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かなりやばかったですわ。
あれは闇魔法……
それを考えるとルディアの使っていた魔法は魅了となりますわね。
それも無意識に使っているみたいなので質が悪いですわね。
周りを見回し被害状況を確認した。
「大丈夫そうですわね」
「これはいったい」
本当に馬鹿ですわ。
「私の妹なんですから、私に膨大な量の魔力があるのならその妹もそうなりにありますわよね。
でも勉強の嫌いなルディアは魔力制御の練習をしなかったので魔力が暴走したんですわ」
「甘やかし過ぎたな」
「陛下……面目ありません。
教師の言葉を鵜呑みにしてしまったのです。
それとルディアが可愛らしかったのです」
「可愛い?
これがか?」
あれ?
もう一度ルディアを見ると、可愛いと思っていた妹の顔は決してブスではないが、可愛いと思える顔でもなかったのだ。
「私も魔法にかかっていたのですね」
「毎回自慢する娘だからな、期待していたんだがまさか魅了の魔法で可愛いと思いこまされていようとは思わなかったぞ」
「返す言葉もありません」
うなだれてしまった両親に私自身にも魔法がかかっていた事にビックリした。
「お前は幼かったからな、抵抗するすべを知らなかったから容易にかかってしまったんだろ」
確かにこの両親から生まれたにしては自分はかわいくもなければ美人でもないと思っていたし、だからかわいく生まれた妹をかわいがるのだと思っていた。
「お前はなんか勘違いしてるようだが、お前は自分が思うほどかわいくないわけじゃない、逆にかわいいし美人過ぎて俺はいつもやきもきしていた」
「お前自身にも自分がブスに見えるように魔法が施されていたんだろ」
「だからこの五年間はお前にアタックする男たちを蹴散らすのが大変だと嘆いていたからな」
「……私もまだまだと言うことで、婚約は解消してもらって冒険者としてもう一度修行に行きたいのですが?」
「婚約は解消しないし、冒険者として一緒に修行の旅にも同行するよ」
「いやなんですけど、なんで私があなたと一緒にいなければいけませんの?」
「もちろん婚約者だからだよ」
「ルディアが高らかに宣言したではないですか?」
「ああ、確かに言っていたが無効だぞ」
「なんでですか!」
「ルディアにも婚約者がいるから、俺たちだけ破棄してもむりなんだよ」
「私、ルディアに婚約者がいるなんて初めてしりました」
「自分の婚約者のほうが姉の婚約者より身分が低いと言っていたからね。
それ自体もゆるせなかったんだろ」
確かに私の婚約者様はこの国の王子様で王太子殿下ですから、それだって身分が近いのが私しかいなかったからで会って、他にいればそちらの方がなっていたと思いますし……
「身分がどうとか違うからな、母様の主催したお茶会にお前も来たことがあっただろ」
「ああ、五歳ぐらいの時ですわね」
「その時、お前に一目ぼれして無理矢理婚約者にしてもらったんだ」
「……」
「それなのに、どうしてお前意外と婚約なんかするか!
ましてや結婚なんてしない!」
高らかに宣言すると私を抱きしめた。
なんの羞恥プレーですの!
恥ずかしいんですけど……
それから話は早かった。
ルディアは修道院に送られた。
私はと言うと、デレデレな殿下と一緒にまた冒険者として旅に出てます。
あれは闇魔法……
それを考えるとルディアの使っていた魔法は魅了となりますわね。
それも無意識に使っているみたいなので質が悪いですわね。
周りを見回し被害状況を確認した。
「大丈夫そうですわね」
「これはいったい」
本当に馬鹿ですわ。
「私の妹なんですから、私に膨大な量の魔力があるのならその妹もそうなりにありますわよね。
でも勉強の嫌いなルディアは魔力制御の練習をしなかったので魔力が暴走したんですわ」
「甘やかし過ぎたな」
「陛下……面目ありません。
教師の言葉を鵜呑みにしてしまったのです。
それとルディアが可愛らしかったのです」
「可愛い?
これがか?」
あれ?
もう一度ルディアを見ると、可愛いと思っていた妹の顔は決してブスではないが、可愛いと思える顔でもなかったのだ。
「私も魔法にかかっていたのですね」
「毎回自慢する娘だからな、期待していたんだがまさか魅了の魔法で可愛いと思いこまされていようとは思わなかったぞ」
「返す言葉もありません」
うなだれてしまった両親に私自身にも魔法がかかっていた事にビックリした。
「お前は幼かったからな、抵抗するすべを知らなかったから容易にかかってしまったんだろ」
確かにこの両親から生まれたにしては自分はかわいくもなければ美人でもないと思っていたし、だからかわいく生まれた妹をかわいがるのだと思っていた。
「お前はなんか勘違いしてるようだが、お前は自分が思うほどかわいくないわけじゃない、逆にかわいいし美人過ぎて俺はいつもやきもきしていた」
「お前自身にも自分がブスに見えるように魔法が施されていたんだろ」
「だからこの五年間はお前にアタックする男たちを蹴散らすのが大変だと嘆いていたからな」
「……私もまだまだと言うことで、婚約は解消してもらって冒険者としてもう一度修行に行きたいのですが?」
「婚約は解消しないし、冒険者として一緒に修行の旅にも同行するよ」
「いやなんですけど、なんで私があなたと一緒にいなければいけませんの?」
「もちろん婚約者だからだよ」
「ルディアが高らかに宣言したではないですか?」
「ああ、確かに言っていたが無効だぞ」
「なんでですか!」
「ルディアにも婚約者がいるから、俺たちだけ破棄してもむりなんだよ」
「私、ルディアに婚約者がいるなんて初めてしりました」
「自分の婚約者のほうが姉の婚約者より身分が低いと言っていたからね。
それ自体もゆるせなかったんだろ」
確かに私の婚約者様はこの国の王子様で王太子殿下ですから、それだって身分が近いのが私しかいなかったからで会って、他にいればそちらの方がなっていたと思いますし……
「身分がどうとか違うからな、母様の主催したお茶会にお前も来たことがあっただろ」
「ああ、五歳ぐらいの時ですわね」
「その時、お前に一目ぼれして無理矢理婚約者にしてもらったんだ」
「……」
「それなのに、どうしてお前意外と婚約なんかするか!
ましてや結婚なんてしない!」
高らかに宣言すると私を抱きしめた。
なんの羞恥プレーですの!
恥ずかしいんですけど……
それから話は早かった。
ルディアは修道院に送られた。
私はと言うと、デレデレな殿下と一緒にまた冒険者として旅に出てます。
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