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42 ギルド長2
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リリーを見つけたのは本当に偶然だった。
森を見回っていた冒険者が湖のほとりで倒れていたリリーを見つけ連れ帰った時にはすでに虫の息だった。
賢明な医師の治療のおかげで一命はとりとめたのだが……目を覚ます気配がないのだ。
街では辺境伯のお達しでリリーと関わることを禁止されて以来表立って関わらないようにしていたし、リリーはこの街に入ることを禁止されてもいた。
森の中にある小屋に半分監禁のような扱いで閉じ込められていたが、食料がなくなると森に入っては食料を探しに出ていく姿をギルド職員や冒険者が見守っていた。食料に関しても日持ちするものを運びドアの前に奥などの処置もした。運搬をしてくれた職員や冒険者に異常が見られたのは辺境伯に案内されてきたリアム様と関わるようになってからだった。
あんだけリリーをかわいがっていた職員や冒険者は暴言を吐く様になりリリーに暴力を振るう輩がいても見て見ぬふりをし始めたのだ。
リリーはやつれ生傷が絶えず顔のいたるところに殴り傷が見られた。
本当は助けてやりたかったけど……俺はギルドマスターとして職員を冒険者を守る義務がある。おいそれと辺境伯のお達しを無下には出来ないのだ。もし破ったらどうなるか怖い。
でもこの扱いは流石に酷い。
このまま目を覚まさなければどうしよう。
この子のかわいい笑顔が見られなくなってしまったら……。
ギルドマスターなんて肩書くそくらえだ!!!!!
リアムとかいうガキをぶっ飛ばしてやる!!!!!
俺は城に赴くと面会を取り付けようとしたが忙しいからと面会してもらえなかった。
城の中は偉く騒がしくなっているようだが、仕方なく戻ってきた。
リリーの捜索が大々的に行うと言うお達しがあったのは次の日の早朝だった。
絶対安静で動かすことのできないリリーをギルドは沈黙で守ることにした。
森を見回っていた冒険者が湖のほとりで倒れていたリリーを見つけ連れ帰った時にはすでに虫の息だった。
賢明な医師の治療のおかげで一命はとりとめたのだが……目を覚ます気配がないのだ。
街では辺境伯のお達しでリリーと関わることを禁止されて以来表立って関わらないようにしていたし、リリーはこの街に入ることを禁止されてもいた。
森の中にある小屋に半分監禁のような扱いで閉じ込められていたが、食料がなくなると森に入っては食料を探しに出ていく姿をギルド職員や冒険者が見守っていた。食料に関しても日持ちするものを運びドアの前に奥などの処置もした。運搬をしてくれた職員や冒険者に異常が見られたのは辺境伯に案内されてきたリアム様と関わるようになってからだった。
あんだけリリーをかわいがっていた職員や冒険者は暴言を吐く様になりリリーに暴力を振るう輩がいても見て見ぬふりをし始めたのだ。
リリーはやつれ生傷が絶えず顔のいたるところに殴り傷が見られた。
本当は助けてやりたかったけど……俺はギルドマスターとして職員を冒険者を守る義務がある。おいそれと辺境伯のお達しを無下には出来ないのだ。もし破ったらどうなるか怖い。
でもこの扱いは流石に酷い。
このまま目を覚まさなければどうしよう。
この子のかわいい笑顔が見られなくなってしまったら……。
ギルドマスターなんて肩書くそくらえだ!!!!!
リアムとかいうガキをぶっ飛ばしてやる!!!!!
俺は城に赴くと面会を取り付けようとしたが忙しいからと面会してもらえなかった。
城の中は偉く騒がしくなっているようだが、仕方なく戻ってきた。
リリーの捜索が大々的に行うと言うお達しがあったのは次の日の早朝だった。
絶対安静で動かすことのできないリリーをギルドは沈黙で守ることにした。
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