飲んでいる母がいた。
母よいったい何してるんですか?
母を前に土下座をしている王様の構図は皆見て見ぬふりをしている。
「どうしたんだ」
「これはね、エリーちゃんを連れて帰ると言い出したジェーン様に、父上が待ったをかけたんだ」
「そこを頼む」
「ダメです」
「俺の魔力を抑えられるなど相当の魔力量だろ」
「それでもだめです」
「これを逃したら他にいないじゃないか」
「誰が好き好んでバツイチに男のところに嫁がせますか」
「?」
誰が嫁ぐんだろ?
あれだけ威厳のあった王様が、母の前だと子供みたいだ。
「父上いい加減にしてください!」
「父は真剣だ!」
「なおさら悪いわ!」
母は懐から張りせんをとりだし王様をたたいた。
「サーいきますよ」
母はそういうと部屋を出た。
俺たちも後に続いた。
王子たちは手をふり見送ってくれたので一安心だと思う。
たぶん、本当にたぶん大丈夫だよね……
天蓋付きの大きなベットに両手を兄が握っている。
握られた手から暖かい魔力が流れている。
魔力切れを起こして倒れたのか、それにしても兄さまたちの魔力は暖かいな。
魔力にしたっていると、兄たちが起きた。
「おはよう」
「体は大丈夫かい?」
「ありがとうございます。
魔力切れ起こしていたんですよね」
「ああ、無茶をするよ」
「心臓が止まるかと思ったよ」
「王様は大丈夫?」
俺は魔力切れを起こした原因の陛下のことが気になった。
「ああ、大丈夫だよ」
「エリーより軽傷だよ」
まだ体が動かないが、帰ると言うので兄に抱っこしてもらいかえることになった。
帰る前に陛下に挨拶をして帰ると言うので、陛下の執務室に行くとのんびりとお茶を飲んでいる母がいた。
母よいったい何してるんですか?
母を前に土下座をしている王様の構図は皆見て見ぬふりをしている。
「どうしたんだ」
「これはね、エリーちゃんを連れて帰ると言い出したジェーン様に、父上が待ったをかけたんだ」
「そこを頼む」
「ダメです」
「俺の魔力を抑えられるなど相当の魔力量だろ」
「それでもだめです」
「これを逃したら他にいないじゃないか」
「誰が好き好んでバツイチに男のところに嫁がせますか」
「?」
誰が嫁ぐんだろ?
あれだけ威厳のあった王様が、母の前だと子供みたいだ。
「父上いい加減にしてください!」
「父は真剣だ!」
「なおさら悪いわ!」
母は懐から張りせんをとりだし王様をたたいた。
「サーいきますよ」
母はそういうと部屋を出た。
俺たちも後に続いた。
王子たちは手をふり見送ってくれたので一安心だと思う。
たぶん、本当にたぶん大丈夫だよね……
2
お気に入りに追加
1,153
あなたにおすすめの小説
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
隷属神官の快楽記録
彩月野生
BL
魔族の集団に捕まり性奴隷にされた神官。
神に仕える者を憎悪する魔族クロヴィスに捕まった神官リアムは、陵辱され快楽漬けの日々を余儀なくされてしまうが、やがてクロヴィスを愛してしまう。敬愛する神官リュカまでも毒牙にかかり、リアムは身も心も蹂躙された。
※流血、残酷描写、男性妊娠、出産描写含まれますので注意。
後味の良いラストを心がけて書いていますので、安心してお読みください。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
異世界に召喚されて失明したけど幸せです。
るて
BL
僕はシノ。
なんでか異世界に召喚されたみたいです!
でも、声は聴こえるのに目の前が真っ暗なんだろう
あ、失明したらしいっす
うん。まー、別にいーや。
なんかチヤホヤしてもらえて嬉しい!
あと、めっちゃ耳が良くなってたよ( ˘꒳˘)
目が見えなくても僕は戦えます(`✧ω✧´)
僕の兄は◯◯です。
山猫
BL
容姿端麗、才色兼備で周囲に愛される兄と、両親に出来損ない扱いされ、疫病除けだと存在を消された弟。
兄の監視役兼影のお守りとして両親に無理やり決定づけられた有名男子校でも、異性同性関係なく堕としていく兄を遠目から見守って(鼻ほじりながら)いた弟に、急な転機が。
「僕の弟を知らないか?」
「はい?」
これは王道BL街道を爆走中の兄を躱しつつ、時には巻き込まれ、時にはシリアス(?)になる弟の観察ストーリーである。
文章力ゼロの思いつきで更新しまくっているので、誤字脱字多し。広い心で閲覧推奨。
ちゃんとした小説を望まれる方は辞めた方が良いかも。
ちょっとした笑い、息抜きにBLを好む方向けです!
ーーーーーーーー✂︎
この作品は以前、エブリスタで連載していたものです。エブリスタの投稿システムに慣れることが出来ず、此方に移行しました。
今後、こちらで更新再開致しますのでエブリスタで見たことあるよ!って方は、今後ともよろしくお願い致します。
BLゲーの悪役に転生したら予想外の展開でした。
たら
BL
はぁぁん??意味わからない。
【主人公】
前世→腐男子くん
前世は普通に平凡なオタクの腐男子。
周りには萌え系が好きと言っているが腐男子の事は墓場まで秘密にしている。
何故かめちゃくちゃハマってたBLゲームの大嫌いな悪役キャラに転生しててショック。
死んだ訳では無いのに意味わからん状態。
西園寺光輝 (さいおんじ こうき)悪役
超大金持ち西園寺財閥、西園寺家の御曹司。
我儘で俺様でありながら何でも完璧にこなす天才。
そのカリスマ性に憧れて取り巻きが沢山居る。
容姿は美しく髪は濡羽色で瞳は宝石のアメトリン。
ヒロインが攻略キャラ達と仲が良いのが気に食わなくて上手こと裏で虐めていた。
最終的には攻略キャラと攻略キャラ達に卒業パーティーで断罪されて学園を追放される。
ついでに西園寺財閥も悪事を暴かれて倒産した。
【君と僕とのLove学園】(君ラブ)
ストーリーとキャラデザ&設定が神すぎる上にボイスキャストも豪華でかなり話題になった大人気BLゲーム。
〜あらすじ〜
可愛い容姿をした超貧乏学生のヒロイン( ♂)がひょんな事から、道端で周りの人間に見て見ぬふりをされて心臓発作で蹲ってたLove学園の学園長を助けてお礼はいらないと言って立ち去った。
優しいヒロインの事が気になり勝手に調査したが、貧乏すぎて高校に行ってない事が分かり編入させるという形で恩返しをした。
そこから攻略キャラ達とラブストーリーが始まる!!
魔族に捕らえられた剣士、淫らに拘束され弄ばれる
たつしろ虎見
BL
魔族ブラッドに捕らえられた剣士エヴァンは、大罪人として拘束され様々な辱めを受ける。性器をリボンで戒められる、卑猥な動きや衣装を強制される……いくら辱められ、その身体を操られても、心を壊す事すら許されないまま魔法で快楽を押し付けられるエヴァン。更にブラッドにはある思惑があり……。
表紙:湯弐さん(https://www.pixiv.net/users/3989101)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる