悪役令嬢の兄になりました。妹を更生させたら攻略対象者に迫られています。

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　快適です。

　はっきり言って快適なんです。

　学園にも近いし、何より手狭なのがいいんです。

　元日本人ですのでやはりこういった手狭なほうが落ち着きます。

　それでもかなり広いけどお城よりはいいです。

　「マーク様起きてください、遅刻しますよ」

　何もせずにおいてもらいうのは気が引けるとマーク様を起こすのは毎日俺の仕事にしてもらったのだ。

　兎に角マーク様は朝が苦手なのだ。

　出発のギリギリまで寝ている。

　朝食は簡単につまめるサンドイッチを毎朝持参して登校するのだ。

　「んっ……おはよう……」

　「早くしてください」

　初めての時はご飯を食べる前に起こしていたらご飯を食べる時間が無くなってしまったので、最近は自分のことがすべて終わった後起こしに行くようにしていた。

　「んっ……わかった……」

　寝ぼけながらも浴室に行きシャワーを浴びればしゃっきとして出てくるだろう。

　俺はその間執事の人と手分けして洋服の準備と持ち物の準備をした。

　この人見た目に似合わずかなりだらしないのだ。

　大事な書類なのにゴミ箱に捨てられていたり、床には洋服が散乱していたりとありえない光景を目にしたのだ。

　そのため、俺は執事と部屋をきれいにしてから学園に行くのが日課となった。

　マーク様は浴室から出てくると髪の毛はきちんと拭いてないのか雫が滴っている。

　これだと洋服が濡れてしまうと俺は奪い取ったバスタオルで座らせたマーク様の髪を拭いていく。

　髪の毛をブラッシングしてきれいすると、どうでしょう絶世の美女の出来上がりです。

　ぼさぼさで目が見えない髪形を整え前髪を切ると素顔がやばかったんです。

　本人はかなり嫌がっていたけどそれは説得しました。

　お城では王様と王妃様に泣いてお礼を言われてしまったぐらいだ。

　昼食の時も俺はマーク様のいる教室に行って食べている。

　素顔のマーク様は生徒に告白までされるほどになっており、マーク様の周りはかなり賑やかとなった。

　そのころからの習慣で皆がお昼と用意しみんなで食べることになったのだ。

　今日は晴れたので外の芝生にシートを引いて食べた。

　基本マーク様は好き嫌いがないのでなんでも食べる。

　食べ終わった後が大変なのだ。

　お昼寝タイムらしくなぜか俺に膝を枕に寝てしまうのだ。

　はじめはよかった。

　そのうちしびれてくるのだ。

　そうなると大変なので大きなクッションを用意しそれを枕に寝てもらっている。

　「近寄りがたい印象でしたが、かわいいのですね」

　「本当ですね」

　最近のマーク様は女子生徒の間でかなり人気です。