婚約者様覚悟してくださいませ、ざまあさせていただきます

りまり

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 部屋を荒らすルディアの姿が映し出されると、慌てたようにルディアはリオを見た。

 続けざまにリオから二つのドレスをもらう場面もきちんと音声も含めて流した。

 「これでわかっていただけましたか?」
 
 「今あなたが来ているドレスは婚約者様から私が頂いたドレスですよ」

 「うそよ!
 そんなのでっち上げに決まっているわ!」

 なお自分は被害者だと言うルディアに他の令嬢をいじめている姿や他のご子息に声をかけてしなだれている姿まで映しだしている。

 「この方たちもかなり迷惑していたようですわね。
 すぐに証言してくださいましたわ」

 さらに追い詰めていく私とは違い、だんだん立場が弱くなってくるとルディアはリオを見て助けを求めているようですがリオは動こうとしません。

 「君が言ったことはやはり嘘だったんだね」

 あら?

 なんか話の矛先が違うほうを向いてますわね?

 「君は俺に行ったよね?
 姉のことで相談があると?」

 「でも、低ランクのお姉さまより、あたしのほうが高ランクです」

 「なら、君のランクは何?」

 「もちろんEです」

 「……」

 周りがざわめいている。

 そりゃそうだろ。

 最低でも5年でDランクかCランクまで上がり在学中にBランクまで上がるのが常識なのにこの子はいまだにEランクなんてありえません。

 「それのどこが高ランクなんだい?」

 「え?」

 「まさか知らないとは言わせないよ。
 冒険者ギルドと商業ギルドは世界共通になっている」

 「なので、ランク付けのどの国言っても同じですわ」

 「ちなみに最低ランクはFで最高ランクはSSだ」

 「俺も婚約者殿もSランクの冒険者として名をはせている」

 「お姉さまよりあたしのほうが優秀なんですよ!
 それなのにお姉さまがSランクであたしがEランクなんてありえない!」

 「あり得なくてもこうしてランクであらわされているのですから仕方ないじゃないですか」

 「お姉さまはあたしの名声を妬んで冒険者ギルドに圧力をかけたんでしょ」

 呆れて物も言いたくなくなってきた。

 そんな時救世主が現れたとばかりに丁度入ってきた両親に泣きついた。

 「お父様、お母様聞いてください、またお姉さまが虐めるんです」

 「いい加減にしないか!」

 「嘘も大概にしなさい」

 まさか両親から怒られるとは思わなかったルディアは相当ショックだったのか放心している。

 「お姉さまに何吹き込まれたのよ!
 あたしが言っていることが正しいんだから」

 いきなり怒鳴りだすと魔力が高くなり、パーと光った。

 私はとっさにルディア全体に結界を張り光が漏れないようにしたのだ。
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