婚約者様覚悟してくださいませ、ざまあさせていただきます

りまり

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 最近大胆になってきたルディアはことあるごとにリオにくっつくようになった。

 何をやっているんですかねリオは!

 こんな人目が着くところで逢引きなど言語道断ではないですか!

 ましてやその相手が私の妹とくればさらにスキャンダルになってしまうと言うのに、人目もはばからずイチャイチャしているなんであきれてしまいますわ。

 リオとはそれなりの付き合いですが、さすがに目に余りますわね。

 証拠集めをしているこちらとしては楽なので助かりますけどね。

 ルディアのことですから絶対に何かしら行ってきますわ、なので対策として私は友達と一緒に行動するようにしてなるべく一人にならないようにした。

 護衛も今回のことは宰相の耳にも入っており大事になってきているのだ。

 私と妹に監視が付きビデオ録画よろしく監視カメラが四六時中ついて回るようにしてもらった。

 そんななかでも私に物を隠された。

 私に服を汚されたと泣いてはリオに訴えていた。

 「最近どうだ?」

 「おかげさまで護衛が増えてしまいましたわ」

 「そうか、友達ともたいてい一緒にいるのか?」

 「ええ、あなたの幼馴染の方も一緒にいて下さいますから安心ですわ」

 なぜか最近、リオの幼馴染で宰相の息子のエドワード様が色々と助けて下さるようになった。

   「よかった」

   「ところでこんな所に呼び出してどうかしましたか?」

   「これを渡そうと思ってね」

 そういうと箱を二つ渡されたのだ。

 これは一体?

 私の疑問に苦笑を漏らしながらリオは言った。

 「卒業パーティーに来ていくドレスだよ。
 俺のとペアになっているんだ」

 「……ありがとうございます」

 まさかもらえるとは思わなかった。

 でもなぜ二枚なのかしら?

 「予備だよ。
 もしもの場合を考えてね」

 リオはかなり怖い笑いを顔に貼り付け私の頭を撫でた。

 旅に出てから何かあるとこうやって頭を撫でてくれる。

 とても落ち着く行為だ。

 頭を撫でた後はほっぺにキスをくれるが、今回も何事もなかったようにしてくれた。

 私は疑問しか思い浮かばなかった。

 すでに噂になっているぐらいだ。

 だから王家お抱えの情報部を借りてまで記録を取らせているのに、リオの行為はあの時と変わらないのだから何が本当で何が嘘なのかわからない。

 泣きたくなってきた時にはやめてくれ帰って行ったが、止めどなく涙が出てきた。

 何度も修羅場を二人でくぐりぬけてきた。

 時には喧嘩し時には笑いとても楽しかった。

 やっぱりリオも我慢してくれたんだ。

 なら婚約破棄しても構わないけど、やってもいない罪をかぶる気はないから証拠集めはやめませんわよ。

 すでにどれだけやらかすんだと言うぐらい出てきているのだ。

 後はパーティーを待つばかりとなっていた。


   
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