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26 兄side6

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 ようやく伯父上が辺境の地に帰り、リリシャを迎えに行くとそこには変わり果てた姿になり眠り続けているリリシャの姿があった。

 最近ふっくらとしはじめかわいくなり始めたと言うのに……誰がこんなことを……

 「毒を毎日少量ずつ飲まされていたようです」

 「……誰が……」

 「今捜索中です」

 「そうか……」

 こんなこともあろうかと部屋のあちらこちらに設置しておいた記憶媒体の水晶を取り出すと中を確認した。

 映し出された映像に殺意が湧いたのだ。

 目を離したすきにまさかこんなことになっているなんて……

 その映像を確認した騎士たちはメイド達を捕縛したのち誰に頼まれたことかを吐かせることにした。

 今はリリシャの解毒が先だ。

 あれから一か月宮廷医師を総動員し、解毒にかかったがリリシャが目を覚ますことはなかった。

 俺は毎日リリシャに話しかけた。

 時たま反応が返ってくるときがあるのだ。

 それに希望を持ち話しかけ続けた。

 「犯人がわかったぞ」

 「誰なんです!!!!」

 父上が部屋に入ってくるなり俺に告げた言葉に俺は怒りを覚えた。

 「それが……」

 「……それ本当ですか?」

 「一応裏は取ったから確かだ……」
 
 「そうですか……どうするんですか?」

 「もちろん落とし前は付けさせる」

 俺と父上は寝ているリリシャを連れ辺境伯の領地に向かうことにした。

 俺のかわいいリリシャによくもよくも……

 俺は復讐を誓った。

 毎日会いに来たかったそれを辺境伯の伯父に居場所を特定されないようにするためにここには来ないようにしたのに……リリシャごめんね……俺がもう少し配慮してたらこんなことにならなかったのに……

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