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48 ギルド職員たちによる失恋会
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「ちくしょーーーー
リリーちゃんと結婚したかったよーーーーー」
「それな!!!!
でもあの兄や辺境伯に勝てる気がしないんだよ!!!!!!」
酒をガバガバ飲み愚痴りだす。その中には冒険者たちも含まれどんちゃん騒ぎである。
そんな中ちびりちびりと飲みつまみを食べているギルド長に職員は絡んでするのだがそんなおかまっている義理はねえとばかりにシッシとされてしまった職員は更なるやけ酒へと突入した。
店のお酒が徐々に減っていき底を付き始めた頃ぽつりぽつりと床に倒れる輩が増えてきた。倒れるたびにギルド長が宿泊施設のある二階に連れて行き寝かせてくれる。若い者のように無茶な飲み方ができない代わりにちびりちびりと飲みながらそれなりの量を飲む。
どれぐらい飲んだだろうか、最後の一人が倒れ上に連れて戻ってみるとそこには辺境伯とリリー兄が来ていたのだが、大きな樽を担いできたのか見覚えのない樽が床に転がっている。
「おや、君以外残っていないのかそれは残念だ」
「どうしてこちらに?」
「そりゃーリリシャはモテるからね。
我々をしのぐ男などそうそう出てこないだろ?
そうなると失恋した男たちで飲むのではと思って酒を持参してあげたのだが、どうやら間に合ったようだね」
「そりゃどうもです。
お陰様で俺以外全員ダウンしちゃいましたし、これ以上の酒は不要です」
「そうか、でも君はそう酔っているようには見えないがそれで足りるかい?」
「俺も年なのでそんな無茶な飲み方は出来ませんし、明日も仕事があります」
実に愉快そうに辺境伯は笑い、ギルド長に酒を勧め辺境伯もジュースのように飲み干す姿で諦め酒を煽った。
かなり強いのか煽ったとたん目の前がぐらりと揺れその後のことは覚えていなかった。
目を覚ますと部屋のベッドで寝ていたからだ。
失態を犯したと思ったが覚えていないと忘れたことにしようと瞬時に思いそれを実行に移す。
こうして第一回失恋を忘れよう会は幕が下りたのであった。
その後第二回・第三回があるなど今のギルド長が知る由もなかった。
リリーちゃんと結婚したかったよーーーーー」
「それな!!!!
でもあの兄や辺境伯に勝てる気がしないんだよ!!!!!!」
酒をガバガバ飲み愚痴りだす。その中には冒険者たちも含まれどんちゃん騒ぎである。
そんな中ちびりちびりと飲みつまみを食べているギルド長に職員は絡んでするのだがそんなおかまっている義理はねえとばかりにシッシとされてしまった職員は更なるやけ酒へと突入した。
店のお酒が徐々に減っていき底を付き始めた頃ぽつりぽつりと床に倒れる輩が増えてきた。倒れるたびにギルド長が宿泊施設のある二階に連れて行き寝かせてくれる。若い者のように無茶な飲み方ができない代わりにちびりちびりと飲みながらそれなりの量を飲む。
どれぐらい飲んだだろうか、最後の一人が倒れ上に連れて戻ってみるとそこには辺境伯とリリー兄が来ていたのだが、大きな樽を担いできたのか見覚えのない樽が床に転がっている。
「おや、君以外残っていないのかそれは残念だ」
「どうしてこちらに?」
「そりゃーリリシャはモテるからね。
我々をしのぐ男などそうそう出てこないだろ?
そうなると失恋した男たちで飲むのではと思って酒を持参してあげたのだが、どうやら間に合ったようだね」
「そりゃどうもです。
お陰様で俺以外全員ダウンしちゃいましたし、これ以上の酒は不要です」
「そうか、でも君はそう酔っているようには見えないがそれで足りるかい?」
「俺も年なのでそんな無茶な飲み方は出来ませんし、明日も仕事があります」
実に愉快そうに辺境伯は笑い、ギルド長に酒を勧め辺境伯もジュースのように飲み干す姿で諦め酒を煽った。
かなり強いのか煽ったとたん目の前がぐらりと揺れその後のことは覚えていなかった。
目を覚ますと部屋のベッドで寝ていたからだ。
失態を犯したと思ったが覚えていないと忘れたことにしようと瞬時に思いそれを実行に移す。
こうして第一回失恋を忘れよう会は幕が下りたのであった。
その後第二回・第三回があるなど今のギルド長が知る由もなかった。
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