公爵家の長男だけど優秀な弟がいるので僕は騎士となりのし上ります

りまり

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冒険者編

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 朝スッキリと目が覚めた。

 身支度を整えると下にいき女将に出かけることを告げると朝食にとサンドイッチを渡された。

 俺はお礼を言って町の外に行くと歩いて数時間の所にある森に入って行った。

 そこにお目当ての薬草があるのだが、そこにたどりつくにはそれなりの魔力がないと無理なのだ。

 俺はそれなりの魔力と悲しいかなそれ自体に気に入られてしまいいつも俺の周りをふわふわ漂っている。

 それはかわいいのだが、実態はなく無害なのだがとにかく数が多くまとわりつかれると鬱陶しいのだ。

 それが俺の寝不足の原因である。

 眠いのに話しかけてきて永遠と話してくるのだ。

 それに付き合わされて寝不足になりそれで依頼を受けるのは無理とはんだんし、彼らの森に薬草を取りに行くと言ったらおもてなしの準備をすると言ってみんな帰って行ってくれたので寝不足解消につながったのだが、果たしてその後も付きまとわれたらまた同じ目に合うのかと考えるとゾッとした。

 一応彼らの王と話をして、何とかしてもらわねばと思いこの依頼を受けたのだが、森に入った瞬間全く別の場所に案内されてしまったのだ。

 「よう来たな、人間」

 「お久しぶりです」

 「随分と痩せたか?」

 「痩せましたか?」

 「うん、やつれたと言ったほうがいいか」

 「それは彼らのせいですよ」

 俺はいきさつを話すと、王は考えだし小さいのを呼び怒ったのだ。

 「いくら大好きな人間でも、大勢で押しかけていき迷惑をかけるなど言語道断」

 「だってだって側にいると気持ちいいんだもん」

 「嫌われても知らないぞ」

 「ヤダヤダ、それヤダ」

 何とか話をまとめてもらい大勢で押しかけて来るのをやめてもらうのに成功した。

 王はソワソワしながら手をワキワキしている。

 仕方なく俺は側に行くと実態のある王に抱き着いたのだ。

 俺の放つ気は彼らには糧となるようでそれは王でも変わりないようだ。

 「お前の気はおいしいな」

 王は十分俺の気を吸収すると満足したのか俺のお目当ての薬草をくれた。

 かなり魔力を持ってかれたので、魔力切れの状態に近い。

 「ありがとう」

 「また来てお前の気を吸収させてくれないか?」

 「いいけど俺も冒険者だからな数日はいるがまた次の町に行くぞ?」

 「……」

 王は考えだし、俺に自分のつけているアクセサリーを寄越した。

 「これを持っていてくれればいつでも気を吸収することが出来るから旅に出てもいいが、これをつけないとなったらここにとどまってもらいたい」

 「……わかった付けます!」

 ここにとどまれば下界との時間差がありすぎて俺の知り合いがみんな爺様になっちゃうじゃないか!

 それだけは本当に避けたい。

 その条件を飲むことで帰されたのだがちょっと複雑だ。


 
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