婚約者様覚悟してくださいませ、ざまあさせていただきます

りまり

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 すべてが終わり、そのまま着替えて旅に出ようとした時引き留められた。

 「メリッサ嬢、少しお時間よろしいですか?」

 「……ええですけど、ここではだめですの?」

 「大丈夫ですよ、では突然ですが単刀直入に言いますね。
 俺の婚約者になって下さいませんか?」

 「本当に突然ですね、でも私は婚約破棄された傷物です。
 そんな私が公爵家に嫁ぐわけにはいきませんわ」

 「大丈夫です。
 両親もメリッサ嬢なら大歓迎とおっしゃっていました」

 そんな私とリュシアン様の間に割って入ってきたのがエミリオン様だった。

 「俺とメリーは婚約破棄してない!」

 「婚約者のメリッサ嬢ではなく他の令嬢をエスコートしてきた時点でアウトですよね」

 「それは……だからと言ってメリーは俺のだ」

 私はつかまれている腕を振りほどきたいが腕力では勝つことが出来ないので諦めている。

 「いい加減離してください。
 エミリオン様も今日は戻られるのですよね?
 私も疲れたので帰って休みたいので離してくれると助かります」

 「……なぜ……愛称で呼んでくれないの?」

 「もうパートナーではありませんし、これからはパートナーとなられる方がお呼びするものです」

 私がそう言うと、エミリオン様の雰囲気が変わった。

 「そう、メリーはそういうなら仕方ないよね。
 父上、母上よろしいですよね?」

 「こればっかりは逃してしまえば他の物に取られる心配があるからな」

 「本当は認められませんが仕方ありませんね」

 「では失礼します」

 エミリオン様は私を抱き上げると颯爽と会場を後にした。

 何事ですの?

 なんででしょうか、身の危険を感じます。

 これはやはり逃げなければならない事案のようです。

 私はじたばたと暴れだがエミリオン様の腕を逃れることはできなかった。

 「そんなに俺が嫌なんだね。
 でももう離してあげられないからね」

 そういうと口づけをしてきた。

 とろけるような口づけ。

 何度も何度もしてきたのだ。

 頭がボーとし、ふわふわした気分になっていると気付いた時にはエミリオン様の寝室に連れ込まれていたのだ。

 「これを飲めば痛みはなくなるからね」

 エミリオン様は口に含んだ薬を口移しで飲ませてきた。

 拒もうとしたが口づけで口をふさがれ出すことはできずに飲んでしまったのだ。

 エミリオン様にはぎ取られていくドレスの見ながら焦ったがどうすることも出来ずにひん剥かれていった。

 口づけは徐々に下に行き首筋に唇を這わせると強く吸ってくる。

 少し痛いが体が言うことをきいてくれない。

 与えられる快感になすすべなく体が受け入れていたのだ。

 
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