私の憧れの人は姉の婚約者様

りまり

文字の大きさ
上 下
4 / 9

4

しおりを挟む
 レオン様と一緒に勉強を始めて早いものでもう二か月が立つのだ。

 ノア様に恥を忍び頼んだかいがあったと思う。

 初めてのことに四苦八苦していたが、私が何も教育を受けていないことを聞くとかえってびっくりされた。

 私は今年十三歳になる。

 姉とは五つ離れているのですでに姉は成人していて、本来であれば結婚していておかしくない年なのだといった。

 そんなことまで知らない私を教師は親切にいろいろなことを教えてくれたのだ。

 教えてくれることが面白く、先生に色々な質問をしたが嫌な顔せずに教えてくれたのだ。

 それからは午前中はレオン様探しと勉強、午後から洗濯をする時間になった。

 面白くないのは他の先輩方だった。

 謂れのない誹謗中傷を言われるようになったのだ。

 それでも知らなかったことを知る喜びを知ってしまった私は、そんなことでは挫けるはずもなく、一方的に言われているのを無視するようになっていったのだ。

 レオン様とのかくれんぼでお城に来た時よりだいぶ痩せて、制服も標準サイズになることが出来た。

 体が軽くなると、体が良く動くようになり今まで以上にスピーディーに仕事を終わらせることが出来るようになったのだ。

 いいことずくしだ。

 それでも何かと言ってくる人はいる。

 そんな時はレオン様の側近のダークさまとリュークさまが注意してくれるのだ。

 お二人は長く続けていられる私を大切にしてくれるのだ。

 午後はレオン様の剣術の稽古で一人で大丈夫ということで、隠れて一人私に着いてきてくれるようになり、知らない人たちは私に暴言を吐いたり、仕事を押し付けると自動的に侍女長の所に話が行くようになったのだ。

 私に散々仕事を押し付けてきた人たちは即刻実家に送り返され、今残っている人は本当にいい人ばかりになったのだ。

 でもこれだけは言わせてくれ、本当にこんなことしていいのだろうかと常々思っていたが、いいとしか言われてない。

 侍女長も大丈夫だと言っているし気にしない様にしたのだ。

 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうやら貴方の隣は私の場所でなくなってしまったようなので、夜逃げします

皇 翼
恋愛
侯爵令嬢という何でも買ってもらえてどんな教育でも施してもらえる恵まれた立場、王太子という立場に恥じない、童話の王子様のように顔の整った婚約者。そして自分自身は最高の教育を施され、侯爵令嬢としてどこに出されても恥ずかしくない教養を身につけていて、顔が綺麗な両親に似たのだろう容姿は綺麗な方だと思う。 完璧……そう、完璧だと思っていた。自身の婚約者が、中庭で公爵令嬢とキスをしているのを見てしまうまでは――。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

それぞれのその後

京佳
恋愛
婚約者の裏切りから始まるそれぞれのその後のお話し。 ざまぁ ゆるゆる設定

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

【コミカライズ&書籍化・取り下げ予定】お幸せに、婚約者様。私も私で、幸せになりますので。

ごろごろみかん。
恋愛
仕事と私、どっちが大切なの? ……なんて、本気で思う日が来るとは思わなかった。 彼は、王族に仕える近衛騎士だ。そして、婚約者の私より護衛対象である王女を優先する。彼は、「王女殿下とは何も無い」と言うけれど、彼女の方はそうでもないみたいですよ? 婚約を解消しろ、と王女殿下にあまりに迫られるので──全て、手放すことにしました。 お幸せに、婚約者様。 私も私で、幸せになりますので。

処理中です...