折角ＢＬ小説の世界に転生したので満喫したいと思います

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　感じてしまった……

　感じすぎて理性吹っ飛んじまった。

　俺はどうやらフェンリルの獣バージョンに萌えるらしい。

　あんなこともう二度と嫌だ！！！！

　「シン、たまに獣の姿でやろうな」

　「無理！！！！！」

　俺はそれだけ叫び、布団をかぶって眠ることにした。

　発情期になればもっとすごいことになる。

　ドンドン淫乱になる自分の体が嫌だった。

　二人にこれでもかと抱かれても、物足りない時があるのだ。

　ステータスに伴侶の欄が増えていくたびに頭を抱えたくなっていくのだ。

　そのたびに自己嫌悪し、自分が嫌いになっていく。

　二人のことはそれなりに好きだ。

　俺は美男美女の両親から生まれたのに、はっきり言って二人に似ていない。

　似ていないどころか、天地ほどの差もあるのだ。

　本当に親子かと疑われたこともある。

　その点、弟は母そっくりだった。

　親族には恥になるからと言われたこともある。

　幼心に傷ついたのを覚えているのだ。

　だから、番の二人が俺を嫌がるのもわかっているのだ。

　番だから側にいてくれているのもわかっているから、二人には悪いことをしていると思っていた。

　この二人にはそれぞれお似合いの人が絶対いるはずなのだ。

　俺は番でも一緒にならないでいい方法を見つけようと思った。

　好きでもないのに番だからと無理に一緒にいてくれているんだ。

　フェンリルとロバードに悪いからな