【完結】子爵令嬢の秘密

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　学年が上がるとそれぞれ専門知識を学ぶためにクラスの友達とは別々になった。

　私が選択したのは錬金術だ。

　魔道具を作る過程で錬金術は切っても切れないと思ったからだ。

　毎日毎日魔力を体に巡らせ魔力を出しやすくする特訓を始めた。

　帰って食事を済ませるとすぐに眠くなってしまうのだ。

　その為クリスさまを待っていたいのに眠く、結局最近は待っていられなくソファーで眠ってしまい、クリス様にベットまで運んでいただく日が続いたのだ。

　それも数か月続くと、私の方も魔力の調整ができるようになり、前ほど眠くならなくなったのだ。

　クリスさまを待ち、少しお話をしてから眠る日がようやく復活した。

　お姉さまに会えなくなってしまたが、それも仕方ないと頑張って勉強し、二人にその成果を見せることが恩返しと頑張ったのだ。

　陛下のあの無駄に行動力のあるところが仇となり、学園側から立ち入り禁止令が出たのだ！！！！

　これで心置きなく勉強ができると喜んだ。

　それから数か月勉強に明け暮れた日々がようやく終わりを告げるのだ。

　全行程終了の運びとなり、晴れて結婚式を挙げることができるのだ。

　クリスさまは結婚式は卒業したらと待っていてくれた。

　「リリア、おめでとう！！！
　王妃様がお前のために飛び切りの結婚式をするんだと張り切っていたぞ」

　「本当ですか！！！
　お姉さま無茶しなければいいけど……」

　あの後お姉さまの妊娠が発覚し大変だったのだ。

　悪阻が酷くあまり食べれなかったと言っていたぐらいだ。

　それなのに私たちの為に色々と準備をしてくれて、私はクリスさまと一緒にお姉さまを訪ねたのだ。

　大きくなったお腹を抱えながら、歩き回るお姉さまに侍女や従者の方々がオロオロしているのだ。

　「お姉さま」

　私は動き回るお姉さまを呼び止めると抱き着いたのだ。

　「無事卒業できました」

　「おめでとう！！！！
　今日はパーティーよ！！！！」

　皆で飾り付けられた部屋でささやかだがお祝をしてくれたのだ。

　本当にうれしかった。