公爵家の長男だけど優秀な弟がいるので僕は騎士となりのし上ります

りまり

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青年期(討伐)

7 リオンside4

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 俺はかなりストレスを抱えていた。

 早く領地に帰りたい。

 兄さまと剣術の稽古がしたい。

 それで一緒にお風呂に入って兄さまの姿態を堪能したい。

 年を重ねるごとに兄さまは色気が出てきて、周りを魅了していくのだ。

 本人に自覚がないのが困るのだが、側近が威嚇してくれるので兄さまに近づくバカはいない。

 それでもその網を掻い潜り声をかけるバカは見つかれば袋叩きの刑にあっている。

 兄さまの姿を思い出し、ニタニタしていたのを両親はかなり冷めた目で見ているのに気づき取り繕うように他の話を振った。

 「レオンハルトに会いたいのは分かるが、顔がゆるんでいるぞ」

 「そうだぞ、あんなにエロ可愛いレオンハルトを見たら王宮の奥深くに監禁されて一生会えなくなるからな」

 両親は脅しではなく本心から言っているのだから肝に銘じて顔を引き締めもう一度深く深呼吸し気を引き締めたのだ。

 本当にやばかった。

 両親に注意されなければ顔のゆるみに気が付かなかったよ。

 その後のらりくらりと会話をかわし、ようやく解放された時には周りは真っ暗になっていた。

 相手も必死なのは見てわかる。

 王様の顔から笑みが消え、必死に訴えているのだ。

 番に会えない苦しみと言う奴を味わっているのだろう。

 両親も番でお互いラブラブだから、王様の気持ちがわかるのだが、それには理由があったのだ

 レオンハルト兄さまからはすごく甘い匂いがするが、兄さま曰く相手からはしないそうだ。

 これが番と認められない要因となっていた。

 王様の他に二人の王子も番と言いだしているのだから、増殖していきそうだと両親は心配していた。

 なので両親は意を決したのか、周りにいた重役に目で合図をし、おもむろに切り出したのだ。

 「嫌に決まっているじゃないですか」

 「なんでだよ、私の番なんぞ」

 「レオンは番と思ってませんよ」

 「えっ、あれだけ甘い匂いを漂わせているのに私からは匂っていないのか?」

 「そうみたいですね、残念ながら」

 ショックのあまり倒れてしまった王様をそのままに両親は帰るよと言って部屋から出て行った。

 臣下の人たちは慣れっこかのか倒れた王様を寝室に運ぶべく抱きかかえて行った。

 「大変申し訳ございません、毎度のことですのでお気になさらずお帰り下去って大丈夫です」

 「本当に毎度のこととはいえ、すまない」

 「いえ、こちらも気を付けますのでそちらはそちらでお願いします」

 重役もほとほと困り果てていたので、今回両親と話し合い本当のことを打ち明けることにしたのだ。

 兄さまを守るためだと両親は心を鬼にしたのだと言っていた。

 早く兄さまに会いたい。

 

 
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