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とりあえず言ってこない限り無視するに限る。
私は何もなかったかのように振る舞い、日常を過ごした。
そういった中領主さまが婚約するといった話が流れたのだ。
「本当ですか?」
「はい」
「そうですか……そうすると私も長居は無用と言うことですね」
「そうなります」
「わかりました。
危険を冒してまでありがとうございます」
妹はまんまと領主の婚約者に収まった。
馬鹿な領主だ。
あれだけ言ったのに禁断の薬を使うなんて……あの薬だってあそこにあるだけ、後は誰が作るのだろう。
あの薬を作れる薬師はいない。
薬の材料だって、魔の森の奥深くに生息する薬草だ。
おいそれと取りに行ける場所じゃないのだ。
普通の人は行けない!!!!
でも……家の領民普通じゃないからな……
領民は何もできないと考えているだろうけど、家の領民はそうではないのだ。
若いころから鍛え上げ、それなりの魔物は倒すことができる。
女性もそうだ。
なので魔の森もある程度までなら入れるし、家で働いている子たちなら取ってこれるわね。
妹のカスカスの魔力では作ることはできないし、できたとしてもどのような副作用があるか……
あの子の性格を考えれば作るわね。
どうなっても知らないからね。
私は先ほど知らせが来たことをギドに報告しに行った。
お世話になっている以上、妹の暴走は報告した方が言いに決まっているからだ。
私は何もなかったかのように振る舞い、日常を過ごした。
そういった中領主さまが婚約するといった話が流れたのだ。
「本当ですか?」
「はい」
「そうですか……そうすると私も長居は無用と言うことですね」
「そうなります」
「わかりました。
危険を冒してまでありがとうございます」
妹はまんまと領主の婚約者に収まった。
馬鹿な領主だ。
あれだけ言ったのに禁断の薬を使うなんて……あの薬だってあそこにあるだけ、後は誰が作るのだろう。
あの薬を作れる薬師はいない。
薬の材料だって、魔の森の奥深くに生息する薬草だ。
おいそれと取りに行ける場所じゃないのだ。
普通の人は行けない!!!!
でも……家の領民普通じゃないからな……
領民は何もできないと考えているだろうけど、家の領民はそうではないのだ。
若いころから鍛え上げ、それなりの魔物は倒すことができる。
女性もそうだ。
なので魔の森もある程度までなら入れるし、家で働いている子たちなら取ってこれるわね。
妹のカスカスの魔力では作ることはできないし、できたとしてもどのような副作用があるか……
あの子の性格を考えれば作るわね。
どうなっても知らないからね。
私は先ほど知らせが来たことをギドに報告しに行った。
お世話になっている以上、妹の暴走は報告した方が言いに決まっているからだ。
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