邪魔者は消えようと思たのですが……どういう訳か離してくれません

りまり

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18 シオンside 4

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 俺のかわいいレナが瀕死の重体で運ばれたとき父上を殴り飛ばそうとさえ思った。

 冒険者の中には治癒魔法のできる者がいるらしく彼らが代わる代わるレナに治癒魔法を施してくれ何とか命の危機は脱したがまだ予断を許さない状況だ。

 父上はギルマスに付けられたブレスレットの効果で今ノタウチ回っている。

 はっきり言っていい気味だと思っているぐらいだ。

 親父は三日三晩苦しみ四日目の朝目を覚ますと、神妙な顔でギルマスを呼ぶように言ってきた。

 俺はレナの作ったブレスレットが不完全だったのかと思いがっかりしたがそれは杞憂に終わった。

 「まず初めにレナを保護してくれてありがとう、俺の未熟さゆえにレナを危険な目に合わせてしまった。
 シナにはそれ相応の処罰を与えるつもりだ」

 「それだけでは足りませんよ。
 シナはレナのことをゴミのように扱っていたのです。
 俺たちの目がないときは侍女たちと一緒になってそれはすごい有様でした」

 「そうか……人のことは言えないが、そこまで根性がひん曲がっていたとは……」

 「父上ひとまずまずはスタンピードをどうにかしなければいけません」

 「そうだったな、冒険者の諸君我々と一緒に退治しようではないか!!!!」

 父上の掛け声とともに討伐の日程を決め始めたのだ。

 ここからは早かった。

 俺たちもそこそこ強いが、ここの冒険者たちはかなり強かった。俺たちいらないんじゃねと思うぐらいだ。

 それなのになんで俺たちに依頼したんだ?

 それはさておき一掃するまで一週間はかかったのだから相当数いたのだろう。数もさることながら強さもかなり強かった。

 それでも何とか一掃できたのだからOKと言うしかないだろう。

 これでレナを連れて帰れる。

 と思ったのだが、レナが全快するまで帰ることが出来ないとは思わなかったが、ギルマスの言い分も確かなので従うことにした。
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