27 / 53
26 兄side6
しおりを挟む
ようやく伯父上が辺境の地に帰り、リリシャを迎えに行くとそこには変わり果てた姿になり眠り続けているリリシャの姿があった。
最近ふっくらとしはじめかわいくなり始めたと言うのに……誰がこんなことを……
「毒を毎日少量ずつ飲まされていたようです」
「……誰が……」
「今捜索中です」
「そうか……」
こんなこともあろうかと部屋のあちらこちらに設置しておいた記憶媒体の水晶を取り出すと中を確認した。
映し出された映像に殺意が湧いたのだ。
目を離したすきにまさかこんなことになっているなんて……
その映像を確認した騎士たちはメイド達を捕縛したのち誰に頼まれたことかを吐かせることにした。
今はリリシャの解毒が先だ。
あれから一か月宮廷医師を総動員し、解毒にかかったがリリシャが目を覚ますことはなかった。
俺は毎日リリシャに話しかけた。
時たま反応が返ってくるときがあるのだ。
それに希望を持ち話しかけ続けた。
「犯人がわかったぞ」
「誰なんです!!!!」
父上が部屋に入ってくるなり俺に告げた言葉に俺は怒りを覚えた。
「それが……」
「……それ本当ですか?」
「一応裏は取ったから確かだ……」
「そうですか……どうするんですか?」
「もちろん落とし前は付けさせる」
俺と父上は寝ているリリシャを連れ辺境伯の領地に向かうことにした。
俺のかわいいリリシャによくもよくも……
俺は復讐を誓った。
毎日会いに来たかったそれを辺境伯の伯父に居場所を特定されないようにするためにここには来ないようにしたのに……リリシャごめんね……俺がもう少し配慮してたらこんなことにならなかったのに……
最近ふっくらとしはじめかわいくなり始めたと言うのに……誰がこんなことを……
「毒を毎日少量ずつ飲まされていたようです」
「……誰が……」
「今捜索中です」
「そうか……」
こんなこともあろうかと部屋のあちらこちらに設置しておいた記憶媒体の水晶を取り出すと中を確認した。
映し出された映像に殺意が湧いたのだ。
目を離したすきにまさかこんなことになっているなんて……
その映像を確認した騎士たちはメイド達を捕縛したのち誰に頼まれたことかを吐かせることにした。
今はリリシャの解毒が先だ。
あれから一か月宮廷医師を総動員し、解毒にかかったがリリシャが目を覚ますことはなかった。
俺は毎日リリシャに話しかけた。
時たま反応が返ってくるときがあるのだ。
それに希望を持ち話しかけ続けた。
「犯人がわかったぞ」
「誰なんです!!!!」
父上が部屋に入ってくるなり俺に告げた言葉に俺は怒りを覚えた。
「それが……」
「……それ本当ですか?」
「一応裏は取ったから確かだ……」
「そうですか……どうするんですか?」
「もちろん落とし前は付けさせる」
俺と父上は寝ているリリシャを連れ辺境伯の領地に向かうことにした。
俺のかわいいリリシャによくもよくも……
俺は復讐を誓った。
毎日会いに来たかったそれを辺境伯の伯父に居場所を特定されないようにするためにここには来ないようにしたのに……リリシャごめんね……俺がもう少し配慮してたらこんなことにならなかったのに……
317
お気に入りに追加
3,096
あなたにおすすめの小説

聖女ではないので、王太子との婚約はお断りします
カシナシ
BL
『聖女様が降臨なされた!』
滝行を終えた水無月綾人が足を一歩踏み出した瞬間、別世界へと変わっていた。
しかし背後の女性が聖女だと連れて行かれ、男である綾人は放置。
甲斐甲斐しく世話をしてくれる全身鎧の男一人だけ。
男同士の恋愛も珍しくない上、子供も授かれると聞いた綾人は早々に王城から離れてイケメンをナンパしに行きたいのだが、聖女が綾人に会いたいらしく……。
※ 全10話完結
(Hotランキング最高15位獲得しました。たくさんの閲覧ありがとうございます。)

「じゃあ、別れるか」
万年青二三歳
BL
三十路を過ぎて未だ恋愛経験なし。平凡な御器谷の生活はひとまわり年下の優秀な部下、黒瀬によって破壊される。勤務中のキス、気を失うほどの快楽、甘やかされる週末。もう離れられない、と御器谷は自覚するが、一時の怒りで「じゃあ、別れるか」と言ってしまう。自分を甘やかし、望むことしかしない部下は別れを選ぶのだろうか。
期待の若手×中間管理職。年齢は一回り違い。年の差ラブ。
ケンカップル好きへ捧げます。
ムーンライトノベルズより転載(「多分、じゃない」より改題)。
僕の策略は婚約者に通じるか
藍
BL
侯爵令息✕伯爵令息。大好きな婚約者が「我慢、無駄、仮面」と話しているところを聞いてしまった。ああそれなら僕はいなくならねば。婚約は解消してもらって彼を自由にしてあげないと。すべてを忘れて逃げようと画策する話。
フリードリヒ・リーネント✕ユストゥス・バルテン
※他サイト投稿済です
※攻視点があります

婚約破棄と国外追放をされた僕、護衛騎士を思い出しました
カシナシ
BL
「お前はなんてことをしてくれたんだ!もう我慢ならない!アリス・シュヴァルツ公爵令息!お前との婚約を破棄する!」
「は……?」
婚約者だった王太子に追い立てられるように捨てられたアリス。
急いで逃げようとした時に現れたのは、逞しい美丈夫だった。
見覚えはないのだが、どこか知っているような気がしてーー。
単品ざまぁは番外編で。
護衛騎士筋肉攻め × 魔道具好き美人受け

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。
【完結】僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
⭐︎表紙イラストは針山糸様に描いていただきました

僕は人畜無害の男爵子息なので、放っておいてもらっていいですか
カシナシ
BL
僕はロローツィア・マカロン。日本人である前世の記憶を持っているけれど、全然知らない世界に転生したみたい。だってこのピンク色の髪とか、小柄な体格で、オメガとかいう謎の性別……ということから、多分、主人公ではなさそうだ。
それでも愛する家族のため、『聖者』としてお仕事を、貴族として人脈作りを頑張るんだ。婚約者も仲の良い幼馴染で、……て、君、何してるの……?
女性向けHOTランキング最高位5位、いただきました。たくさんの閲覧、ありがとうございます。
※総愛され風味(攻めは一人)
※ざまぁ?はぬるめ(当社比)
※ぽわぽわ系受け
※番外編もあります
※オメガバースの設定をお借りしています

側近候補を外されて覚醒したら旦那ができた話をしよう。
とうや
BL
【6/10最終話です】
「お前を側近候補から外す。良くない噂がたっているし、正直鬱陶しいんだ」
王太子殿下のために10年捧げてきた生活だった。側近候補から外され、公爵家を除籍された。死のうと思った時に思い出したのは、ふわっとした前世の記憶。
あれ?俺ってあいつに尽くして尽くして、自分のための努力ってした事あったっけ?!
自分のために努力して、自分のために生きていく。そう決めたら友達がいっぱいできた。親友もできた。すぐ旦那になったけど。
***********************
ATTENTION
***********************
※オリジンシリーズ、魔王シリーズとは世界線が違います。単発の短い話です。『新居に旦那の幼馴染〜』と多分同じ世界線です。
※朝6時くらいに更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる