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幼少期
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流石にすぐに領土に帰るのはまずいと思ったのか、帰るのをとどまっってくれたが、怒りが収まらないのか、お父様は側近を連れて剣の練習をしている。
お母様も収まりが悪いと見え、お父様たちの所に行き、一緒に剣を交えているのだが、中々に激しいようだ。
ようやく冷静さを取り戻してきた両親は汗を流し、お茶にしたのだ。
「流石に家の子が陛下の番とかないわ~」
「そうだな、あんな変態に嫁に出したらどんなむごい目に合うか」
「軟禁、監禁なんでも有りだな」
家の両親怖いこと言っているんですけど……
流石に十歳の子をそこまでしないよね。
でもかなり嫉妬深そうだし…体格考えたら俺がネコだよな…無理だ。
俺は悶々と考え、考え過ぎて知恵熱を出し三日間寝込む羽目になった。
その間もお城からお茶会のお誘いが来ていたらしく、病気を理由に欠席していた。
過保護な両親からようやく剣術の練習を赦されたのは熱を出した日から丁度十日後のことだった。
十分な柔軟体操をすると今度は体力作りのためのジョギングを開始した。
体が温まったところで素振りを開始したのだが、視線を感じそちらに振り向くと第二王子がこっちを穴が開くくらい見ていた。
「何故ここに?」
「お見舞いに来た。
「それはありがとうございます」
俺はできるだけ不機嫌にならないように取り繕うが、やはり無理そうだ。
「もう大丈夫なのか?」
「もう大丈夫ですよ」
「でも……」
「家は皆過保護なんです。
なので少し大げさなので、気になさらないでください」
「でも……」
「側近の方はどうしました、第二王子様」
「ジークフリート」
「へっ」
「僕はジークフリートだ」
「……では、ジークフリートさまお一人でここまで来たのですか?」
「……」
俺は深くため息を付き、バードを呼ぶと城に連絡してもらった。
「迎えが来るまでお茶にしませんか?」
「いいのか?」
「王子様を一人で帰すわけにはいかないじゃないですか、迎えが来るまでの間お話相手をさせてもらいます」
俺はバードの用意してくれた客間にジークフリートを案内すると着替えのためにいったん席をたった。
汗を流し着替えて客間に行くと何故か王様がニコニコしながらお茶を飲んでいた。
お母様も収まりが悪いと見え、お父様たちの所に行き、一緒に剣を交えているのだが、中々に激しいようだ。
ようやく冷静さを取り戻してきた両親は汗を流し、お茶にしたのだ。
「流石に家の子が陛下の番とかないわ~」
「そうだな、あんな変態に嫁に出したらどんなむごい目に合うか」
「軟禁、監禁なんでも有りだな」
家の両親怖いこと言っているんですけど……
流石に十歳の子をそこまでしないよね。
でもかなり嫉妬深そうだし…体格考えたら俺がネコだよな…無理だ。
俺は悶々と考え、考え過ぎて知恵熱を出し三日間寝込む羽目になった。
その間もお城からお茶会のお誘いが来ていたらしく、病気を理由に欠席していた。
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十分な柔軟体操をすると今度は体力作りのためのジョギングを開始した。
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「何故ここに?」
「お見舞いに来た。
「それはありがとうございます」
俺はできるだけ不機嫌にならないように取り繕うが、やはり無理そうだ。
「もう大丈夫なのか?」
「もう大丈夫ですよ」
「でも……」
「家は皆過保護なんです。
なので少し大げさなので、気になさらないでください」
「でも……」
「側近の方はどうしました、第二王子様」
「ジークフリート」
「へっ」
「僕はジークフリートだ」
「……では、ジークフリートさまお一人でここまで来たのですか?」
「……」
俺は深くため息を付き、バードを呼ぶと城に連絡してもらった。
「迎えが来るまでお茶にしませんか?」
「いいのか?」
「王子様を一人で帰すわけにはいかないじゃないですか、迎えが来るまでの間お話相手をさせてもらいます」
俺はバードの用意してくれた客間にジークフリートを案内すると着替えのためにいったん席をたった。
汗を流し着替えて客間に行くと何故か王様がニコニコしながらお茶を飲んでいた。
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