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騎士編
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今年の討伐から騎士団も参加することになり、俺は討伐隊隊長に選ばれた。
その中にはウェルたちも含まれている。
俺は総隊長に当たる父親に挨拶に行くと、それはそれは素晴らしい笑顔を向けられたが、その場で引き返して帰りたくなったのだ。
「何故引き返すかな~~~」
「何となく……散臭い笑顔ふりまかないでください」
「そんなこと言うのレオンだけだよ」
「どう見ても胡散臭いですし、何か考えがあってその笑いになっているとしか思えません」
「手厳しいな、そんなところがノアに似ているね」
俺は胡散臭い笑いをたたえる父親にやはりここは鉄槌を咥えておくべきかと最近嫌、常々思っていた。
「やはりここは鉄槌をもって成敗したほうがいいのだろうか……」
「レオン今日の所はやめておけ、やる時は俺たちも手伝ってやる」
「お父様たちもいらしていたんですね」
この父親に対して側近の面々をお父様と呼ぶようになった。
ほとんど嫌味で言っているのだが効果てきめんだ!!!
俺がお父様呼びするのを注意されるわけでもないのでそのままだが、父はそうはいかない。
「俺だけが父だろ、それなのにこいつらまで父呼びなんてひどいじゃないか!」
「子供にちゃんと父親と認めてもらいたいならしゃんとしろ!!」
「最近のダニエルは、最悪だよ」
「これじゃ父親と認めてもらえないよね」
「お前ら言いたい放題じゃないか!!!」
「そりゃそうだ、言える時に言わないと言えなくなるからな」
「ノアまでひどい」
シクシクと泣き真似を始めた父親に剣を握りしめた。
「止めるんじゃなかったかな」
「そうだね、ここでレオンに成敗されても口裏合わせておけばいいしな」
「俺もしかして嫌われてる?」
「今頃気付いたのか?」
本格的に落ち込みだした父親をそのままに今後の予定について話合った。
「兎に角そちらはあくまでも補佐なので、そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ」
「補佐と言ってももしもの時には頼むぞ」
「支援魔法は任せてください、ある程度はかけてから討伐に出てもらいますので」
「相変わらず頼もしい限りだよ」
後方での待機だが、常に出れるようにしておかなければならないとわかり、俺は少し緊張していた。
今回の討伐を聞いて、なんとも言えない気持ちになったのだ。
何事もなく済めばよいのだが、あったらその時は止められようと俺は前に出て討伐に加わる気でいた。
その中にはウェルたちも含まれている。
俺は総隊長に当たる父親に挨拶に行くと、それはそれは素晴らしい笑顔を向けられたが、その場で引き返して帰りたくなったのだ。
「何故引き返すかな~~~」
「何となく……散臭い笑顔ふりまかないでください」
「そんなこと言うのレオンだけだよ」
「どう見ても胡散臭いですし、何か考えがあってその笑いになっているとしか思えません」
「手厳しいな、そんなところがノアに似ているね」
俺は胡散臭い笑いをたたえる父親にやはりここは鉄槌を咥えておくべきかと最近嫌、常々思っていた。
「やはりここは鉄槌をもって成敗したほうがいいのだろうか……」
「レオン今日の所はやめておけ、やる時は俺たちも手伝ってやる」
「お父様たちもいらしていたんですね」
この父親に対して側近の面々をお父様と呼ぶようになった。
ほとんど嫌味で言っているのだが効果てきめんだ!!!
俺がお父様呼びするのを注意されるわけでもないのでそのままだが、父はそうはいかない。
「俺だけが父だろ、それなのにこいつらまで父呼びなんてひどいじゃないか!」
「子供にちゃんと父親と認めてもらいたいならしゃんとしろ!!」
「最近のダニエルは、最悪だよ」
「これじゃ父親と認めてもらえないよね」
「お前ら言いたい放題じゃないか!!!」
「そりゃそうだ、言える時に言わないと言えなくなるからな」
「ノアまでひどい」
シクシクと泣き真似を始めた父親に剣を握りしめた。
「止めるんじゃなかったかな」
「そうだね、ここでレオンに成敗されても口裏合わせておけばいいしな」
「俺もしかして嫌われてる?」
「今頃気付いたのか?」
本格的に落ち込みだした父親をそのままに今後の予定について話合った。
「兎に角そちらはあくまでも補佐なので、そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ」
「補佐と言ってももしもの時には頼むぞ」
「支援魔法は任せてください、ある程度はかけてから討伐に出てもらいますので」
「相変わらず頼もしい限りだよ」
後方での待機だが、常に出れるようにしておかなければならないとわかり、俺は少し緊張していた。
今回の討伐を聞いて、なんとも言えない気持ちになったのだ。
何事もなく済めばよいのだが、あったらその時は止められようと俺は前に出て討伐に加わる気でいた。
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