公爵家の長男だけど優秀な弟がいるので僕は騎士となりのし上ります

りまり

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冒険者編

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 次の日から賑やかな旅になった。

 とにかく賑やかなのだ。

 左右から喋られ口をはさむ暇さえ与えられない。

 かなり苛ついていた。

 そんな時、丁度呼ばれる日だったのか突然俺の体はその場から消えた。

 本当にタイミングよく読んでくれたと思う。

 文句言いたいのに口をはさむ余地さえ与えない所業に切れかかっていたのだ。

 そんな時に呼んでくれたのだから、感謝こそすれど文句など出るはずがなかった。

 「大丈夫か?」

 「ああ、もう少し遅ければ切れていたからな」

 俺は、精霊王のところまで行くと俺専用になってしまったソファーに横になった。

 横になっていると精霊たちが寄ってきて俺の体に止まり一緒に寝るのだ。

 精霊王も無理矢理ソファーに入り一緒に寝るのだ。

 なので俺が精霊王の上に乗るような形で寝ている。

 始めは抵抗したが、無理なのに気が付くと早々に諦めた。

 人間あきらめが肝心!

 最近は眠りを貪りにくる。

 一緒に寝ると良く寝れるのだ。

 精霊王もわかっているのか来るとこうして一緒に寝てくれるようになった。

 「おしゃべりしないでいいのか?」

 「こうしているだけでもお前に気がもらえるからな」

 始めこそいやいやだったが、最近はあいつらと行動を共にしているせいかこのひと時が癒しの空間へと変わっていったのだ。

 「ありがとうな、ここに来れなければ俺耐えられなかった」

 「そういってくれるだけでも俺には嬉しいよ」

 ウィルたちには説明してあるので心配はするが騒ぎだすことはないだろう。

 癒され、帰る時間になると精霊王は俺に甘えだしなかなか帰れないのだ。

 「帰る時間になると毎回これだな」

 「いつもいれないからな」

 「……ここを動けないのか?」

 「動けるけど……人間どもがここを荒らすからな」

 「そうだな、俺もこの森がなくなるのは嫌だからな」

 俺は別れを惜しむ精霊王から離れると、また元の場所に戻っていた。

 喧嘩をしながら歩いていたのか、いつもならそこでテントを張っているはずのメンバーがいなかったのだ。

 「相変わらずな奴らだ」

 あたりは暗くなっており魔物除けの香をたくとアイテムボックスからテントを取り出し野営した。

 それはそれでありがたい、明日から静かに旅ができるからな!!!

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