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俺は久々にお一人様だ。
いつもはうるさいぐらい付きまとっていたフェンリルが、今日は朝から見ないのだ。
その為、町をブラブラ歩いていた。
そんな時両手にかわいい女の子を引き連れて、フェンリルが喫茶店に入っていたのを後から付いていき、隠れて会話を聞いていたのだ。
隠れても匂いでわかるだろうと思っているだろうが、俺にもプライバシーがあるからとセイ母上さまから、ある魔道具をもらったのを思い出しつけているのだ。
匂いを抑える魔道具、発情期の時は聞かないと言っていたが、今なら大丈夫だろうと興味半分で付けてみたのだ。
もちろんそれなりに変装してだ。
俺はフェンリルたちの会話を聞いていたのだ。
「フェンリルはどうしてあんな冴えないのと一緒にいるの?」
「ああ、俺の番だ」
「あんな冴えないのが番ってかわいそうだね」
「仕方ないだろ、匂いには逆らえないんだから」
「匂いがなければ、あんなの相手にしないよね」
「恩義はあるが、番じゃなければ男なんて抱きたくない」
俺は目の前が真っ暗になった。
……今更ながら俺はショックでぶっ倒れるかと思ったが、フェンリルたちが出て行ってから俺はゆっくりと席を立ったのだ。
当分は帰ってこないことがわかったので、俺は自分の荷物を持つとそのまま拠点を後にしたのだ。
匂いで縛って嫌なことを押し付けるなんて、俺も弟と変わらないんだと思えたからだ。
魔道具を付けている以上匂いは発生していない、なら発情期が始まる前に遠くに行くことにした。
そんなつもりで助けたわけじゃないけど、フェンリルにはよくしてもらってばかりだから、俺から離れなきゃな。
馬を買い移動距離を稼いだのだ。
かなり距離を離れてから発情期になったが、その時は魔法で結界を張り匂いが漏れないようにし、耐えたのだ。
死にそうなぐらい辛いが、二人に迷惑かけるわけにはいかないという思いから俺はばれない様に変装し逃げ続けたのだ。
いつもはうるさいぐらい付きまとっていたフェンリルが、今日は朝から見ないのだ。
その為、町をブラブラ歩いていた。
そんな時両手にかわいい女の子を引き連れて、フェンリルが喫茶店に入っていたのを後から付いていき、隠れて会話を聞いていたのだ。
隠れても匂いでわかるだろうと思っているだろうが、俺にもプライバシーがあるからとセイ母上さまから、ある魔道具をもらったのを思い出しつけているのだ。
匂いを抑える魔道具、発情期の時は聞かないと言っていたが、今なら大丈夫だろうと興味半分で付けてみたのだ。
もちろんそれなりに変装してだ。
俺はフェンリルたちの会話を聞いていたのだ。
「フェンリルはどうしてあんな冴えないのと一緒にいるの?」
「ああ、俺の番だ」
「あんな冴えないのが番ってかわいそうだね」
「仕方ないだろ、匂いには逆らえないんだから」
「匂いがなければ、あんなの相手にしないよね」
「恩義はあるが、番じゃなければ男なんて抱きたくない」
俺は目の前が真っ暗になった。
……今更ながら俺はショックでぶっ倒れるかと思ったが、フェンリルたちが出て行ってから俺はゆっくりと席を立ったのだ。
当分は帰ってこないことがわかったので、俺は自分の荷物を持つとそのまま拠点を後にしたのだ。
匂いで縛って嫌なことを押し付けるなんて、俺も弟と変わらないんだと思えたからだ。
魔道具を付けている以上匂いは発生していない、なら発情期が始まる前に遠くに行くことにした。
そんなつもりで助けたわけじゃないけど、フェンリルにはよくしてもらってばかりだから、俺から離れなきゃな。
馬を買い移動距離を稼いだのだ。
かなり距離を離れてから発情期になったが、その時は魔法で結界を張り匂いが漏れないようにし、耐えたのだ。
死にそうなぐらい辛いが、二人に迷惑かけるわけにはいかないという思いから俺はばれない様に変装し逃げ続けたのだ。
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