折角ＢＬ小説の世界に転生したので満喫したいと思います

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　その日から、俺は図書館に通い調べたりしたが、やはり見つかるはずがない。

　そりゃそうだ。

　そんな簡単に見つかれば苦労しないよな……

　俺はため息を付きながら机に突っ伏した。

　気持ちばかりが焦ってしまう。

　わかっているのにだ。

　「もしかしたら……」

　俺より、弟の方がお似合いだと思った。

　俺にとって悪いスキルでも、こいつらにとってはいいスキルかもしれないな。

　二人をダメもとで故郷に一時帰還することを提案すると了承してくれた。

　一度両親に相談して決めよう。

　反対されるのは分かっている。

　でも彼らの為にはいいのだ。

　俺といつまでもいる必要はない。

　それで二人が笑われるのは嫌だからね。

　彼らに本当に心から好きだと思える人が現れたらいいな。

　こんな匂い嫌だ……匂いに惑わされて好きでもない人間を抱くなんて、彼らには屈辱だろう。

　匂いがなければ相手になんかされない人間なんだ。

　探し物も見つからなかったんだ、帰るか……

　俺は家路を急いだが、二人が女性に囲まれているのだ。

　どうするか迷ったが、喫茶店でお茶をしてから帰ることにした。

　結局中に入れて、なかなか帰らなかったのだ。

　帰ったのを見届けてから中に入ると、香水の匂いで充満していた。

　まだ全員帰っていないのか、二人の部屋から話声が聞こえる。

　何を話しているのかわからないが、俺はもう一度外に出て女性が帰るのを待った。

　結局朝まで帰る気配がなく俺は外で待ちぼうけをくらった。

　かなり日が高くなってから女性は帰っていったのを見届けてから俺は部屋に入り、自分の部屋で眠ったのだ。

　ひと眠りして俺が出ていくと二人から謝罪もなく、普段と変わらない会話が始まったのだ。