婚約者様覚悟してくださいませ、ざまあさせていただきます

りまり

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 宿屋に戻る途中女冒険者に囲まれ鼻の下を伸ばしている二人にあったが、向こうは気が付かないらしく通り過ぎていくが、私は今更声をかける気は無かった。

   宿屋に戻るといかにもという人相の冒険者様御一行がいたのでこれはと思ったが気づかれてはどうしようもないのでとりあえず知らないふりをした。

 部屋に戻り身体にクリーンの魔法を施し食事をすませるとやはり薬を盛られたのか凄まじい眠気に襲われてしまったのだ。

   こんなこともあろうかと食事の前に部屋には幾重にも重なる結界を張り巡らせトラップも仕掛けたのだ。

   はっきり言ってこの結界を破れる冒険者は今のところいないのだ。

   だから安心して眠ることができる。

   朝目が覚めると辺り一面大変なことになっていた。

   「やっぱりあのならず者とグルだったのね」

   ギルドからずっといやらしい視線で見ていた一行がいたのを確認していたが、雑魚だったのでほっておいた。

   宿屋の主人も親切そうにしながらどこかわざとらしく感じたので警戒していたが、まさかこうもあっさりトラップに引っかかるとは思わなかった。

   身支度を整えると街の自衛官に引き渡した。

   ついでにギルドに知らせることにした。

 「そうですか、これで女性冒険者の貞操も守れます」

 「どうしたんですか?
 いつもより歯切れが悪いですよ?」

 「悪いと思ったんですが、あの二人があなたをお探しのようだったのでお知らせしたんです」

 「そう、でも心配されるようなことされていないから大丈夫よ」

 バン!

 「メリー無事か!」

 「うるさいですよリオ!」

 「君に限って暴漢に襲われるなんてありえないからね、逆に返り討ちにしてるぐらいがちょうどいいかな」

 「シアうるさい!
 あんたたち何しに来たの?」

 「それは随分な言い草だね?」

 「宿屋にいないからびっくりしたよ」

 「何のこと?」

 「俺たちは宿屋の女将さんに依頼されて薬草を取りに行っていたんだ。
 帰ったらメリーがいないからびっくりしたんだよ」

 「私知らないわよ?
 女将さんに聞いても知らないと言われてしまったので一人で来たのよ?」

 「……それは本当かい?」

 「ええ、二日ぐらいは待っていたけど帰ってこないのでやはりおいていかれたものと思い」

 「そうですか、その宿屋の名前は覚えていますか?」

 「木漏れ日と書かれていました」

 「とうとう尻尾をつかみましたよ」

 私は女将との会話を録音録画してあるのでそれを提供した。

 やはり言った言わないは怖いですからね❤

 レオとシアももめないように録音録画をしていたのでそれも渡した。

 誤解も解けたのでその後の旅はやはり三人で行動することになりました。

 散々鼻の下伸ばしていたのに解せませんわ。
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