60 / 88
冒険者編
10
しおりを挟む
今思い出してもぞっとする。
この森に入るきっかけは、やはり依頼で薬草を取りに行くことだった。
奥深くにある薬草を見つけるのは中々に困難なのだ。
魔物もそれなりに強いので、それなりの実力がなければ入ることができないのだ。
楽そうだと思い受けた依頼だったが、それがいけなかった。
森に入り、やたらと光の玉がまとわりつく様になったのだ。
光の玉に誘われるまま森の奥に行くと人とは思えない美貌の持ち主がいたのだ。
その美丈夫は光の玉から何かを聞いたのか、行き成り俺に抱き着いたのだ
その日から、暇さえあれば美丈夫に呼び出され俺に抱き着いていた。
それなので一週間に一度だけと言うことにしてもらいその代わりその日は一日側にいることを約束させられた。
断れば今までと同じように場所、時間、関係なく呼び出されるのだ。
森の主の条件を飲み、俺はまた次の町に向かうことにした。
この町は気に入っていたのだが、リオン達がいる以上感づかれてもかなわないので移動することにしたのだが、周りへの挨拶周りを済ませてからの出発ともなると何日も要する。
これも長期滞在してしまったつけだと諦める。
そんな中、俺をメンバーにと騒いでいたグループとレオン達がいがみ合っていたのだ。
「どうしたの?」
「意見の食い違いです」
「そうなんだ、俺明日にはここを出て次の町に行こうと思うから挨拶に来たんだ」
「そうですか、さみしくなりますがまた来てくださいね」
「何言ってんの?
俺たちは冒険者なんだから依頼さえあればまた立ち寄るからその時はよろしくね」
俺は簡単に挨拶を済ませるとギルドを出ようとした時誰かに腕を掴まれた。
「ここを出て次の町に行くって本当か?」
「ああ、あまり一か所にとどまると情が湧くからね」
「野郎ども、俺たちもレンと一緒に行くぞ」
どういう訳か彼らも一緒に行動することになり、俺はかなり迷惑なのだが彼らが聞いてくれるはずもなく諦めるしかなかった。
戸惑っているのは今までいがみ合っていた相手だ。
彼らのお陰でかなり目立ってしまったが、何が目的で旅をしているのかわからないのあまりお近づきになりたくないのが現状だ。
「……」
「そういうことだから、後は勝手にやってな」
「見たのか見てないのか聞いてない!」
「見てないよ」
「なんで探しているか知らないけど、出っていったってことはそこが嫌になったからだろ?
それを連れ戻すなって彼がかわいそうじゃないか」
「だから、それは誤解だ!
その誤解を解きたくって探しているんだ」
「でも見つかっていないということは彼も見つからない努力をしているんじゃないの?」
「どんな変装していても俺たちならすぐに見つけられる!」
「……」
口で言っている割には気づいていないんですけど……
彼らのほうが一枚上手だ。
「なら一生見つけられませんね」
やはり気付いていたみたいだ。
一流冒険者なのは確かみたいだ。
俺の魔法を見破れるのは実力があるからと、俺をどれだけ見てるかにもよるけどな。
この森に入るきっかけは、やはり依頼で薬草を取りに行くことだった。
奥深くにある薬草を見つけるのは中々に困難なのだ。
魔物もそれなりに強いので、それなりの実力がなければ入ることができないのだ。
楽そうだと思い受けた依頼だったが、それがいけなかった。
森に入り、やたらと光の玉がまとわりつく様になったのだ。
光の玉に誘われるまま森の奥に行くと人とは思えない美貌の持ち主がいたのだ。
その美丈夫は光の玉から何かを聞いたのか、行き成り俺に抱き着いたのだ
その日から、暇さえあれば美丈夫に呼び出され俺に抱き着いていた。
それなので一週間に一度だけと言うことにしてもらいその代わりその日は一日側にいることを約束させられた。
断れば今までと同じように場所、時間、関係なく呼び出されるのだ。
森の主の条件を飲み、俺はまた次の町に向かうことにした。
この町は気に入っていたのだが、リオン達がいる以上感づかれてもかなわないので移動することにしたのだが、周りへの挨拶周りを済ませてからの出発ともなると何日も要する。
これも長期滞在してしまったつけだと諦める。
そんな中、俺をメンバーにと騒いでいたグループとレオン達がいがみ合っていたのだ。
「どうしたの?」
「意見の食い違いです」
「そうなんだ、俺明日にはここを出て次の町に行こうと思うから挨拶に来たんだ」
「そうですか、さみしくなりますがまた来てくださいね」
「何言ってんの?
俺たちは冒険者なんだから依頼さえあればまた立ち寄るからその時はよろしくね」
俺は簡単に挨拶を済ませるとギルドを出ようとした時誰かに腕を掴まれた。
「ここを出て次の町に行くって本当か?」
「ああ、あまり一か所にとどまると情が湧くからね」
「野郎ども、俺たちもレンと一緒に行くぞ」
どういう訳か彼らも一緒に行動することになり、俺はかなり迷惑なのだが彼らが聞いてくれるはずもなく諦めるしかなかった。
戸惑っているのは今までいがみ合っていた相手だ。
彼らのお陰でかなり目立ってしまったが、何が目的で旅をしているのかわからないのあまりお近づきになりたくないのが現状だ。
「……」
「そういうことだから、後は勝手にやってな」
「見たのか見てないのか聞いてない!」
「見てないよ」
「なんで探しているか知らないけど、出っていったってことはそこが嫌になったからだろ?
それを連れ戻すなって彼がかわいそうじゃないか」
「だから、それは誤解だ!
その誤解を解きたくって探しているんだ」
「でも見つかっていないということは彼も見つからない努力をしているんじゃないの?」
「どんな変装していても俺たちならすぐに見つけられる!」
「……」
口で言っている割には気づいていないんですけど……
彼らのほうが一枚上手だ。
「なら一生見つけられませんね」
やはり気付いていたみたいだ。
一流冒険者なのは確かみたいだ。
俺の魔法を見破れるのは実力があるからと、俺をどれだけ見てるかにもよるけどな。
1
お気に入りに追加
4,417
あなたにおすすめの小説

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される

いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな?
そして今日も何故かオレの服が脱げそうです?
そんなある日、義弟の親友と出会って…。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)



久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる