公爵家の長男だけど優秀な弟がいるので僕は騎士となりのし上ります

りまり

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幼少期

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 王都にきてかれこれ一月。

 ようやく両親の仕事の目途が付き領地に戻ることになったんだ。

 そうしたらまたまた第二王子が駄々を捏ね始めてしまい、あわや延期かと思ったら、救世主第一王子の機転により領地に帰ることができた。

 本当に感謝カンゲキ雨嵐だ!

 古いって、仕方ないじゃないか中身は中年のおっさんだ!

 これで当分会わなくて済むと思うと清々しい気分だ。

 話の分かる第一王子でよかった。

 第二王子が王様やったらこの国は滅んじゃうもんな。

 行きよりも早い工程で領地に着くことができ、どれだけ早く尽きたかったんだい!

 と、ついつい一人突っ込みを入れてしまうぐらい浮ついている。

 ここは緑に囲まれていて自然豊かだ、そんなところで育った俺たちには都会は合わないと実感してしまった。

 俺は夕飯まで横になるとバードに言うと自室に戻りそのままベッドにダイブし眠ってしまった。




 目を覚ますと眩しい光が目に入り朝なのだとわかったが、体中が痛くって身動きが取れない。

 「坊ちゃまようやく目が覚めましたか?」

 「なんで、こんなに体が痛いの?」

 「寝すぎです。
 坊ちゃまは一週間眠り続けたんですよ」

 「そんなに寝てたの……」

 「医師に見せても疲れているから寝ていると言われ、疲れが取れたら起きるから心配するなと言われたのです」

 「なるほど、この体の痛みはそのせいか……」

 数時間のつもりがまさかの七日間も眠っていたのは、そう考えたら急に腹がすき始めた。

 「すぐに用意させますね」

 そういうと、お粥を出してくれおいしく頂かせてもらいました。

 久々のお粥は塩が聞いていておいしかった。

 俺が起きたと聞いたのか両親とリオンが駆け出してきた。

 「大丈夫なの?
 どこも痛くない?」

 「大丈夫です」

 笑顔で答えるとオイオイと泣き出してしまった。

 いきなり泣き出した両親に戸惑いながらもかわいい弟のリオンが目にいっぱい涙を浮かべ今にも泣き出しそうな姿に俺は両手を広げた。

 リオンは俺の腕めがけて飛びついてきて泣き出したのだ。

 俺は心配かけたからと甘んじて泣きやむまで待った。
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